346) トチノミ落下 ～栃の実拾い

栃の実はその昔、そこに暮らす住民の重要な食料でした。したがって、持ち主以外で権利のない者やその地域外の者が、勝手に栃の実を拾い集めることは禁じられていたそうです。「スエキドチ」というページには、自分の娘が嫁ぐ時、山にある1本の栃の木の権利を娘に持たせたという話が載っています。
しかし、最近では食料事情の変化に伴って、そういった栃の実権利の争いもなくなったようです。
が、地域によっては最近、部外者が山に入り込んで栃の実を取り集めて換金する輩が出没するため、松茸山と同様に栃の実の入札会を実施している地域もあるようです。
また、山に住む野生動物たち（この辺りではサルやクマ、カラスなど）にとっても重要な食料になっていますので、やたらと拾いすぎないようにしたいものです。今日は30個ほどいただきました。わたしはこのあと、実をまいて発芽させ鉢植えにします。