prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ダーク・ウォーター」

2005年11月18日 | 映画
監督のほか、撮影・美術もラテン系の名前が並ぶが、日本版より湿度の高い画作り。「バットマン」のゴッサム・シティをシンプルにしたようなゴチック調の舞台設定が見もの。
ニューヨークが舞台だが、エンドタイトルを見るとかなりカナダのトロントで撮っているみたい。どうでもいいけど、エンドタイトルを作っている会社、scarlet letter(緋文字)というらしい。

水漏れに代表される怪奇現象だけでなく、ヒロインが管理人と不動産屋の間をたらいまわしにされたり、マナーの悪いガキに嫌らしいヤジをとばされたり、別れた夫に邪険にされたり、見つけた仕事がつまらなかったりと、イライラさせられるディテールが充実。ただ、イライラとホラーとは別。幽霊の出し方の演出は日本版よりかなり淡白。
女の子の幽霊と、ヒロインの少女時代を演じているのが同じ人らしい。狙いは面白いけれど、ちょっと図式的な印象。
上の部屋から歌声が聞こえるシーン、字幕も画面の上に出るのにちょっと驚いた。翻訳は戸田奈津子女史だが、関係あるのかいな。DVDだとどうなるのだろう。

ヒロインが幽霊に割とシンパシーを持っているので、クライマックスで成仏しないで襲ってくるのが納得しにくい。
ジェニファー・コネリーは黒木瞳より母親っぽい。ティム・ロスの弁護士が車の中にOA機器を揃えて事務所代わりにしているらしいのが面白い。
(☆☆☆)


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