prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

想田和弘短編集

2018年06月26日 | 映画
「花と女」

一人暮らしの女が時間をかけて育てた真っ赤な花を、男がやってくるとなると「カルメン」ばりに切って口にくわえる。
そのままでキスするって、どういう具合になっているのだろうと思うが、ぽんと省略して結婚して子供でできると花は窓から捨てられて地面でへたれている。

「ニューヨークの夜」

ピザ屋にやってくるさまざまな人種の客たちがそれぞれの食文化に合わせてケチャップやら砂糖やらを巨大なピザの上に山盛りにしてかけて大口開けてむさぼり食べるのを、日本人らしき客がいささか茫然として眺めているが、その日本人も、というオチがつく。

「ザ・フリッカー」

若い男が路上で即興的に写真を撮って回り、その中で目をじっと閉じたままでいる男(どこかドラキュラみたいなイメージ)に勝手にカメラを向けてぱちぱち何枚も写真を撮り続けると、かっと目を開いて意味がよくわからないが象徴的なことを言う。
部屋に戻ると、元カノが勝手に部屋に入ってきたので、これまた写真を撮りまくるが、実はフィルムが入っていないというあたり、時代を感じます。

全体にちゃんとしたストーリー構成もオチもつく短編で、ことさらドキュメンタリーとの関わりを云々するものではない。
出演者はさまざまな人種が揃ってます。

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