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ややぎくしゃくしたところがあった一作目より大分こなれて安定してきた。
殺しを封印した殺し屋の話となるとちょっとつきまとう隔靴掻痒感を冒頭の過去の殺しをやっていた頃の殺しを描いているところから始めて解消している。
良くも悪くもあまり深刻にはならないマンガチックなのが身上で、そのマンガでしか描けないような動きを生の肉体でアレンジしてやってみせるのが凄い。
工事用の足場を生かしたアクションで盛大に大勢転落していてまことに盛大な眺めだけれど(スタントの人員が揃ったのが目を見張らさせる成果)、あれで死者出ていないのだろうかと思った。
落下で済ませるのが描写としてはボカしたところなのだろう。
車椅子の少女が立てるかどうかのベタな話はもうちょっとスマートに処理できなかったかとは思う。日本映画としては特にくどくはないが。
アクションシーンの動きの付け方、カット割りなど一作目より一段と進化してはいるのだけれど、欲をいうと救出の瞬間が短すぎたり長すぎたりしたのはもう少しキメて欲しかったところ。