鯉料理を食べることができる居酒屋のような店は横浜にありますが、家族が昼間楽しめる鯉料理店はないのではないでしょうか。範囲を神奈川県に広げると、「飄禄玉」(相模原市南区当麻1594)が有名です。創業は1959年です。当時の建物を今も使っているため、レトロな店です。当麻付近の相模川とその東方に広がる台地の間は、今日も水田が広がる日本の原風景が残っています。この水田と台地の境目に「飄禄玉」があります。
電車でも行けますが、面倒です。車があれば、国道16号線若松2交差点で左折、道なりに北里大前を通り、相模線原当麻駅をちょっとすぎたところにあり、約1時間で行けます。
飄禄玉から見える田園風景
建物が古いので、現代人にとって居心地がいいとは言えませんが、レトロ好きには嬉しい店です。平屋です。畳張りの広い部屋です。窓は広く、見晴らしはいいです。しかし、トイレは外付きで不便です。しかも狭く、内装も古くて、現代人は嫌だなと思うでしょう。どうしてトイレを改築しないのか不思議です。あえて古くささを保存しているかのような店です。
駐車場から見た飄禄玉
鯉料理は、あらいと、鯉でだしをとったみそ汁(鯉こくではありません)をいただけます。鯉は茨城県産養殖を仕入れ、店の生け簀でしめて使っています。くさみはありません。あらいは酢味噌で食べます。おいしいです。みそ汁は、おわんの底に鯉の身がばらけてたまっている状態になりますが、独特の風味のあるおいしさです。沈殿している鯉の身を食べてみると、おいしさを感じます。鯉こくもおいしいのですが、恐らく現代人、特に子供達は骨をとるのが苦手なので人気がないのかもしれません。鯉の塩焼きや煮物も人気がないのでしょう。(注)圧力鍋で煮ると骨まで食べることができるようになります。
鯉以外の川魚では、鱒の唐揚げは「飄禄玉」の看板料理です。頭から尾鰭まで骨を気にせず食べることができるようにしています。
富士山の湧水を使って養殖した大きな鱒「紅富士(あかふじ)」を仕入れて、刺身や酢でしめた鱒寿司を出していますが、これは切り身が非常に大きく、厚く、身の赤色が美しく、おいしい料理です。
紅富士丼(あかふじどん) 小さいつぶつぶはニジマスのいくら
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