コラム「カナダ大学留学費用を抑える方法」にて、同じ専攻分野でも学費が大きく異なるカナダの大学について書きました。
今回は、大学留学生の生活費について、CBCが掲載した危機的なニュースを紹介します。
大学留学生活の一番大きな出費はもちろん学費。
カナダ市民、永住者学生より3倍から5倍も高い学費を払っているのが留学生です。
カナダで税金を払っていない外国人である留学生が、カナダの大学教育制度を利用するための特別に高い学費です。
そして、次にどどっとのしかかって来るのが、生活費。
ほとんどの大学には寮がありますので、住むにはまずそれが一番経済的ですが、その寮費すら最近は毎年容赦なく上り続けています。
寮に住む大学生の食事はMeal Planを購入し、カフェテリア内の食事を利用します。
Meal Plan(例:週7日間かあるいは週末はいらないか、自分が食べただけを前もって払っている食費から引いていくシステムなのか、などなど色々選択肢があります) を選び食費を前払いしますが、そのPlanも急激な値上がりをするケースが相次いでいます。
コラム「カナダ大学留学費用を抑える方法」では、カナダ東部にあるUniversity of New Brunswickなどがかなり低い学費を提供すす専攻分野もあるとご紹介しましたが、実はその裏には高い寮の食費などというマイナス面が浮かび上がって来ました。
今日のCBCニュースより
University of New Brunswickの寮がいきなりMeal Planを61%も値上げ。
どうやってその食費を工面するかで困り果てる学生たち。
これまでは一番安いa pay-as-you-go plan $3,400を使い、食べた分だけそこから引かれていくというものだったが、それは廃止となりall-you-can eatのみが選択肢、しかも一番安いプランでも$5,500に値上がりする。
大学の言い分では「インフレと方針変更」によるものとか。
また、多くの学生がall-you-can eatプランを望んでいるとも述べている。
そして、$1,000 to $3,400であったpay-as-you-go optionsをすべて廃止すると発表。
New Brunswickの他の大学もこれに追随し、大きく食費が上がることが予想されている。
出来るだけ寮で自炊もし食費を抑えて来た学生たちには大きな痛手となる。
更に痛いことには、寮にあった小さなキッチン(170人の学生に対して85のキッチンが用意されていた)が、寮の改築により消滅。
希望する学生には小さな冷蔵庫、電子レンジ、湯沸かしポットが提供されるが、キッチンは大きなひとつのキッチンを(時間制限あり)全学生が共有することとなる。
自炊をし食費を出来るだけ抑えようとして来た学生には衝撃の改築。
これを受け、地元カナダの学生たちは夏のアルバイトにやっきとなり、重労働の毎日を過ごすこととなるが、それでも足りないくらいの学費・生活費の値上がりが襲いかかる。
もちろん、カナダの他の州、特にBC州、オンタリオ州などの寮費も大きく上がり始めています。
大学が遠く遠くなっていく昨今です。
University of New Brunswickカナダ地元学生のケース
昨年Oakesは学費$19,342を支払った。主にはStudent Loans(カナダ政府が提供するローン。学生自身が組み卒業後返済するもの。)から$7,000、奨学金から$5,000。足りない分は小さな時からカボチャを売り、農場で働き貯めて来たお金から。
2歳、そして6歳時に脳腫瘍を宣告され、63回の放射線治療を受けたOakesは同じような苦しみを持つ人の力になりたいと”education in health care”で学んでいる。
そのOakesにとり、寮のMeal Planの値上がりは余分な仕事をしないと間に合わない結果となる。
さて、日本からの大学留学生のみなさん、カナダの学生でもこんなに困っています。
もともと大学とは、自分のお金で行くものだとの概念が強いカナダではStudentLoanや奨学金が充実しており、また長期休暇中には農場やカナダ北部の森の中、天然ガス施設などで重労働を行い足りない資金を稼ぐというのが普通です。
Oakesの費用と比べると、留学生の学費は恐らくこの3倍から5倍。しかも奨学金にありつける留学生は非常に少ないです。
正式な大学生であればアルバイトは可能ですが、カナダ地元の学生のように幼い頃からカナダ社会で育ち、アルバイトに必要なスキルと常識を身につけて来たのと比べると、まるでままごとアルバイトみたいです。
かろうじて見つけたタイレストランの給仕などで稼げるお金は微々たるものだと思います。
現実はこれだけ厳しいとよ〜く認識し、日本の親のお金をくれぐれも無駄にしないよう大学留学から大きな成果を出せるよう頑張って下さい。
カナダ大学で頑張る日本人学生のみなさん。
夏はどう過ごしますか? 精一杯稼いで少しでも親のスネががじられるのを防ぎますか?
それとも、「日本満喫が目的!」とばかりに、ちょこちょこっとバイトして、後は遊び暮らしますか?
もちろん、9月に向けての自分を見直すことも忘れないように。
どこで困ったか、自分に何が足りなかったか。
クリティカルシンキング思考法が出来ない、Reasoningがわからない、英語の本がスラスラ読めない、エッセイがいまだ論理的に書けない、などなど、大きな問題が浮かび上がったのではないですか?
9月になってからでは遅いですよ。
この休みの間に解決すること。
そうでないと、異常に値上がりした学費と生活費をどぶに捨てることになります。
カナダの大学で学位を取ることは、日本の大学を卒業するのとは全く次元の違うところにあります。
そろそろ気がついてきましたか?
でも、どう9月に備えたらいいのか、自分のわからない所をどうしたらいいのかわからないですか。
ご相談下さい。
9月に向けて進むために。
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