⑧営業諸々Ⅳ その29

相変わらず冷たい日が続いている

昼食を食べに行った四川料理店でも
温かい五目麺や中華鍋を注文する人が多かった

やはり暖まるものを食べないとね



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では　その29　です



不動産の取引は実に色々なことがある

今から数年前のこと

夜　事務所に犬を連れて「休憩をさせて」
と入ってこられたご高齢のご婦人

お婆ちゃん「ここは何屋さんだったっけ？」
しみちゃん「不動産屋ですよ」
お婆ちゃん「そうだったね」

と言うことからご主人の相続登記について
司法書士をご紹介して無事に登記を終えた

それから約2年経ったときに
住替えをしたいとの連絡が・・・

手持ちはないので現在のお住まいを処分して
マンションを買い老後の資金も残したいという

時々ライブに出かけるので
大阪城ホールや神戸へ行くのに便利な処が良いと・・・

便利なところのケア付シニアマンションを
調べて資料を持参した

お婆ちゃん「う～ん　これは海が見えるし・・・」と
自分が見つけてきたパンフレットを取り出した

お婆ちゃん「でも気に入りそうな部屋は高いんだよ」

(なるほど・・・)

お婆ちゃん「息子に相談をしたら
　　山側の安い部屋にしたら・・・と言うけど・・・」

しみちゃん「お婆ちゃんの住む部屋だから
　　気に入ったところにすれば良いのでは？」

お婆ちゃん「そうよね　私がお金を出すのだし
　　でも息子が・・・」

あーだ　こーだと言いながら
２ヵ月くらい経過した

そんなある日お婆ちゃんから電話が・・・

お婆ちゃん「あのマンションは辞めることにした」

(何があったのだろう)

しみちゃん「どうされたのですか？」

お婆ちゃん「今日も販売事務所へ息子と行ってきた」

しみちゃん「それで・・・」

お婆ちゃん「私が海側の部屋を申込んだのに
　　息子が勝手に山側の部屋に変えたんだ」

(話しが延々と続く)

つづく