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現役最強、いえ世界最強馬・イクイノックスの引退が発表されました。
昨年の秋の天皇賞からGI6連勝。
世界レーティングは堂々の第1位。
獲得賞金もアーモンドアイを抜いて歴代第1位。
イクイノックス(父:キタサンブラック 母シャトーブランシュ)
10戦8勝2着2回。
主な戦績:ジャパンC(GI)、天皇賞・秋(GI)2回、宝塚記念(GI)、
ドバイシーマC(GI)、有馬記念(GI)、東京スポーツ杯(GII)、
日本ダービー(GI)2着、皐月賞(GI)2着
獲得賞金:22億1544万円(うち海外4億5889万円)
(ボーナス・報奨金は別)
引退発表時のクラブのコメントです。
木村哲也調教師「会員の皆様、本当におめでとうございました。馬体重は4kg増えての
出走となりましたが、前走時よりも東京競馬場に到着してから馬がドッシリとした様子
でしたし、その分の差が数字として表れたのかなと思います。最終追い切り後も特にト
ラブルなく、健康状態に関してはしっかりと保ってレースに送り出すことが出来ました。
ゲートが開いてからも、まずはアグレッシブな気持ちでスタートを切ることが出来てい
て、その点は良かったなと思いましたし、道中もイクイノックス自身はリラックスして
良いフットワークで走ることが出来ていました。最後の最後まで安心して見ることが出
来なかったというのが正直なところではあるものの、その分ゴールを切った瞬間は本当
にホッとしましたね。蹄の形から骨格まで全てがパーフェクトなバランスを有している
ことに加え、生まれ持った筋肉の柔らかさがプラスされたことで、あれだけの素晴らし
いフットワークが出来るのだと思います。厩舎としては、そのバランスを整えることに
重点を置いてやってきて、C.ルメール騎手に上手くバトンを渡せたことで、こうした
結果を残すことが出来たのだと嬉しく思っています。トレセンに戻ってからは、獣医師
にもチェックしてもらって、詳しく状態の確認を行いましたが、大きな異常は見られま
せんでした。28日にノーザンファーム天栄へ移動させていただきましたが、大きなトラ
ブルなく牧場にお戻しすることが出来ましたし、厩舎としてしっかりと役目を果たすこ
とが出来て良かったです」
福島県・ノーザンファーム天栄へ移動後も脚元を含めて大きな異常はありませんが、レ
コードタイムで勝利した天皇賞秋、そして今秋の最大目標に置いていたジャパンカップ
を中3週で走ってきたことによる疲労が見られ、再び中3週で行われる有馬記念へ向けて
の万全の状態での調整は難しいと判断し、出走は見送ることといたしました。一方、こ
れと並行してジャパンカップ後に社台スタリオンステーションより正式に種牡馬入りの
素晴らしいオファーをいただきました。
検討の結果、この上ない評価をいただいた今のタイミングで、社台スタリオンステーシ
ョンからのオファーに応え種牡馬入りすることがベストと判断し、ジャパンカップをラ
ストランとして、引退することといたしました。
こんな愛馬に再び巡り合えることはもう無いでしょう。
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天上天下唯我独尊、私にとってまさにそんな存在の競走馬でした。
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そんなイクイノックスの引退に寄せて、私の素直な気持ちをつづります。
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包み隠さずに書きますので、スルー推奨となります。
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薄々(ハッキリ)わかっていても、あの眩いまでの走りを見ていたくて、
日本競馬の悲願である凱旋門賞制覇の為とか、どんな理由でもいいから
現役続行して欲しいと祈るような気持ちで願っていました。
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もう、あの走りをこの目で見ることは出来ない。
ただただ、寂しい。
そんな感情の一方でとてつもない安堵も同時に感じています。
イクイノックスのレースの前は、尋常じゃない緊張を感じていたから。
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「無事に走れたら勝てる」
そんな確信とともに、その「無事」が「無事」じゃなかったら??っという不安。
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いつもそんな不安に押しつぶされそうになりながらの応援でした。
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だからもう、レース中の事故を心配する必要はない、無事に種牡馬になれる。
惜別と安堵。
二つの相反する感情に翻弄されてなにも考えられない、考えたくない。
そんな状態でイクイノックスの引退記事がなかなか書けずにいました。
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昨年の天皇賞と有馬記念を連勝した時から、4歳引退のシナリオを予感しました。
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「こんなに強くなっちゃったら、もう5歳で走らせるリスクを取る筈がない」
そんな風に漠然と予感し、理解していたから。
だからルメール騎手と木村先生の涙を見る前から、私も涙が止まりませんでした。
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ジャパンカップを勝ったという爆発的な喜びの次の瞬間、引退だと確信したから。
その後は先に書いたように何とか引退を回避出来ないものかとあがきました(笑)が、
11月30日、クラブのホームページで正式に引導を渡されてしまいました。
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その後もぐるぐる、ぐるぐる感情の堂々巡りに陥っていましたが、今はそれも落ち着き、
やっと引退を受け入れることが出来たのでこの記事を書いています。
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今はもう、ただただイクイノックスに出会えた感謝と、イクイノックスを支えて
最善の調整に尽力してくれた関係者の方々への感謝の気持ちでいっぱいです。
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素晴らしい、夢のような時間を、本当にありがとうございました。
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そしてこんな素晴らしい競走馬を生んでくれた母、シャトーブランシュにも
最大限の感謝を贈りたいと思います。
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最後に、イクイノックスのレースを振り返ってこの記事を締めたいと思います。
(写真は全てシルクHC公式より。)
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2021年8月28日
私のお誕生日にデビュー戦を迎えたイクイノックスは人気こそ2番人気でしたが、
終わってみれば後続に6馬身差をつける圧勝で鮮烈なデビューを果たしました。
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2021年11月20日
2戦目の東京スポーツ杯2歳Sでは一番人気に応えて快勝!
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2戦2勝での重賞初制覇でした。
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2022年4月17日
年明けの皐月賞に直行したイクイノックスは直線で一旦は先頭に立つものの、
ゴール前、同厩のジオグリフに差され、惜しくも2着に。
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2022年5月29日
続くダービーでは先に抜け出したドウドュースを上り最速の脚で追い詰めるも
クビ差届かずの2着。
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春のクラシック2戦はともに2着と勝てずに終わりました。
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2022年10月30日
秋は菊花賞には向かわずに古馬GIの天皇賞・秋にダービーから直行。
直線、絶望的とも思われた逃げ馬パンサラッサとの差を次元の違う末脚で撃破!
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古馬との初対戦を難なくクリア、GI初制覇を果たしました。
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2022年12月25日
GI制覇の勢いをかって出走した暮れのグランプリ・有馬記念。
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危なげなく抜け出して完勝したイクイノックス。
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2馬身半差に愛馬ボルドグフーシュも2着と頑張り、有馬記念で愛馬ワンツーの快挙。
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この勝利を持って年度代表馬&最優秀3歳牡馬に輝いたのでした。
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そして、このレースを家で観戦したいが為にリハビリを頑張って23日に退院した
私へのビッグなクリスマスプレゼント
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2023年3月25日
年明け初戦はドバイのドバイシーマクラシック。
スピードの違いでハナに立つとマイペースで直線に。
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そのまま後続をぐんぐん引き離すと鞍上は後ろを振り返る余裕。
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最後は流して海外GI初制覇。
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世界に「イクイノックス」の名を知らしめました。
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2023年6月25日
ドバイ帰りの一戦はくせ者のGI・宝塚記念。
始終外々を回るレースとなり、最後は冷や冷やしましたが力でねじ伏せてGI4勝目。
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世界レーティング1位の実力を見せつけました。
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2023年10月29日
11年ぶりの天覧競馬となった今年の秋の天皇賞。
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逃げたジャックドールがハイペースを作り、「1:55.2」という驚異的なレコード勝ち。
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3番手で流れに乗り、最後は流しての勝利は鳥肌が立つほどでした。
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天覧競馬という独特の雰囲気の中、ウイニングランを終えて天皇皇后両陛下に祝福され、
それを現地で見ることが出来て本当に幸せでした。
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2023年11月26日
現地応援を予定していましたが、当日の体調不良で断念。
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自宅観戦となったイクイノックスのラストラン。
3冠牝馬も参戦する中、イクイノックスは全く危なげないレースで完勝。
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世界が注目するジャパンカップでGI6連勝を決めて引退レースを飾りました。
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私のお誕生日にデビューしていたのも凄く縁を感じますし、特別な存在でした。
もう、彼のような競走馬に出資出来ることはないでしょう。
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本当に、本当に、沢山の感動をありがとう。
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夢の続きは子供たちで見ることとしたいと思います。
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イクイノックスの引退が決まり、メモリアル記事を書きたくても
どうしても書く気にならず、ここまでかかってしまいました。
こんな記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本当に、凄い競走馬に巡り合えて私達は幸せですよね?
もう、どんな馬にも負ける気がしませんでしたから。
3冠牝馬も、ダービーで先着を許した同期のダービー馬も、
今のイクイノックスの前ではわき役に過ぎませんでした。
一番輝いている時の「引退」は、やはり少し勿体ない気もしますが、
起こり得るリスクを考えたら仕方ないですね。
祝賀会、お仕事の都合で参加されないとのこと、本当に残念です。
久しぶりにお会いできるかも…と楽しみにしていましたので。
また、レポート記事をあげたいと思いますので、
良かったら雰囲気だけでも感じていただければと思います。
これだけの馬ですから「引退式」もあると思うのですが、
私は有馬記念の当日に、昨年のゼッケンをつけて登場する予感がします。
有馬記念にはソールオリエンスも出走するので現地応援です。
イクイノックスの引退式に立ち会えたら嬉しいですね。(未定ではありますが。
イクイノックス引退。このブログを読んで改めて凄い競走馬と再認識しました。
寂しいというのが本音ですが、全盛期に引退する方が馬の価値が高く、イクイノックスの第二の馬生には良かったと思ってます。
有馬記念を勝っても種牡馬の価値は然程変わらず、リスクの方が高かったとも思えます。
秋の目標がJCとなって、ここを勝ったら引退の筋書きだったのでは、もし負けたら有馬記念へ。JC勝利した時のルメールジョッキーや木村調教師の涙がそう語ってました。ですから天皇賞の祝賀会が1月という普段より2ヶ月も遅い時期になっていたと察します。
どちらにしても、偉大な名馬に出資できた私達は幸せ者です。3年後に出資できるイクイノックスの産駒に今後期待と夢を引き続けたいと思ってます。1月の祝賀会は前日まで出張の為、参加できません。最後なので何とかと思っていましたが非常に残念です。でも来年には社台SSで初めてイクイノックスに会えると思うととても楽しみです。