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一口馬主生活の喜怒哀楽

グレープブランデーの引退に寄せて思うこと

2017-08-30 20:45:01 | 一口馬主
先日、社台RH所属の9歳セン馬、グレープブランデーの引退が公式で発表されました。
恐らく、出資者じゃなければ、「えっ? グレープブランデーってまだ現役だったの??
そう驚かれることと思います。
そして、それが当然の感想じゃないかと、私も思います。

現役生活の最終戦は今年の1月、府中の根岸S(GIII)に出走し、16頭立てで13着。
昨年の同じレースでは「3着」でしたから、年齢的な衰えを感じずにはいられませんでした。
ですからこの結果を受けて、「引退」となるのが当然の流れだと感じました。
「引退レース」を設定することは出来ずとも、当然、そうなるものだと思っていました。
フェブラリーS(GI)ジャパンダートダービー(JpnI)を含む重賞3勝馬ですから、
種牡馬になれずとも功労馬として牧場で余生を送れるものと信じて疑いませんでした。

それなのに、クラブからは「引退」ではなく、「障害転向」が発表されたのです。
正直、曲がりなりにもGI馬に対して、こんな仕打ちをするとは…と、
クラブと牧場、そして厩舎に対して不信感が募りましたね~。
「厩舎は関係ないんじゃない?」っと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
私としては、安田先生にグレープブランデーを思ってこの決定に「反対」して欲しかったのです。 
もしかしたら実際は反対して下さっていたのかもしれませんが…。

サラブレッドは経済動物ですけれど、それでもGI馬という特別な存在に対する敬意を忘れないで欲しいです。
そうじゃなかったら、もう、今後一切、(社台ファーム生産の)牡馬になんて出資できません。
重賞3勝を含め7勝をあげ、中央・地方・海外(韓国)で2歳から9歳まで39戦も走り抜き、
獲得賞金も3億8000万円超も稼いでくれた功労馬を9歳で入障させなきゃいけない理由なんて
全く理解できませんし、理解したいとも思いませんから。

その後、「障害のセンスがある」として、障害練習を始め、去勢され、外厩で6か月を過ごし、
7月末に障害試験を目指して入厩、1か月後、「右前に繋靭帯炎」を発症し、結局、
障害試験を受けることすらなく引退となりました。
もちろん、「障害試験を受けられなくて残念」などとは微塵も思っていません。
大きな事故につながる前に「引退」となって心からホッとしたのですから。
愛馬が「繋靭帯炎を発症」して、むしろ嬉しく思うのは後にも先にも今回だけでしょう。

幸い、今後は社台ファームで功労馬としての余生を送ることができるようです。
その点は、牧場に感謝しなければいけませんね。

本来ならば感謝の言葉しかない筈のグレープブランデーの引退に、こんな風に「ケチをつける」のは、
私だって本意ではありませんが、出資者としてどうしても最後の経緯に納得できず、
結局はこんな記事を書いてしまいました。

現在、匿名掲示板では縦縞への逆風が吹き荒れていますが、こういう所属馬への対応も、
縦縞を応援できない要因の一つだと思います。
ノーザンファーム生産馬なら、ノーザンホースパークがありますからね。
クラブ・牧場サイドには、本当にこれでいいのか、もう一度、考えて欲しいと思います。
沢山の競走馬の中の、ほんの僅かな限られたGI馬の尊厳を守って欲しいです。

通常の「メモリアル記事」を書く前に、どうしても書かずにいられなかったことを書きました。
後日アップする「メモリアル記事」ではこの件については一切触れないつもりです。
ただただ、グレープブランデーへの想いと感謝を綴りたいと思います。
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