雲南、見たり聞いたり感じたり

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丹増あらわる③ 陳凱歌も・・

2017-09-09 11:23:27 | Weblog

写真はシャングリラの観光の目玉、チベット仏教の名刹・松賛林寺。周辺には草原が広がっているが、その草原には観光用のホテルから出た汚水や民家のゴミが草原に野ざらしになっている光景も見られた。海抜3300メートルと高地のため、排ガスも不完全燃焼をしていて、たいへん黒く、臭い。神秘の場所とはとてもいえないのであった。
【巨匠らが続々・・】

 さらに、2005年公開の陳凱歌監督の「無極(PROMISE)」はまさに丹増が強く雲南を撮影基地として宣伝したところ、2004年に雲南で撮影が行われました。

 真田広之が主演しており、全編中国語で参加しています。昆明で撮影前のインタビューでは、通訳なしで中国語で応答し、中国でも真田広之ファンは少なくないと見えて、昆明の新聞では大きく取り上げられていました。

 雲南でも土の柱がたくさん立っているような不思議な景観を持つ「土林」での撮影を終え、幻想的なシーンも含む場所としてシャングリラでの撮影が次に行われることに。

 まもなく到着すると聞いたシャングリラの人々は「歓迎! 無極撮影隊!」などと各所に横断幕を掲げました。ところが前の撮影が長引いていたため、シャングリラの地元紙は「まだ来ない」「まもなくです」といった、切ない記事をかかげて待つこと2週間。

 やがてひっそりと陳凱歌監督は一度はシャングリラに降り立ち、「私のイメージに合わない。幻想的ではなかった!」と言い残して、ホテルに泊まる事もなく去り、結局、内モンゴル自治区でそのセクションは撮影を行いました。

 映画の生涯をかけた巨匠監督らが相次いで、雲南での撮影をキャンセルする事実! 映画を呼ぶには雲南の落ち着いた自然と暮らしこそが大切、との巨匠監督らのメッセージが行動から伝わってくるようです。

 それにしても呼ぶ監督、いずれも巨匠ですが、文革期に下放され、その後、大学の映画科に入学した文革後の第一世代ばかり。中国では「第五世代」と呼ばれる人々です。これはこの世代に世界的なネームバリューの監督が多いことだけではなく、丹増と同世代のため、何かと話をつけやすい事情があるのでしょう。

 また、以前、当ブログでも触れた雲南を東洋のハリウッド化計画をぶち上げて、ジャッキー・チェンに映画撮影を一コマでも雲南でしてもらう計画を了承させた件もあり、雲南でも人気の高いジャッキーファンを熱狂させました。
                                    (つづく)
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