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通海の甘酒⑦ 空も道もふさがれて・・

2014-04-12 16:36:05 | Weblog
写真は通海曲陀関の玉通公路に掲げられた看板。「予防交通 保護生命 平安出行」と白抜きで書かれ、「雲南八大小曲生産企業」と黄色い文字が大きく染められている。(2008年8月撮影)
 その後、看板が200枚以上に増殖するなどこのときは、誰も予想だにしなかった。
 ちなみに雲南の8大酒がどの酒を指すのかは不明だが、日本では三銘柄、「三大○○」と「三」を多用するが、中国では四銘柄、「八大○○」と4の倍数で顕彰する傾向がある。 

【品質保持期限を3日から1年に】
 この業態は雲南の中部から南部への主要道でちょうど、昆明から120キロ走行して休憩したいところに村があり、さらに山が両側から迫っているため、大型高速道が若干、狭くなり、建水方面に道が分岐するという道の立地に支えられたという地理的偶然が運を呼び込んだもの、といえます。

 それだけに玉通公路以外の主要道が出来ると、一気に急下降することが見込まれますが、いまのところ、その心配はなさそうです。そして、同じようなドライブイン的立地の中で、突出して甘酒業が発展した地が、またここのみ、というのはおもしろいものです。

 さらに『通海曲陀関甜白酒』は家族経営主体で、路面販売は、すでに飽和状態。さらに新たな交通網が発展すれば、路辺経済など一気にふっとびます。

そこで趙麗華は甕や瓶だと品質が3日ほどしか保てないところを、ビニールの密閉容器に容れることで、品質保持期限を1年に伸ばし、流通に力を入れだしました。以前、書きましたが私が昆明のスーパーで見かけたものもこの容器のものです。風味を保つ工夫はもう一歩必要かもしれません。
 ともあれ、現在は昆明と通海の隣の大都市・玉渓に集中的に卸しているとのこと。こうして曲陀関甘酒は、昆明人のおやつの一つとなり、また雲南の土産物の一角を占めるようになりました。

 ところが路面販売から脱却しようと努力する人は少数で、多くが300メートルほどの空間だけで勝負しているのが実情。

 その結果は、観光地の土産物通りによくあるパターンで、看板が空と道路脇を覆いつくし、路面店が道路にはみ出し交通の妨げになる事態が深刻になってきました。見えない道路のため、事故も多発。2014年1月、とうとう、看板撤去の通達が出され、200以上あった広告などすべてが撤去され、道路は鋪装しなおされ、樹木を植えて揺り戻しのないように整備されたのでした。(2014年1月24日、玉渓新聞網より)             (つづく)
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