10:23。唐櫃地区の中心部に入ると№23のアート「あなたの最初の色」があったが、ここも有料なのでそのまま通過する。
すぐ隣が、№22の「島キッチン」だ。ここは、半屋外に席がある開放的なレストランで、島のお母さんたちと丸ノ内ホテルのシェフが協働し、地元産の魚や野菜を使った料理が味わえるそうだ。テラスでは音楽やダンスなどのイベントが開催されるという。キッチンの開店時間前だったので、ここも通り過ぎる。
豊島では、皇帝ダリアがやけに目に付いた。あちらこちらの家の軒先にこの大きなピンクの花が咲いている。
島キッチンから少し先には、№24「ストームハウス」があった。嵐がやって来て、過ぎ去るまでの約10分間を光や水、音を通して体験する家だという。アートというより、遊園地のアトラクションのようだ。外で充分轟音が聞こえたので、ここもそのまま通過する。
再び坂を登っていくと、鰯浜展望所に出る。
この展望所からも、女木島、男木島、大島などの島々と屋島などの高松市街地を見渡すことができる。
そして、このあたりには大規模なオリーブ園が広がっている。オリーブというと小豆島のイメージがあったのだが、実際はこの豊島のオリーブ園が日本では最大規模であるという。豊島で採ったオリーブを小豆島まで運んで加工販売しているというわけだ。
オリーブ以外には、みかんも数多く栽培されている。
壇山の裏側を見ながら坂を下っていく。表側と違い荒々しい岩山の景観だ。
甲生地区に入ってくると、「首なし地蔵」の案内があったので、寄ってみる。中を見てみると、首なしどころか首が無数に置かれている。何でだろうと、その由来を調べてみるとこんな由来があったそうだ。
室町時代、この島を統治していた豊島左馬之介は、攻め入ってきた細川勢に破れ、山中に身を隠した。ところが、傍らから雉が飛び立ったことから見つかり、斬首されてしまった。その不憫を悼み、島民は首のない地蔵を祀って、左馬之介の霊を弔った。時が経って、首のない地蔵では可哀想だと、首を作って載せたところ、その首を安置した人の病気が治り、願い事がかなった。その話が広まって、首のない地蔵に首を作って安置し、願い事が叶うと奉納する習俗が生まれたということだ。
11:23。N田さんのお宅に立ち寄る。今回、N田さんのご好意で、昼食エイドが準備されていたのだ。グリーンガーデンで囲まれた清楚な白い家だ。
男性陣は、テラスに集まりビールや漬物、サラダ等をいただく。カレーライスも大盛りで、食欲旺盛なランナーにとってはありがたい量だ。
女性陣は、リビングでゆったりくつろいでいた。
食後のデザートは、初物のイチゴだ。もうイチゴが食べられるなんて、幸せである。
昼食エイドを出て、再び山の中に入っていくと、竹林の中に異様な物体が見えた。これも豊島アートの一つで「Big Bambú」と呼ばれる作品らしい。数千本の竹をナイロンロープで繋ぎ、組み立てられた巨大な構造物だという。まるで帆船が木の上に浮かんでいるかのようだ。
12:55。再び家浦に戻る。前日寄りたかった「豊島横尾館」が見えてきた。巨大な塔がどこからでも見える。
入口から中を覗くと、赤いガラスの先に庭園が見える。
「豊島横尾館」の入場料は510円。ここは見たかったので、お金を払っても惜しくない。赤いガラスの先には、赤、青、黄等の原色を使った庭園だった。さすが横尾忠則らしい奇抜な色使いだ。赤いガラスは、庭の本当の色を隠すための仕掛けだったようだ。
館内にも赤色のガラスが配置され、カラフルな作品の多い横尾作品を一回モノクロのように見せ、絵画の「立体感」を強調する仕掛けだという。また、母屋は透明な床になっており、庭から続く川が流れている。これは、「三途の川」のように、生と死の境界線を演出しているのだという。 そして、一番気になっていた塔の内部に入ってみる。塔の内側には、びっしりと滝の写真13000枚が並び、上下には鏡が張られている。まるで、 底なしの滝の中に入るような風景に、思わず中に入るのがためらわれる。今回の豊島アート見物では、最も幻想的で不思議な感覚に陥った空間だった。おまけに、ここはトイレも一つの作品である。「豊島横尾館」に入ったら、トイレにも必ず寄っておきたい。
13:20。家浦港に到着する。ここが、この日のマラニックゴール地点だ。走行距離は、約18キロになっていた。今回、お世話になったN田さん御夫妻から預けた荷物を受け取る。
14時発の宇野港行きのフェリーがやってきた。
桟橋で、フェリーの到着を待つ。
家浦港では、そのまま帰路につく人もいれば、連泊して小豆島や直島に向かう人もいる。私も、このあたりの島々のことをもっと調べておいたら、もう一日旅を続けても良かったかもしれない。直島や犬島等にも一度は行ってみたくなった。
今回は、おとなしく宇野港まで戻り、宇野駅まで向かう。
宇野駅前には、「愛の女神像」があり、お尻にタッチすると願いが叶うそうだ。これもアートの一つか?2010年から瀬戸内国際芸術祭が、3年毎に開催されているそうで、来年は3回目の開催年に当たるらしい。芸術祭は、瀬戸内の島々を中心とした各地に展示される美術作品などで構成されるということで、いたるところにアート作品が見られるようだ。
宇野から岡山に向かい、新幹線で帰路に着いた。初めての瀬戸内海島巡りのマラニックだったが、単なる観光スポット巡りだけでなく、豊島問題の象徴である産業廃棄物不法投棄現場の見学や、アート作品見学を交えたユニークなコース設定は良かった。?と思えるアートもあったが、他では見られない物を見ることができたという点では、記憶に残るといえる。面白いマラニックで大いに楽しめたということは言うまでもない。
参考:2日目のコースマップ。
すぐ隣が、№22の「島キッチン」だ。ここは、半屋外に席がある開放的なレストランで、島のお母さんたちと丸ノ内ホテルのシェフが協働し、地元産の魚や野菜を使った料理が味わえるそうだ。テラスでは音楽やダンスなどのイベントが開催されるという。キッチンの開店時間前だったので、ここも通り過ぎる。
豊島では、皇帝ダリアがやけに目に付いた。あちらこちらの家の軒先にこの大きなピンクの花が咲いている。
島キッチンから少し先には、№24「ストームハウス」があった。嵐がやって来て、過ぎ去るまでの約10分間を光や水、音を通して体験する家だという。アートというより、遊園地のアトラクションのようだ。外で充分轟音が聞こえたので、ここもそのまま通過する。
再び坂を登っていくと、鰯浜展望所に出る。
この展望所からも、女木島、男木島、大島などの島々と屋島などの高松市街地を見渡すことができる。
そして、このあたりには大規模なオリーブ園が広がっている。オリーブというと小豆島のイメージがあったのだが、実際はこの豊島のオリーブ園が日本では最大規模であるという。豊島で採ったオリーブを小豆島まで運んで加工販売しているというわけだ。
オリーブ以外には、みかんも数多く栽培されている。
壇山の裏側を見ながら坂を下っていく。表側と違い荒々しい岩山の景観だ。
甲生地区に入ってくると、「首なし地蔵」の案内があったので、寄ってみる。中を見てみると、首なしどころか首が無数に置かれている。何でだろうと、その由来を調べてみるとこんな由来があったそうだ。
室町時代、この島を統治していた豊島左馬之介は、攻め入ってきた細川勢に破れ、山中に身を隠した。ところが、傍らから雉が飛び立ったことから見つかり、斬首されてしまった。その不憫を悼み、島民は首のない地蔵を祀って、左馬之介の霊を弔った。時が経って、首のない地蔵では可哀想だと、首を作って載せたところ、その首を安置した人の病気が治り、願い事がかなった。その話が広まって、首のない地蔵に首を作って安置し、願い事が叶うと奉納する習俗が生まれたということだ。
11:23。N田さんのお宅に立ち寄る。今回、N田さんのご好意で、昼食エイドが準備されていたのだ。グリーンガーデンで囲まれた清楚な白い家だ。
男性陣は、テラスに集まりビールや漬物、サラダ等をいただく。カレーライスも大盛りで、食欲旺盛なランナーにとってはありがたい量だ。
女性陣は、リビングでゆったりくつろいでいた。
食後のデザートは、初物のイチゴだ。もうイチゴが食べられるなんて、幸せである。
昼食エイドを出て、再び山の中に入っていくと、竹林の中に異様な物体が見えた。これも豊島アートの一つで「Big Bambú」と呼ばれる作品らしい。数千本の竹をナイロンロープで繋ぎ、組み立てられた巨大な構造物だという。まるで帆船が木の上に浮かんでいるかのようだ。
12:55。再び家浦に戻る。前日寄りたかった「豊島横尾館」が見えてきた。巨大な塔がどこからでも見える。
入口から中を覗くと、赤いガラスの先に庭園が見える。
「豊島横尾館」の入場料は510円。ここは見たかったので、お金を払っても惜しくない。赤いガラスの先には、赤、青、黄等の原色を使った庭園だった。さすが横尾忠則らしい奇抜な色使いだ。赤いガラスは、庭の本当の色を隠すための仕掛けだったようだ。
館内にも赤色のガラスが配置され、カラフルな作品の多い横尾作品を一回モノクロのように見せ、絵画の「立体感」を強調する仕掛けだという。また、母屋は透明な床になっており、庭から続く川が流れている。これは、「三途の川」のように、生と死の境界線を演出しているのだという。 そして、一番気になっていた塔の内部に入ってみる。塔の内側には、びっしりと滝の写真13000枚が並び、上下には鏡が張られている。まるで、 底なしの滝の中に入るような風景に、思わず中に入るのがためらわれる。今回の豊島アート見物では、最も幻想的で不思議な感覚に陥った空間だった。おまけに、ここはトイレも一つの作品である。「豊島横尾館」に入ったら、トイレにも必ず寄っておきたい。
13:20。家浦港に到着する。ここが、この日のマラニックゴール地点だ。走行距離は、約18キロになっていた。今回、お世話になったN田さん御夫妻から預けた荷物を受け取る。
14時発の宇野港行きのフェリーがやってきた。
桟橋で、フェリーの到着を待つ。
家浦港では、そのまま帰路につく人もいれば、連泊して小豆島や直島に向かう人もいる。私も、このあたりの島々のことをもっと調べておいたら、もう一日旅を続けても良かったかもしれない。直島や犬島等にも一度は行ってみたくなった。
今回は、おとなしく宇野港まで戻り、宇野駅まで向かう。
宇野駅前には、「愛の女神像」があり、お尻にタッチすると願いが叶うそうだ。これもアートの一つか?2010年から瀬戸内国際芸術祭が、3年毎に開催されているそうで、来年は3回目の開催年に当たるらしい。芸術祭は、瀬戸内の島々を中心とした各地に展示される美術作品などで構成されるということで、いたるところにアート作品が見られるようだ。
宇野から岡山に向かい、新幹線で帰路に着いた。初めての瀬戸内海島巡りのマラニックだったが、単なる観光スポット巡りだけでなく、豊島問題の象徴である産業廃棄物不法投棄現場の見学や、アート作品見学を交えたユニークなコース設定は良かった。?と思えるアートもあったが、他では見られない物を見ることができたという点では、記憶に残るといえる。面白いマラニックで大いに楽しめたということは言うまでもない。
参考:2日目のコースマップ。
個人のエイドだと 大人数のお食事の準備は大変でしょうに ありがたいですね。
11月末のイチゴなんて 珍しくて一番値上がりする時期です、嬉しいですね。
横尾忠則の庭園は 今までに無い発想 さすが横尾忠則らしくて 奇抜ですね・・
これ 皇帝ダリアって 言うのですか・・
近くで咲いていて 背が高いからとても目だって なんだろうって 思っていました。
お天気の良い日のマラニック
景色もさることながらお友達との交流やおもてなしで 今回も楽しめてよかったですね
お疲れ様でした。
写真撮影できなかったので、お見せできないのですが、豊島に行ったら是非見てほしい場所です。
トイレも入って欲しいしね。
皇帝ダリアは、球根からものすごく成長して3~4mにもなるそうです。
人間を高いところから見下ろすような花なので皇帝という名が付いたようですよ。