とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2014寸又峡・朝日岳登山

2014-11-24 12:09:04 | 山登り
三連休の中日、寸又峡温泉から寸又三山の一つである朝日岳に登ってきた。寸又三山とは、沢口山、前黒法師岳、朝日岳の三つの山の事をいう。これらは、寸又峡温泉を起点に登ることのできる山々だ。自分にとっては、沢口山に続く2番目の寸又三山となる。今回は、地味な山なのであまり人が集まらないかなと思っていたが、直前になって参加表明が相次ぎ全部で6名のパーティとなった。

浜松を午前6時に出発して、寸又峡温泉の駐車場に着いたのは午前8時半くらいだった。ちょうど紅葉の時期にすっぽり嵌り、寸又峡温泉までの道路は例年大渋滞の名所になる場所だが、朝早いおかげで駐車場にも難なく入ることが出来た。紅葉の時期は、駐車場も有料になるようだが、料金徴収人がまだきていないのか無料で駐車できた。今回は、かなり厳しいコースだと思っていたので、早々に支度をして出発する。


寸又峡温泉のシンボル的な鹿の像の前を通過。


寸又峡プロムナードコースの紅葉にうっとりする。天気は、快晴で透き通る青空である。日差しも柔らかく、12月に近いというのに暑いくらいだ。


だが、紅葉に見とれて朝日岳登山口に向かう道を通り過ぎていた。朝日岳の登山口は、寸又峡プロムナードコースの入り口前にある車止めの手前であった。確か、下の方に下りるはずだったと思い出し、登山口入口に戻った。登山道に向かうには、一旦寸又川の川原近くまで下らなければならない。これから相当登らなければならないのに、下るなんてもったいないと言いながら、寸又川に架かる猿並(さんなみ)橋に9時頃着いた。


猿並橋とは、変わった名前である。なんでも、朝日岳から降りて来たニホンザルの群れが一直線に並んでこの吊り橋を渡ることから付けられた名前らしい。見た目は、しっかりワイヤーがかかり壊れそうもない様子だが、歩き出したところの踏板が凍っていて滑りやすく怖かった。しかもかなり揺れる。一度に5人以上は渡ってはいけないという注意書きもあり、3人ずつ渡ることにした。


猿並橋を渡りきると、これから本格的な登山道だ。


ジグザグな「びくに坂」を登っていく。


びくに坂を上がりきると一旦林道に出る。林道から見た紅葉も、素晴らしい。


反対側に視線を移すと、円錐状のカッコいい山が見える。寸又三山の前黒法師岳だ。


林道を横り、再び登山道に入りぐんぐん高度を稼いでいく。展望が開けた場所から、寸又峡の夢の吊り橋が見えていた。望遠で覗いてみると、大勢の観光客が吊り橋を渡っているのが見える。この日の寸又峡は、かなりの大賑わいだろうと予想できた。


さて、我々のほうといえば、かなりきつい勾配にヒーヒー言いながら登っていた。


きつい登りだが、ときおり現れる美しい紅葉の景色に励まされ、なんとか歩き続けた。




相変わらず勾配はきつく、落ち葉がガレ場に積もり、足元がおぼつかなくなる。


11:15。合地ボツ(1232m)という場所に到着する。変わった地名で、特に何もない場所だ。花を活けるように花立てがある事から、誰かが亡くなった場所かもしれない。


さらに登ったところには、展望台があり、南アルプス深南部の山々が一望できる。前黒法師岳、黒法師岳、丸盆山、不動岳などが良く見える。


時間は、そろそろお昼近くになっていた。しかし、山頂まではまだまだ時間がかかりそうだ。山頂からの展望はあまりないと聞いていたので、一足先にお昼にすることにした。平らな場所があまりない山だが、比較的緩やかなで日当たりがいい場所を見つけお昼とした。食材は、全てよっぴーさんが用意してくれた。


メニューは、野菜満載でうどんやウインナも入った温かい鍋である。女の人が来ると、山の食事はいつに増して豪華なものになるのが嬉しい。


こちらは、アッコちゃん手作りの食後のデザートだ。


お腹も一杯となり、これから先も急坂が続くこともあり、天気が安定している事から空身で山頂に向かう事にした。荷物があったら泣きが入るくらいの急坂がさらに続いている。


13:20。栗山沢の頭を通過する。頭と名がついているが、ピークがあるわけではない。


急坂は終わり、緩やかな道になってきた。


13:30。ついに朝日岳山頂(1827m)に到着する。山頂には、白いものがあり今年の初雪があったようだ。


たまたまあとから上がってきた登山者に、全員での登頂証拠写真を撮ってもらう。


アッコちゃんの作った雪だるまで喜ぶよっぴーさん。


山頂から北に少し下ったところから富士山が見えるのだが、木の枝が邪魔してはっきりとは見えない。ちょっと残念だなあと思っていたが、山頂から下山する途中の僅かな隙間から富士山がはっきり見える場所を見つける。雪を被った富士山は、やっぱり最高だ。朝日岳から富士山が見える場所は、山頂北よりこの場所のほうが一番いい。栗山沢の頭から山頂までの間にあるが、この場所を見つけるのは至難の業だ。この場所を見つけた“アッコちゃん”には、神の啓示があったのかもしれない。まさしくピンポイントの富士山だった。


あとは、とにかく長~い下りだ。膝が笑ってしまいそうなくらいの激下りである。途中で、寸又峡の夢の吊り橋方面が見えたが、相変わらず大勢の観光客でごった返していたようだった。


16:00。林道まで戻ってきた。


猿並橋を渡ると寸又峡温泉は近い。日が陰り、日没までギリギリセーフの下山となった。


公園内では、池に映る紅葉も見る事が出来た。


駐車場に戻り、寸又峡温泉に入っていこうと思ったが、宿泊客が多く日帰り入浴は、6時以降になってしまうと言われ、別の温泉に向かう事にした。しかし、駐車場を出てすぐに渋滞に嵌ってしまう。やはり、紅葉の名所だけに帰りも渋滞だ。それでも、地元の人たちの交通整理のおかげで、30分程度で渋滞を抜け、白沢温泉もりのいずみに到着する。国道から外れ、しばらく進むと、真っ暗な山の中から突然現れたイルミネーションにビックリする。




この温泉はコテージやテニスコートなど付帯施設も充実している立派な施設となっている。経営主体が御殿場でリゾート施設を経営する「時之栖」に代わったらしく、このようなイルミネーションにも手がかかっているようだ。初めて入った温泉だが、山奥にある温泉とは思えないほど浴槽の種類も多く、厳しい山行の締めくくりとしては、大いに満足できた。


日帰りでちょっときついくらいの気持ちで計画した朝日岳であったが、その実態は、超キツイ尾根道直登の山であった。累積標高差は3000m近くあり、日帰り登山では今までで一番ハードな山行だったかもしれない。参加した皆さん、本当にお疲れさまでした。

参考1.今回のコースマップ


参考2.標高と気温変化図(白が標高、緑が気温)
    平均気温19.3℃で暖かい一日だった。

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8 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-11-24 17:16:33
さあぁ~~!とっちーさん物語の登場人物として、どうブログ化するか……帰ってからの楽しみである。
まさに“神の啓示”は、日々地味な努力のご褒美か…!?
それにしても、下山の足の爪先の痛みには、参った参った……。
                ひみつのアッコちゃんより
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ひみつのアッコちゃんへ (とっちー)
2014-11-24 22:06:23
アッコちゃんのおかげで、キツイ朝日岳登山を楽しく行ってくることが出来ましたよ。
それにしても、あの富士山を見つけたあなたは凄い。
あの直前、富士山が見えたらいいなと話していたら、ドンピシャで富士山が見えたのですから、まさに神憑り的です。
日々地味な努力の積み重ねの御褒美を、我々にも分けていただいたようです。

爪先の痛みは、引いてきましたか。
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山深い (kazukawa)
2014-11-25 09:47:12
いつものことながらお世話になりました。

いや~予想以上にきつくて遠かったですね。
それでもパーティー全員の明るく楽しい話題、笑い声でなんとか頂上の初雪で楽しく遊べました。

とっちーさん始め皆さまに感謝です!

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全然関係ないですけど (小松)
2014-11-25 17:37:17
寸又峡、といふとなぜか昭和43年の
金嬉老事件を思ひ出します。

私も古いなぁ。
でも小学生には、とても怖い事件でした。
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kazukawaさんへ (とっちー)
2014-11-25 21:33:23
ホントきつくて頂上が遠かったですね。
皆さんのおかげで、厳しい山ですが記憶に残る山となりました。
この山を登ることが出来たことで、皆さんの体力度は上級クラスの登山者といっていいでしょうね。
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小松さんへ (とっちー)
2014-11-25 21:41:26
寸又峡で金嬉老事件があったことは私も知ってますが、
今どきそれを連想する人は、少ないと思いますよ。
今は、紅葉の名所とか、美女づくりの湯、夢の吊り橋等が連想されているはずです。
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お疲れ様でした (見切り発車)
2014-11-27 11:27:42
うわ、なんて綺麗な紅葉・・美しいですね~
それに このつり橋 遠景の分も含めて おっかないけどちょっとわたってみたくなりますね、
遠景のつり橋 人がパラパラと渡っている風景 詩情があって素敵な写真ですね。

山の上のお食事は 大変でしょうがいつも本当においしそうですね。
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見切り発車さんへ (とっちー)
2014-11-28 23:08:10
寸又峡は、静岡県では紅葉の名所で有名なところです。
この日も、かなりの観光客が押し寄せたようです。
我々は、その喧騒を逃れて高い山から高みの見物でした。
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