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http://mylibrary.maeda1.jp/0483OilMajor2019-3rdQtr.pdf
1. 五社の1-3月期業績比較(続き)
(2)総合利益 (図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-52.pdf 参照)
総合損益ではBPを除く4社が利益を計上しており、BP1社だけが赤字決算である。利益額が5社の中で最も大きいのはShellの59億ドルであり、これに次ぐのがExxonMobilの32憶ドル、さらにTotal、Chevronが各々28億ドル及び26億ドルで続いている。BPは5社の中で唯一7億ドルの欠損を計上している。前年同期と比べるとShellは横ばいであるが、その他の4社は大幅な減益である。Totalは前年同期比3割減、Chevronは4割減であり、ExxonMobilの利益は半減している。前年同期には33億ドルの利益を計上していたBPは一転して7億ドルの赤字決算であった。
(3)上流部門と下流部門の利益
(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-56.pdf及びhttp://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-57.pdf参照)
利益を上流部門(石油・天然ガスの開発生産分野)と下流部門(石油精製および製品販売分野)に分けて比較すると、上流部門では5社の利益に大きな差はなく、トップはChevronの27億ドルであり、ExxonMobil及びBPが22億ドル及び21億ドル、Total及びShellは共に17億ドルであった。各社とも大幅な減益であり、ExxonMobil及びBPは半減、Totalは4割減でありShell及びChevronも2割強の減益であった。
下流部門の利益はShellがトップの26億ドルである。同社の場合は下流部門が上流部門の利益を上回っているが、その他の4社はいずれも上流部門の利益の方が多い。Shellに次いで上流部門の利益が高いのはBP(19億ドル)であり、ExxonMobilは12億ドル、Total及びChevronは10億ドルを下回っている。前年同期と比較すると各社によって明暗が分かれ、Shellは51%増と好調でTotalが横ばいであった一方、BPは1割減、ExxonMobilとChevronは▲25%及び▲40%と大幅に落ち込んでいる。
なお上記(2)総合損益は各社によって石油化学品部門あるいはその他の損益を含むため上・下流部門の利益の合計額とは一致しないケースがある。
(続く)
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