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http://mylibrary.maeda1.jp/0483OilMajor2019-3rdQtr.pdf
1. 五社の1-3月期業績比較 (続き)
(4)売上高利益率 (図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-53.pdf 参照)
売上高利益率はChevronが7.1%と最も高く、Shell 6.6%、Total 5.8%、ExxonMobil 4.9%と続いており、BPのみ利益率がマイナス(▲1.1%)である。前年同期に比べると、Shellを除く4社の利益率は低下している。
(5)設備投資
(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-54.pdf 参照)
2019年7-9月期の設備投資額が最も多いのはExxonMobilの77億ドル、これに次いでTotal 67億ドル、Shell 60億ドルが並んでいる。Chevron及びBPの設備投資額はそれぞれ50億ドル及び40億ドルであり、BPはExxonMobilの1/2である。前年同期と比較するとExxonMobilが17%、BP及びTotalは8%増である。Shellは微増であるが、5社の中で唯一Chevronは前年同期を下回っている。
(5)原油・ガス生産量
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-22.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-55.pdf参照)
今年7-9月の原油生産量はExxonMobilが平均日産量239万バレル(以下B/D)で5社の中では最も多い。その他の4社はいずれも200万B/D未満でShell (187万B/D)、Chevron(183万B/D)、Total172万B/Dである。BPの原油生産量は5社の中で最も少なく122万B/DでExxonMobilの5割にとどまっている。ExxonMobilは世界各地で万遍なく原油生産をおこなっており他社を圧倒している。前年同期と比較すると5社はいずれも増加している。
天然ガスの生産量はShellが最も多く日産98億立方フィート(以下cfd)である。第2位のExxonMobilは90億cfd、残る3社は70億cfd台であり、BP78億cfd、Total 74億cfd、Chevron 72億cfdであった。前年同期に比べるとTotalが13%増加しているが、その他の各社の増加率は10%未満であり、Shellは▲5.3%と前年同期を下回っている。
天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量ではExxonMobilは390万B/Dでこれに次ぐのがShellの356万B/Dである。その他の3社はTotalが304万B/D、Chevron 296万B/D、BP257万B/Dである。石油と天然ガスの比率を見ると、ExxonMobilは石油61%、天然ガス39%であり5社の中では石油の比率が最も高い。その他の各社の石油と天然ガスの比率はChevronが石油60%:天然ガス40%、Totalは石油57%:天然ガス43%である。BPは石油48%、天然ガス52%であり、5社の中では唯一天然ガスの比率が石油を上回っている。
(続く)
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