fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『みちのく山のゆなな』イラストの古山拓さんの思い

2023年09月04日 | 自作紹介
 古山拓さんは、今児童書の仕事のときは「ふるやまたく」さんと、平仮名にしてらっしゃいます。
 ご自身のフェイスブックに、ゆななのとと様である山神様の衣装デザインのことを書いたと、その記事を送っていただきました。こちらにコピペのご許可をいただきましたので、ぜひ読んでください。
        
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児童書のイラストこぼれ話をちょっとだけ。
新刊児童書「みちのく山のゆなな」(おおぎやなぎちか・作/国土社)の主人公は山神さま一家です。
画像のように、ゆななの父ちゃん(山神さま)の着ている服に、ぼくは赤色の🌀をあしらっています。
この🌀は、なんとなく描いたのではありません。
きちんと意味を込めています。
あしらった意味は3つ。
1.縄文土器の火焔式土器ってありますよね。ヒントの一つはその紋様です。
古来から人が持つ、炎への信仰心を込めたかったのです。
2.もう一つは、ぼくが勝手に思っている「アイルランドケルトと東北の共通性」です。
話せばどこまでも話しちゃうので、詳細割愛。
アイルランドのケルト遺跡には🌀サークルが多数あります。ぼくはその🌀が縄文土器紋様に重なって見えるのです。
🌀は輪廻転生や自然の循環も意味するカタチだと思うわけで、ヒトの深いココロのカタチと思っています。
3.赤色にこだわったのは、東北の文化の根っこに「赤」が潜んでると思うから。(日本文化がそうかも)
ぼくにとっての東北の「赤」は、どんな「赤」かというと…
⚫︎ウルシの「赤」ぼくのルーツ岩手はウルシの産地です。
⚫︎鉄の錆色の「赤」(東北は古来鉄の国。岩手釜石製鉄所はその直径子孫ですね。東北の僻地に行けば行くほど風景に錆色が迫ってくる)
⚫︎遠野の伝統文化オシラ様や卯子酉神社に見る「信仰の赤」
⚫︎東北を深く覆う「緑」の補色の「赤」
そんなこと思いながら、父さまの衣装をデザインしたのでした。
「挿絵の服はアイヌ紋様ですか?」と言われたことがありますが、それは全く考えていなかった。
だけど、東北北三県にはアイヌ由来の地名がめちゃくちゃ多いですので、新しいヒントをもらえた感ありです。

たかがイラスト、されどイラスト。
これからも歴史を通して考えてきたことを、フルに込めて描きたいです。

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色の話、納得です。 
古山さんは、最近も絵本を出版され、個展も精力的に開催。そんな古山さんとのお仕事が、また控えています。嬉しい。


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