日本経済がドイツ・台湾・韓国に完敗した理由、分岐点とは何を間違えた?
日本のGDP(国内総生産)がドイツに抜かされようとしている。すでに1人あたりのGDPでは台湾に抜かされ、韓国が日本を抜く。
ドイツと順位が逆転した 日本の人口は約1億2500万人、これに対してドイツは8300万人となっており、圧倒的にドイツのほうが人口が少ない。少ない人口で同規模のGDPなので、圧倒的にドイツのほうが豊かに暮らすことができる(ドイツの1人あたりGDPは日本の1.4倍もある)。
ドイツとは1人あたりのGDPで遠く及ばない状況が続いた。購買力平価で見た場合、日本の1人あたりGDPがドイツを上回ったことはなく、労働生産性も一貫してドイツを下回っている。
財政について言えば、ドイツは憲法で均衡財政が義務付けられている国であり、大幅な財政赤字は原則として許容されない。コロナ危機やロシアによるウクライナ侵攻によって方針転換が行われつつあるが、これまでは国債を発行しない年すらあった。ドイツには財政出動で経済を伸ばすという考えはなく、基本的に企業の競争力が経済を成長させるという方向性でコンセンサスが得られている(そもそも経済理論上、財政出動によって根源的な成長力を増大させることはできない)。
ドイツの輸出製品の単価は戦後、一貫して上昇が続いているが、これは製品を毎年値上げしても販売数量が落ちないことを意味している。これに対して日本の輸出単価は1980年代以降下がる一方となっている。日本は数量を維持するため値引きを余儀なくされている状況であり、こうした違いこそが製品競争力の差ということになる。
高い競争力を持つ製品を輸出しなければ、輸出主導で経済を伸ばすことは不可能であり、その点でも日本はまだドイツに追い付いていないのが現実だ。By加谷珪一
※ 世界は消費減税している折でも日本は世界に逆行、ガラパゴス化か❕
※ GDP,CPI注視、個人消費拡大と賃金上昇それに貿易収支の黒字化へ
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