カッパが馬を引き込もうとした伝説が残る「カッパ淵」
北上山地の山々に取り囲まれ、中央に清流・猿ヶ石川が流れる遠野市
山間にぽっかりと開けたような遠野盆地は
生産量日本一を誇るホップや稲作など、見渡す限りの田園風景
また有名な柳田國男の「遠野物語」発祥の地としても知られ
一年を通して多くの民話ファンが訪れる
伝承園の駐車場から案内図を見ながら
カッパが沢山住んでいたというカッパ淵に来ました
2度目の来訪なんですが、見る風景は初めてに等しいほど記憶が薄かった
「ビールの里」遠野産ホップ
初めて見るホップ
中央の特徴的な屋根、走行中何軒か見ました
↓
遠野のカッパは顔が赤いといわれ、その伝説は数多く残っている
-『遠野物語拾遺 第五十八話』より-
「小烏瀬川の姥子渕の辺に、新屋の家といふ家あり、
ある日渕へ馬を冷やしに行き、馬曳きの子は外に遊びに行きし間に、
河童でてその馬を引き込まんとし、
かへりに馬に引きずられて厩の前に来たり・・・・
=わかり易く=
小烏瀬(こがらせ)川の
姥子(おばこ)淵のほとりには、新屋の家がある。
ある日、この家の使用人である子供が、淵へ馬を冷やしに行った。
馬を冷やしている間
子供がほかに遊びに行ってしまった隙を見て
河童がその馬を、淵の中に引きずり込もうとした。
けれども、馬の力には到底及ばない。
河童はかえって馬に引きずられ
屋敷の厩の前にまで、連れてこられてしまった。
「これはマズい!」そう思った河童は
咄嗟に馬槽(うまぶね~飼い葉桶)を伏せて
その中に身を隠した。
家の者がやってきて「何でこの馬槽は伏せてあるんだべ?」
怪しみながらそれを少し開けてみた所
下から河童の手が現れた。
「!」
やがて、ここに村中の者が集まって来た。
「殺すべ!」という者あり
「いんや~、許してやるべぇ」という者あり。
侃々諤々の評議の結果、最終的に
「今後、村中の馬に悪戯はしません」
という固い約束をさせ、河童は解放されたのだった。
今、その河童は村を去り、相沢の滝の淵に住んでいるらしい。
※人間に捕まったカッパは、後日常堅寺の和尚さんに逃してもらった
恩返しに、常堅寺の火事の火を消したという伝説
淵の岸辺には、カッパ神を祀った小さな祠がありました
子持ちの女性がお乳が出るようにと願ををかけるとかなうという
カッパを祀る祠
小川の流れは、ゆったりと穏やか
キュウリの餌付き、釣り竿
カッパとゆかりのある常堅寺は台風の影響で屋根の修復中
境内に入ることができません
常堅寺の裏を流れる小川の淵へは、迂回路を通りました
かっぱの茶屋のソフトクリーム
カッパ神社? 伝承園の通り
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