題:実家の柱
1位才能アリ 貴島明日香 秋の日に母の枕香薄れゆく
添削 秋の日や母の枕香うすれゆく
2位凡人 濱家隆一(かまいたち) 明日急かし日めくり揺らす秋の初風
添削 日めくりを揺らして秋の初風は
3位凡人 和田アキ子 今年酒我が膝さする小さき母
添削 吾の膝をさする母の手今年酒
4位才能ナシ 山内健司(かまいたち) 盆休み久々の足の指の敵
添削 まだ指をぶつける柱盆の家
5位 才能ナシ 村上佳菜子 疲れたなあ追い込む季節冬隣
添削 練習終えスケートシーズンは間近
名人7段で現状維持 ◆横尾渉(Kis-My-Ft2)
父からの返球身に入む黄昏
添削 返球の身に入む 黄昏に父は
名人10段で現状維持- ◆村上健志(フルーツポンチ)
車庫入れの誘導は父秋日和
永世名人30句目に掲載決定 ◆東国原英夫
秋暑し柱は饐えた父の臭い
「実家の柱」と言う題を見て、ふと考えた
ハウスメーカーが作る今どきの家には、柱が無い
ボックス型 ユニットを組み立てるという方式で3ヶ月で建ってしまう
誰もが、♪柱の傷はおととしの~♪という歌のような家に住んでいたとは限らない
我が家は、大黒柱が”でん”とあって、そこに柱時計がかかっていたな~
なんか、ちょっと煤けて黒光していた
今回、こんな風景を彷彿させる句は、東国原永世名人だけだ
秋暑し柱は饐えた父の臭い
さすがだと思う、お題に忠実で、それでいて誰もが考えつかない発想だ
大体、俳句は類想類句が多く、前に見たことあるような内容が多い
だが、この発想はお見事!
≪秋らしいさわやかな涼しさを感じさせる季節になって来た、
父が、今日の仕事終え、ランニング一枚で柱の前に座って一杯飲んでいる
外からは虫の音がうるさい程聞こえ、そろそろ田終いの頃だろうか≫