まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

今年の出会い @ 手打ち蕎麦 菊谷(巣鴨)& 地酒屋こだま

2012-12-07 09:33:57 | 蕎麦屋巡り

今年もいろ〜〜んな初訪問のお店に行ったけど、
その中でも、とっても印象的で特別な想いを持ってしまうような出会いをしたのが、
手打ち蕎麦 菊谷 さん。

実際は、以前、石神井公園にお店があった頃も行ったことがあるのだけど、
その時は、菊谷さんの良さのほんの一角しか知らず…

そして今年。
石神井から移転された巣鴨のお店に初訪問してからは、
蕎麦前のつまみと日本酒への深い理解(=飲兵衛を喜ばせてくれるココロ)と、
さらなる蕎麦への情熱に、改めてかんどーー!!してしまったのだ。


そんな今年の出会いのきっかけを作ってくれたのは、
大塚で 地酒屋こだま さんをやってるタケさんのお陰でもあるワケで。
(とか言いつつ、まだ酒屋さんの方は未訪問でごめんなさい(笑))

そのお2人が、
「コラボでちょっと早い忘年会をやります」 というので、これは行かねば!と。



この日も3席の、こぢんまりとしたカウンターへ♪
最初は、菊谷さんの会では定番?!のちょびちょびおつまみ。
この一皿からも分かる通り、"3人で盛りっと一皿" じゃなくて、
ちゃ~~んと人数分を分かりやすく分けてくれる心遣いが素晴らしいんデス。


最初のお酒は  会津一 初しぼり 瑞祥

ちょっと遅刻してお店に到着したから、すでにタケさんのお酒解説が始まっちゃってた~(>_<)。

2つ目のお酒は しもふり 口万(ろまん)かすみ

これ、アルコール度数が18度くらいあるのに、全然そんな感じがしなくて、
クイクイ行っちゃう…キケ~ン(笑)。
まずは冷たいのから飲んだけど、温めてもいいかも…
と思っていたら、タケさん曰く「お燗にしても美味しいから、また後でだしまーす!」と。 


さてさて。
最初のちょびちょびおツマミの後に、お料理が出て来るワケだけど、
今回も、一番最初は 蕎麦!!

〆の蕎麦ならぬ、酒のアテの蕎麦…とは言わないかもしれないけど、
酔っぱらう前に、その蕎麦の味わいや違いを楽しめるのは嬉しい♪

上の写真の寄りアップ。

南会津 舘岩
の在来品種の蕎麦で、これは 1年熟成 させたものを使ってるんだそう。
これは美味しい!!!(>_<)
蕎麦の味がしっかりあるのに、繊細なタッチ…喉越し…というのかな、そんな味わいが来て、
それなのに、重くないけど熟成感が最後にやってくる…というか。。。とにかく旨~~ぁい!!!

ちなみに、薬味にある白いのは、この館岩産の辛み大根。
これがまた蕎麦に合う~~。


もう一枚の蕎麦が出てくる間に、次のお酒が登場。
弥右衛門 本醸造

口の中に入れたときは「ん?辛い?」と感じるのだけど、
飲み進めていると意外とそればかりでもない。
ちょっとした甘さを感じるのは本醸造だからかな?!


2枚目のお蕎麦は 西会津産 とのこと。


アップ写真を見てもわかるけど、一枚目のよりも粒々感たっぷりで太さもある。

しっかり噛む感じで、歯ごたえもある~~。
この蕎麦の味わいは、つゆも良いけど、塩をパラパラふって食べるのもイイなぁ~~。


しかし…
お蕎麦を頂きつつも、お酒がくいくい進んじゃう(笑)。

次のお酒は…と思ったら、
タケさん、何やらデキャンタしまくってマス。


そのお酒は 奈良萬 中垂れ 純米大吟醸 。

曰く、この日のとって置きの1本だとか。
けっこう前の(いつでしたっけ~(汗)) 造りのものなのに、こんだけデキャンタしても、
まだまだ熟成させたい感じ!とはいえ、これはこれで美味しいのだけど。 


続いて、これはなんと! 三陸産 の牡蠣 

味付けもなにもせず、剥いただけの海水の塩分のみ。。。甘くてうま~い!

ちょっと小ぶりなのは、夏の暑さが長引いたせいで、牡蠣の成長が遅れてるんだそう。
とはいえ…
津波の被害を乗り越えて、もう三陸で牡蠣が獲れるようになったんだなぁ…しみじみ。

薬味には、
館岩の辛み大根にポン酢とカンズリを和えたものが。

これ…薬味でも良いけど、単体でもお酒のアテになります(笑)。
しっかし、から~い!でも、それがうま~い!


この日は、会津の馬刺 もキター!!

霜降りのサシなんて要らない!この赤身さいこー!!

しかも、このレバ刺し(>_<)!!コリッコリ…濃厚…はぁ…もうしやわせぇ~~~。




お酒も止まることなく出してくれる。
次は 白露垂珠 で、なんと H17BY京ノ華 という山形のお米を使っている。

しかも、これ、タケさんが 自宅で3回くらいデキャンタ して持って来てくれたんだそう。
しっかり空気に触れたからか丸い味わいにはなってるけど、それでもこの固さかぁ~(笑)。


次のお酒は Tatsu-ism と書かれている。

辰泉 というお酒を醸している蔵元さんの 美山錦 というお米を使った 無濾過生原酒
無濾過生原酒というともっと"むわっ"とした印象があるけど、コレは爽やかな感じ。
なかなか美味しい~! けど!これは新酒らしいので…
もっと年数かけて熟成させてみたら、もっと美味しくなりそう~~!!


料理は続いて 三千櫻 の酒粕を使った 粕汁

ふわ~~~あたたまる~~~~。
なぜか隣同士に座ったのみ友達と、
「酒粕は肝臓にいいらしいね。」「一日に、卵大くらい食べると良いんだって。」
とかいう話しに盛上がってしまう(笑)。


わーい!薫製とチーズのおつまみだぁ♪

菊谷さんの定番おつまみから 鯖の薫製・チーズのかえし漬け・●●の薫製
…●●ってスミマセン、失念(汗)。。覚えてる方、フォローお願いしまっす!
でも、この●●が良い塩梅で、日本酒のアテにぴったり!なのだ。


まだまだおつまみは続きます。
この後は天ぷらシリーズ。

最初の方に出て来た 生牡蠣の天ぷらヴァージョン

レモンをかけてさっぱり♪ 塩で美味しい~!

次に出されたのは 峰の雪酒造Yamatoya Zennai(やまとやぜんない)

すっごいスッキリしてる。
タケさん曰く、これは低アルコール度数で14度ほど。
杜氏さんが実はお酒に強くないらしく
「自分でも、だらだら~っと飲める日本酒を造りたかったんですよ~。」と仰ってたそう。


わーーい!この海老もとっても美味しいのだ!

石巻で被災された パプアニューギニア海産の武藤さん から仕入れた 天然無投薬の小海老
ほんっとに海老の旨味が「ぎゅ!」っと詰まってて、他の海老が食べられなくなっちゃう。


会津錦 は、またまた方言ヴァージョンで、この日は こでらんに

前回の「すっぺったこっぺった」も面白かったけど、「こでらんに~」っていうのは、例えば…
大雪の中から帰ってきて、あったかいお風呂のに日本酒の熱燗を持ち込んで飲みながら、
「あ~~~こでらんに~~~ (=あ~~~さいこ~~~~)」
って感じで言うんだそう。 (あってます??)


天ぷらの合間に、「料理長の林さんの逸品」として出してくれたコレもおもしろい!

館岩の辛み大根に添えてあるのは、ただのエノキではなく、林さんが自分で干したものだそう
やっぱ干すと、こんなに味が凝縮するんですね~~!
知人でキノコを冬は干してから料理に使ってる方もいるけど、やっぱ自分もやってみよっかな。


この天ぷらは ニシン山椒漬けの天ぷら

初めて食べた時より、すんごい洗練されてきてる!


この日のラインナップ最後のお酒は、タケさんが「色を見てください~」と。

う~~ん、ほんと、良い黄金色してます♪

このお酒は 会津中将

いつも見るようなラベルじゃなくて、これはシンプルで面白い。
絵が表してるのは、線香の煙を刀で切ろうとしてる侍の姿。
そして、この絵は、昔の殿様が実際に襖に落書きしたものなんだそう。
で、それが鶴乃江酒造さんの家宝だとか…(で、合ってますかね~)


最後のおつまみは、さっぱりお新香。

赤カブは、これも 館岩 の蕪だそう。


お酒は、一巡は冷たいので出し終わったら、
この後は、お勧めのお燗がぞくぞく登場!

自分が座ってるカウンターはちょうど厨房の入口なので、
タケさんと菊谷さんが「これはどの温度でだそうか?」ってあれこれ試行錯誤してるのが伺える。
 
そのお2人の姿を見てても、なんだか「お客のために」と「自分も楽しもう」って感じで
生き生きしてて良いんだよな~~。

そして、ついたお燗はお2人が持って廻って注いでくれるので、
自分はすぐになくなると、両手でお猪口を持って、ワンコのようにじっっっっと待つ。
まったくしょうがない呑兵衛だよなーーー。


つまみもお酒も蕎麦も、菊谷さんとの会話もと~~っても楽しくて、
充実したひと時にまったりしながら、
「ほんとに、今年はこんなステキな出会いがあって良かったな~」としみじみ思うのでした。


[ 手打ちそば 菊谷 ]
東京都豊島区巣鴨4-14-15
03-3918-3462
11:30~21:00(中休み無し♪)L.O. 20:30
定休日: 火曜日
★火曜日が、祝日や「4」のつく日は営業して、
 翌週の月曜に振替休業となることがある…と複雑なので、
 行く前に確認する方がいいかも?!
全面禁煙


[ 以前の訪問日記 ]
2012/10/22 ベアードビールと蕎麦?!
2012/10/5 女3人でゆく
2012/9/2 福島のつまみと蕎麦と、地酒屋こだまさんが用意した福島のお酒で福島を想う。



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12 コメント

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舘岩 (てつ)
2012-12-07 09:51:06
南会津の舘岩、なつかし~
昔その辺のスキー場の広告の仕事してまして、
ちょいちょい行きました。
ひなびた温泉もいいんですが、いまだに印象的なのは
民宿で出してもらった地野菜の旨さ。
スーパーのものとこんなにちがうのかと・・・
蕎麦とか野菜とか、実は隠れた名産地かもしれません。
返信する
◆てつさん (まき子)
2012-12-07 11:48:48
今回は菊谷さんが直接舘岩にもいかれたそうで、
いろんな食材がでてきました♪

スキー場もいっぱいありますもんね~。
といいつつ、自分はまだ行ったことがないのですが(汗)。

今回の辛味大根もホントに美味しかったですが、
現地でも食べてみたいですね。
蕎麦も、とっても美味しかったです!
返信する
常識 (Ben)
2012-12-08 01:32:31
で言って、蕎麦が最初に出てくるってないけど、店主さんの拘りが感じられるね!

そして、この出し方は私的には勿論有り!です。

お酒的には結構知らないものが多いな。
全く知らないので、味の想像がつかない・・・ 笑

今日も忘年会だったけど、一番美味しかったのは、牡蠣だったな!・・・まぁ、この時期牡蠣は王様だね! 笑

明日は新高円寺で忘年会です!
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◆Benさん (まき子)
2012-12-08 10:09:07
私も、地酒屋こだまさんが出してくれる
お酒はいつも初めてなものばかりです。
ていうか、すんごいマニアックで(笑)。

自分の好みはおいといて、
普段飲めない銘柄が味わえるから、なかなか楽しいっす。

蕎麦を最初に出すお酒の会は、
さいとうさんが初めてでした(笑)。
確かにおつまみが美味しくていっぱいつまんで飲んじゃうから、
最初に肝心な蕎麦を味わえるのは嬉しいから、
私も個人的にあり!です♪
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Unknown (庄助)
2012-12-08 21:46:45
手づき感の漂うお店でいいですね。
燻製何なんでしょうか、皮目から見るとあじかにしんおようでもあり鯖よりいいい感じに見えます。

ほぼ最初からそばでいっぱい、いいですね。
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◆庄助さん (まき子)
2012-12-08 22:23:05
薫製、ニシンのような気がしてはいるのですが、
自信なく…(汗)。
鯖は脂が乗ってていい感じ、
●●は薫製された塩梅がいい感じ、で
それぞれ良いところがあります♪

江戸時代の「蕎麦前」は、
蕎麦の前にもっと軽く酒を飲む意味だったんでしょうけれど、
今のお蕎麦屋さんはやはり進化してます(笑)!!
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Unknown (RW)
2012-12-09 15:34:11
最近、巣鴨詣でに嵌っておりますね~!人気の「塩大福」は買いましたか?でもまき子さんは甘いものより辛いものかな?(笑)
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◆RWさん (まき子)
2012-12-09 19:12:47
そうなのです♪
とはいってもとげぬき地蔵には一度も寄ったことがありませんが(汗)。
しかも、いつもこのお店に飲みにいくと、
「おばあちゃんの原宿」はシャッター街と化していますので、
塩大福もなかなか買えません…。
ちなみに、甘いものは苦手ですが、
和菓子だったら食べれますー!
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Unknown (酒恋倭人)
2012-12-09 21:26:09
毎度!
コメントお久しぶりです。
タケちゃんと仲良しなのがうれしいです。
今度おいらが東京に行ったら是非
一緒に飲みましょうね。
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◆酒恋倭人さん (まき子)
2012-12-10 20:07:54
お久しぶりです~♪
タケさんのお店で是非とも一緒に飲みたいですね~!
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Unknown (葛飾のオヤジ)
2012-12-17 19:43:23
この粕汁、みんなの食べた後でもかまわんから、指で舐めたいなぁ。。
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◆葛飾のオヤジさん (まき子)
2012-12-18 00:45:31
「お行儀わるい!」って親から怒られそうな、
そんなつまみ方が一番美味しかったりするんですよね~~。
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