「夕明かりの海岸」 まぁちゃんのテニスブログより
森川 雅昭さん 撮影
先日、学生時代の友人から久し振りに電話があった。
声を聞きたいからとは言っていたが、開口一番「生きてるかい!」で
生存確認か安否確認のようだった。
でも気に掛けて呉れる人がいるのは妙に暖かい気持ちになって嬉しいものだ。
その時の話なのだが、その彼の友人の知人にコロナの自粛に入ってから急に
何も出来なくなってしまった人がいるという。
人一倍元気で明るく活動的なタイプで、まずは人も羨む様な理想の後期高齢者
だったという。
優秀な人で短大で講師をしたり、スポーツは万能特にテニスはかなりの腕前で、
いろんな大会の世話役をしているという。
生真面目でスリムな長身で明るい笑顔(何だが私のことのようだが…)、
皆に親しまれ好まれる(この辺から違ってしまうが…)人だという。
それがこの自粛生活になってから一変してしまったという。
まずは太りだしBMIは30を越し、高血圧に糖尿病が進行し医者通いが始まった
(私などはもう20年前からそんな具合だけど…)そうだ。
電話の声もくぐもって元気がなく、人一倍の冗談好きが笑いもなかった。
その人は頭が良くて明るく豪快で活動家で、人との付き合いも良くできる人だが、
反面、デリケートで生真面目で案外気にしたり拘ったりする一面もあったそうだ
(人間は誰しもそうした両面を持っているものではあるが…)。
主催したり参加していたカルチャーの何かの文化活動も、テニスも休止、その上、
人との集まりもなく飲み会も無しというそんな生活が始まった四ヶ月目位から
体調を崩し始め、それにつれて気分が滅入ってきてしまったという。
その頃にも一度電話をしたがまだそれ程とは気が付かなかったそうだ。
やがて、コロナ菌があらゆる所の空気中を漂い、ドアーの取っ手など触れるところは
全てとなり、自分と家族以外の人は皆が菌を持っているかの様な意識にとらわれてしまい、
本当に一歩も外には出られなくなくなり、人とは会えず,話すこともなくなってしまった
という。それに伴って、家の中でも何も出来なくなったという。
これはさぞ辛いことだろう。誰しも心の中では不安や恐怖心を持っている。
しかし何とかなるだろう、まさか私だけは大丈夫とかの曖昧な気持ちに助けられて、
行動したり考えたりしているものだ。
こうした不安や心配を抑制するブレーキが利かなくなると、いささか過度の用心や心配を
したりして、精神的に様々な行動を誘引するという。
この方の場合は、ステルス疲労という診断で、もし近い将来元の生活に戻れれば
(戻れない人もいるそうだが)、直ぐに自然治癒するという。
戻れない場合は気長にカウンセラーや安定剤という療法だそうだ。
その友人の友人の知人の為に、無事回復を祈りたい。
コロナは発熱、肺炎そして死亡だけではなく、目に見えない障害をもたらしているようだ。
負けるものか!コロナなんかに! 4月には(多分だが…)ワクチンをやれる。
すると直ぐに下火になって、元の生活がやってくるだろうから……。
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