以前切り抜いた読売新聞の編集手帳の記事が、どこにしまい込んだか捜しても出てこなかったのに、いま頃出てきました。
兵庫県たつの市の生田勘治の記念館を訪ねたことがある。旧制一高の寮歌『嗚呼玉杯に花うけて』の作詞者である。寮生が寮の壁につづった、南京虫を詠んだ落書きの写真が展示されていた。たわいのない内容の落書きも、昔の学生さんは、どこか格調が高い。
去年の今夜西寮に入る
臭虫の襲来一人断腸
南京の喰い痕いまなお此処に有り
毎日引っ掻いて往時を思う
私は、この詩をよんですぐ菅原道真の漢詩「九月十日」を思い出した。きっとこの学生さんは、替え歌を作ったのだと思う。筆者はそのことには触れていないが、詩吟を習い始めた時、一番初めに教わった詩なので、よく覚えている。
去年の今夜 清涼に侍す
秋思の詩篇 独り断腸
恩賜の御衣 今此に在り
捧持して毎日 余香を拜す
そして、そのあとに
近年、南京虫の被害がまた広がっている。スーツケースの車輪の隙間等に潜んで海外から持ち込まれ、繁殖したらしい。・・と。
兵庫県たつの市の生田勘治の記念館を訪ねたことがある。旧制一高の寮歌『嗚呼玉杯に花うけて』の作詞者である。寮生が寮の壁につづった、南京虫を詠んだ落書きの写真が展示されていた。たわいのない内容の落書きも、昔の学生さんは、どこか格調が高い。
去年の今夜西寮に入る
臭虫の襲来一人断腸
南京の喰い痕いまなお此処に有り
毎日引っ掻いて往時を思う
私は、この詩をよんですぐ菅原道真の漢詩「九月十日」を思い出した。きっとこの学生さんは、替え歌を作ったのだと思う。筆者はそのことには触れていないが、詩吟を習い始めた時、一番初めに教わった詩なので、よく覚えている。
去年の今夜 清涼に侍す
秋思の詩篇 独り断腸
恩賜の御衣 今此に在り
捧持して毎日 余香を拜す
そして、そのあとに
近年、南京虫の被害がまた広がっている。スーツケースの車輪の隙間等に潜んで海外から持ち込まれ、繁殖したらしい。・・と。