深夜2時、草木も眠る丑三つ時。
私は田園地帯を流れる用水路に来ていた。
暗い。
街灯は少なく、数える程しかない。
当然だ。田んぼに街灯は必要ない。
周囲を遮る物が無いので風が直にあたる。
寒い。
車内の外気温計は-1℃を表示しているが、体感的にはそれ以下だ。
吹き付ける風のせいだろうが、実際に低いのかもしれない。
車のルーフを見れば、夕方に降った雨が凍り付いたままになっている。
私は夜勤帰りにそのまま来た事を少し後悔しつつ、リアハッチを開け道具を取り出した。
網とバケツとヘッドランプ。
ヘッドランプを頭に付けている時、ふとブロ友のあぶらさんの笑顔が頭を過った。
彼は喜んでくれるだろうか?
しかし、いかに彼とて、私がこんな真冬の真夜中に餌捕りに行く事までは想定してはいまい。
自嘲的な笑みを薄く口元に残し、水路に向かう。
ここに来るのは昨年末以来だ。
水位が上がっている。
少なくとも30センチ以上は上がっているだろう。
干上がって顔を覗かせていた底の石も今は水の中だ。
おかげで水汲みが少し楽だ。網を伸ばさずとも水面までバケツが届くからだ。
さて、エビの溜まり具合はどうかな?
頭で考えるより早く、体が勝手に動き護岸沿いに網を入れていく。
良かった、想定通りにエビは溜まっているようだ。
バケツに入れるため、左手で網の底を持つのだが、その手が異常に冷たい。
いや、冷たいと言うより、むしろ痛い。
5回程掬っただろうか?左手の痛みは増す一方、指がもげそうだ。
吹き付ける風が痛みに拍車をかける。
すでに充分な量の餌は捕れている。
これ以上は辛いだけだ。
いつもなら、ここでバケツの中の写真を撮るのだが、左手に物が触れただけで痛みが走る。
撮影は諦め、右手のみで片付けをして車に転がり込む。
エンジンをかけると水温低下のランプは着かない。
良かった。まだエンジンは冷えていない。
エアコンの吹き出し口に左手をあて、温風で暖める。
ドクドクと脈打つ感覚が伝わる。
まるで指先に心臓があるかのようだ。
ふぅ~。
深く息を吐き出し、右手でタバコを取り出し火を点ける。
ナビの時計に眼をやると10分程しかたってないようだ。
シートに深く背を預け、シートベルトを締める。
クラッチを切り、感覚の戻った左手でギアを入れ、家路に向かう。
スピーディーに、尚且つ慎重に。
トランクに積んだバケツを倒さぬように。
家に着き、車から出ると先程までより幾分暖かく感じる。
風が当たらないと体感温度はグッと上がるようだ。
家に帰ってきたという安心感が底上げしているのかも知れないが。
水温を合わすため、バケツを室内に持ち込み、その間に風呂を沸かし直し、入る。
冷えた体に風呂の湯が染み渡る。
悦楽の一時である。
風呂から出て、バケツの中を確かめる。
思った以上に捕っていたようだ。週末までは十分に持つだろう。
餌水槽に移す前に、オヤニラミの水槽の電気を点け、半ば強制的に起こす。
わかっているのか、すぐ餌を入れる所に集まってくる。
バケツから一掬いスジエビを入れると、あっという間にたいらげてしまった。
苦笑しながら全てに行き渡るよう、もう二掬い入れておく。
全てのオヤニラミの口からエビの髭が覗いている。
残りのエビを餌水槽に入れ、しっかり蓋をする。
以前、蓋を忘れた為に逃げ出したエビを嫁さん子供が踏んでギャーギャーとえらい騒ぎになった事がある。
夜勤で寝ている所を起こされたのでは堪らない。
しっかり確認はしなければ。
確認した後、リビングの電気を消し、寝室に向かう。
明日も仕事だ。早めに寝なくては。
な~んて、趣向を変えて小説風に書いてみましたが、いかがでしたか❓😁
ハードボイルドな雰囲気を出したかったんですけど、私、ハードボイルド小説って読んだ事なくって。😅
こんな感じ❓なのか❓と頭をひねってみましたよ❗😊
おかげで通常の倍以上の時間がかかってしまいましたが・・・😰
小説家って大変な仕事なんですね~❗😫
時々こんな風に思い付きで遊んでみる事があるかもしれないので、皆様、呆れず暖かい目で見て下さいね🎵😜
おっと最後に、この記事はノンフィクションです。実際にあった事なのでご了承下さい。😁
私は田園地帯を流れる用水路に来ていた。
暗い。
街灯は少なく、数える程しかない。
当然だ。田んぼに街灯は必要ない。
周囲を遮る物が無いので風が直にあたる。
寒い。
車内の外気温計は-1℃を表示しているが、体感的にはそれ以下だ。
吹き付ける風のせいだろうが、実際に低いのかもしれない。
車のルーフを見れば、夕方に降った雨が凍り付いたままになっている。
私は夜勤帰りにそのまま来た事を少し後悔しつつ、リアハッチを開け道具を取り出した。
網とバケツとヘッドランプ。
ヘッドランプを頭に付けている時、ふとブロ友のあぶらさんの笑顔が頭を過った。
彼は喜んでくれるだろうか?
しかし、いかに彼とて、私がこんな真冬の真夜中に餌捕りに行く事までは想定してはいまい。
自嘲的な笑みを薄く口元に残し、水路に向かう。
ここに来るのは昨年末以来だ。
水位が上がっている。
少なくとも30センチ以上は上がっているだろう。
干上がって顔を覗かせていた底の石も今は水の中だ。
おかげで水汲みが少し楽だ。網を伸ばさずとも水面までバケツが届くからだ。
さて、エビの溜まり具合はどうかな?
頭で考えるより早く、体が勝手に動き護岸沿いに網を入れていく。
良かった、想定通りにエビは溜まっているようだ。
バケツに入れるため、左手で網の底を持つのだが、その手が異常に冷たい。
いや、冷たいと言うより、むしろ痛い。
5回程掬っただろうか?左手の痛みは増す一方、指がもげそうだ。
吹き付ける風が痛みに拍車をかける。
すでに充分な量の餌は捕れている。
これ以上は辛いだけだ。
いつもなら、ここでバケツの中の写真を撮るのだが、左手に物が触れただけで痛みが走る。
撮影は諦め、右手のみで片付けをして車に転がり込む。
エンジンをかけると水温低下のランプは着かない。
良かった。まだエンジンは冷えていない。
エアコンの吹き出し口に左手をあて、温風で暖める。
ドクドクと脈打つ感覚が伝わる。
まるで指先に心臓があるかのようだ。
ふぅ~。
深く息を吐き出し、右手でタバコを取り出し火を点ける。
ナビの時計に眼をやると10分程しかたってないようだ。
シートに深く背を預け、シートベルトを締める。
クラッチを切り、感覚の戻った左手でギアを入れ、家路に向かう。
スピーディーに、尚且つ慎重に。
トランクに積んだバケツを倒さぬように。
家に着き、車から出ると先程までより幾分暖かく感じる。
風が当たらないと体感温度はグッと上がるようだ。
家に帰ってきたという安心感が底上げしているのかも知れないが。
水温を合わすため、バケツを室内に持ち込み、その間に風呂を沸かし直し、入る。
冷えた体に風呂の湯が染み渡る。
悦楽の一時である。
風呂から出て、バケツの中を確かめる。
思った以上に捕っていたようだ。週末までは十分に持つだろう。
餌水槽に移す前に、オヤニラミの水槽の電気を点け、半ば強制的に起こす。
わかっているのか、すぐ餌を入れる所に集まってくる。
バケツから一掬いスジエビを入れると、あっという間にたいらげてしまった。
苦笑しながら全てに行き渡るよう、もう二掬い入れておく。
全てのオヤニラミの口からエビの髭が覗いている。
残りのエビを餌水槽に入れ、しっかり蓋をする。
以前、蓋を忘れた為に逃げ出したエビを嫁さん子供が踏んでギャーギャーとえらい騒ぎになった事がある。
夜勤で寝ている所を起こされたのでは堪らない。
しっかり確認はしなければ。
確認した後、リビングの電気を消し、寝室に向かう。
明日も仕事だ。早めに寝なくては。
な~んて、趣向を変えて小説風に書いてみましたが、いかがでしたか❓😁
ハードボイルドな雰囲気を出したかったんですけど、私、ハードボイルド小説って読んだ事なくって。😅
こんな感じ❓なのか❓と頭をひねってみましたよ❗😊
おかげで通常の倍以上の時間がかかってしまいましたが・・・😰
小説家って大変な仕事なんですね~❗😫
時々こんな風に思い付きで遊んでみる事があるかもしれないので、皆様、呆れず暖かい目で見て下さいね🎵😜
おっと最後に、この記事はノンフィクションです。実際にあった事なのでご了承下さい。😁