私は、夢を持って
生きてこられただろうか・・・
おはようございます。
幼い頃の私は、なりたい職業なんて夢見たことが無い。
ひょうきん族の事と、カルビーポテトチップス・コンソメパンチの事以外、
考えたことがあっただろうか?
無い!
いや、あった。
給食の事も、真剣に考えていた。
そんな私の周りには、天才が2人いる。
まずは、姪っ子だ。
彼女が幼い頃、会う度
「おばちゃん、可愛い女の子の絵を描いて」と、せがんでいた。
ササっと描いてやると、眼を輝かせながら、
それを手本に鉛筆を走らせていた。
絵が大好きな少女だった。
そして、勉強が大嫌いな少女でもあった。
もはや、好き嫌いというレベルでは無かった。
学校の成績は、常に最下位レベル。
小中高と12年、彼女は、ずっとドベだった。
この出来ない子を、大人たちは、なんとか救い上げようと奮闘する。
中学に入って間もなく、
彼女は塾へ行かされ、それがダメならと家庭教師が来るようになった。
大人たちが「このままでは、将来がない」と説得しても、
彼女は、絵を描くこと以外に、眼を向ける事はなかった。
1日中、寝る間を惜しんでも絵を描き続ける姿に、
大人たちの心は、次第に揺さぶられていく。
彼女は、描く事が好きなのではない。
描く事が、生きる事なのかもしれない。
思い悩んでいた母親は、彼女が高校生になった頃、
絵をこけおろすようになった。
勉強をしなさいという代わりに、
「まだまだ、絵のレベルが低い」とこけおろしたのだ。
どうせ描くなら、もっと上手くなれと。
そして、進路として、
イラストの勉強をさせてくれる専門学校を薦めた。
今、この出来なかった子は、
専門学校で、トップレベルを駆け上がっている。
学内コンペを勝ち取り、時には企業向けのプレゼンをする。
講師からも、出来る子として認められていることだろう。
しかし、当の本人は、そんな事にも興味を示さず、
ただ1日中、絵を描き続けている。
学校から出される課題のイラストを描くのに疲れて、
気晴らしに、自分の好きなイラストを描くという。
彼女は、幼い頃から、その姿勢がぶれる事はなかった。
なによりも、絵を描くという事を優先させてきたのだ。
多くの苦悩もあっただろうが、
そんな時でも絵を描く事で持ちこたえてきたのだろう。
描くことが、生きること。そう思えてならない。
これは、もう、天才と呼ぶほか、無い。
私は、この天才が、
この先もずっと、絵を描き続けられる環境にいて欲しいと願っている。
密かに、そう夢見ているのは、私だけでは無いだろう。
気付けば、出来なかった、あの子は、
大人たちにも夢を見せてくれる存在へとなっていたという訳だ。
もう一人の天才は、我が家に居る。
その話は、また次の機会に書くことにしよう。
描くことばかりで、お洒落にも、興味を失った天才に、
お洋服をあげてみたら・・・
神感さえ、出してきた!
姪、19歳の春。