うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

無邪気に熱い!

2019年06月20日 | ほくろの成長日記

よねが居なくなって、

1週間以上経った。

いまだに家に帰ると、真っ先によねの定位置だった場所に目をやる。

よねの座布団は、とっくに無いのに、その癖だけはまだ残っている。

よねは、もう居ない。

よねを探す癖は、

それを確かめるために繰り返しているように残っている。

 

おはようございます。

ほくろも、以前ほど手が掛からなくなった。

ちょっと目を離すと、どこへ行ったか探さなければならない程、

活発になってきた。

おかげで、私の足は

バサバサになってきた。

傷は、もっと増えるだろう。

冬用の長い靴下を履くべきか、根性で乗り切るべきか、

今、悩んでいる。

 

少し時間の余裕が出来たことで、

仕事帰りも、ゆっくり買い物ができるようになった。

すると、ソーセージの試食コーナーで、お姉さんがソーセージを焼いていた。

歩く速度を落としたのが、いけなかった。

お姉さんは、それを見逃さない。

「はい、これ!」と爪楊枝に刺された1本のソーセージが、

私の目の前に差し出された。

今にも、バランスを崩して落ちてしまいそうな不均衡なソーセージを

思わず救い上げるように手にしてしまった。

「パリッとかじって!」

その声に、私は嫌な予感しかしなかった。

「メキシカーン、かじってみて!」

メキシカーン・・・

熱そう・・・

「美味しいで~」

ここまで急かされては、もう引けない。

むしろ、持ってしまった時点で、やるしかないのだ。

そう腹をくくった私は、

無邪気で無謀だった子供時代に戻ったような、

懐かしい感覚を自分の中に蘇らせんと試みた。

よし!よし!よし!

気合だ!気合だ!気合だ!

蘇らせてみたら、ノリはアニマル浜口だった。

では参ります。

 

パリッ!

「あつーーーー!」と叫んだと同時に、お姉さんが、

「辛いで―――-!」と叫んだ。

 

熱さをアピールしつつ、お姉さんを見ると、

お姉さんは、いやいやいやそっち?という顔をした気がした。

あれ?私、間違えちゃった?と不安になった瞬間、

ついに出た。

「からーーーーー!」

熱いわ辛いわ、若干パニック状態になった私に、

お姉さんは、さらにソーセージを手渡してきた。

「チーズインソーセージ!」

もう私に、考える余裕は与えられない。

寝ている幼子の鼻先に、おやつを近付けると、

反射的に口に入れてしまう、そういう動画を観た事があるが、

この時の私は、その幼子のように、

ソーセージを素直というより無の表情で、口へと運んだ。

そこで、お姉さんが合わせるように早口で

「パリッとかじると、ジワ~じゃないで~」と前説を入れた。

では参ります。

 

パリッ!ブッシューーー!!

私「あっちーーーーー!」

お姉さん「ブシュっと出るでーーー!」

そう、お姉さんの言う通り、チーズはジワ~っと出てくるのでなく、

ブッシューーーと噴射した。

まるで、荒れ狂う火の粉に皮膚をつんざかれたような痛みが、

口周り広範囲にもたらされた。

 

ここで、私はようやく気がついた。

周囲のお客さん達が、拍手をしているではないか。

そして、メキシカーンとチーズインソーセージは、どんどん売れていく。

そんな中、私は合計6本のソーセージを完食していた。

つまり、この地獄の試食ショーは、3通り行われていたのだ。

 

こうして、

ワゴンは、ほぼ完売状態となり、

私はようやく解放される事となった。

何食わぬ顔で立ち去ろうとした時、お姉さんは、

ペーパータオルで私の顔を拭きながら、こう言った。

「ありがとね。今日はもう、豚は食べんでもいいでーーー!」

その時、私の口腔内は、

熱さと辛さが痛みに変わっていて、上手く口が動かせなかった。

唯一発した言葉が

「おちゅかれしゃまれした」だった。

 

図らずも、赤ちゃん言葉になってしまった訳だが、

家に帰っても、引き続き、おかっぱ一家は

赤ちゃん言葉の大人たちが溢れている。

 

たれ~

どちたの?

たれちゃ~ん

 

ブレた。

ここまで育って来ると、ブレた画像ばかりになるね。

 

ほくろ「ぼく、こうばこじゅわりが、できりゅようになったでちゅ」

ちょーでちゅか~。

ちゅごいね~。