WIND BENEATH MY WINGS

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ビジネスと生物多様性イニシアチブに署名。富士通の100年の計。

2008-05-31 09:49:15 | 企業が社会に出来ること
富士通はドイツのボン市で開催されている生物多様性条約(注1)第9回締約国会議(COP9)の中で、企業が生物多様性の保全に積極的に取り組むことを目標とした「ビジネスと生物多様性イニシアチブ(Business and Biodiversity Initiative)」に5月29日(ドイツ時間)、署名し、リーダーシップ宣言を行ったことを発表しました。

■「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」について

「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」は、COP9の中で、ドイツ政府が民間企業に生物多様性へ関与することを求めて発足させました。本イニシアチブへ署名しリーダーシップ宣言を行った企業は、生物多様性の保全に配慮した企業活動をすることが期待されています。

企業活動は、資源やエネルギーに加え、生物多様性などの社会基盤によっても支えられています。社会基盤を安定させ、企業活動を今後50年先、100年先まで存続させていくためには、環境負荷低減と生物多様性保全に向けて取り組んでいく必要があります。当社は、このような考えのもと、同社は「ビジネスと生物多様性イニシアチブ」に賛同し、署名するとのことです。


■富士通の生物多様性への取り組みについて

富士通グループではこれまでにも生物多様性の保全を目的に、1998年のタイをはじめ、ベトナム、マレーシアにて、マングローブ林や熱帯雨林の再生のための植林活動に継続的に取り組んできました。国内でも阿蘇山麓や高知県・和歌山県の企業の森などで生物多様性保全のための森の再生に向けた保全活動を実施しています。



注1:生物多様性条約:

1992年に国連環境開発会議(地球サミット)で採択された条約のひとつで、生物多様性の保全、その構成要素の持続可能な利用、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正な配分を目的としている。COP9(Conference of the Parties 9)は生物多様性条約を締結した国による第9回目の会議で、5月19日から30日までドイツ・ボン市で開催している。2006年のCOP8では、「民間部門に条約への参画を促す決議」が採択。2010年のCOP10は名古屋市での開催が予定されている。



【 関連リンク 】

 富士通の環境活動

 http://jp.fujitsu.com/about/csr/eco/

ANAグループ、中期環境経営計画 世界の航空業界で初!CO2総排出量の目標を設定!

2008-05-23 20:45:17 | 企業が社会に出来ること
ANAグル-プは、中期環境経営計画「ANAエコロジープラン 2008-2011」を策定し、2008年5月23日発表しました。同プランは「京都議定書の約束期間(2008-2012)に入ったこと」および「地球環境問題が航空会社の最重要経営課題の1つになってきたこと」を踏まえ、世界トップ水準の「環境リーディング・エアライン」の実現に向け、省エネ航空機導入を始めとした積極的な内容となっています。

まず、中核となる地球温暖化対策においては、世界の航空業界でも初めての試みとなるCO2総排出量目標を掲げ、国内線2008年度~20011年度のCO2総排出量を年平均470万トン以内にすると定めました。2006年度の国内線CO2排出量実績が約490万トンであるため、期間中は年平均20万トン(約5万世帯が1年間に排出するCO2に相当)を削減する目標となります。また、国際線を含むCO2排出量削減目標値として、2011年度に2006年度比で、単位搭載重量・飛行距離(1トン・1キロメートル)あたり10%(1990年度比では約25%)を削減するという挑戦的な目標も設定しています。

その他「国際環境絵本コンクール」「全国空港周辺の森づくり」「沖縄の美らサンゴ再生プロジェクト」などの『私の青空』環境貢献活動は、継続実施することを掲げています。

■リリース
http://www.ana.co.jp/ana-info/index.html

JALが頑張っていると思ったら、ANAがもっと頑張ってしまうという、美しい闘いが繰り広げられてる日本の航空業界でした。

広がれ!サステイナブル・プラント活動。トヨタ自動車の事例から。

2008-05-23 07:48:56 | 企業が社会に出来ること
トヨタ自動車は,2008年5月18日、堤工場(愛知県豊田市)にて、地域住民や豊田市関係者およびトヨタの渡辺社長ほか関係役員、従業員とその家族らがボランティア参加し「工場の森作り」に向けて、国内最大規模*となる約5万本の植樹を実施しました。

今回の「工場の森作り」活動では、地域本来の植生種による多層構造を持つ森を作り、多様な生物が息づく自然環境を育むことを目標にしています。

植樹種は、周辺地域のフィールド調査により、「スダジイ」や「アラカシ」など55種を選定し、地域本来の森作りに加えて、トヨタのバイオ緑化技術を利用した窒素酸化物(NOx)の吸収能力が高い植物の植栽や屋上緑化などにも取り組んでいます。

さらに堤工場では「自然エネルギーを活用したCO2削減」を念頭に、2008年3月より太陽光発電を導入しています。定格出力は約2000kWと自動車工場では世界最大級*です。コージェネシステムの積極導入など、これまでの省エネ活動とあわせると、1990年度CO2排出量の約55%が削減できる見込み。これは、年間約5040ha(東京ドーム約1080個分)分の熱帯雨林が吸収するCO2排出量に相当するものです。
また、発電した電気については、工場内で活用するだけでなく、工場周囲の歩道を照らす街灯にも活用しています。

トヨタは2007年7月より、
「自然を活用し、自然と調和する工場づくり」を目指し、
①革新技術の導入とカイゼンによる飛躍的な環境パフォーマンスの実現
②太陽光・風力などの自然エネルギーやバイオマスなどの再生可能エネルギーの活用によるCO2削減
③工場の森作り
を通じた、地域交流・生態系保護の3つの観点を踏まえた工場づくりである、
サステイナブル・プラント活動のグローバルな展開を計画しています。

サステイナブル・プラント活動の実行にあたっては、従業員のエコマインド醸成、地域社会との共生も重要と位置付けています。
堤工場では、従業員ボランティアが企画した環境関連イベントの開催や、従業員自らが、環境に配慮した行動を実践することで特典が得られる「エコポイント制度」を導入している。また、地域の方々に愛される工場づくりに向けて、今後も地域の方々の意見を聞きながら共に活動を推進する方針とのことです。

トヨタは、今回の大規模植樹を皮切りに、国内の他の車両工場やユニット工場、海外の工場などについても、順次、サステイナブル・プラント活動を展開していくとのことです。

*トヨタ調べ

「サステイナブル・プラント」活動の詳細については
http://www.toyota.co.jp/jp/environment/sustainable_plant/index.html をご覧下さい。

こうした取り組みが広がっていくことが望まれますね!

京セラの「第6次環境安全推進計画」

2008-05-17 20:07:19 | 企業が社会に出来ること
京セラは環境保護の活動目標を明確にすべく、1992年度より3ヵ年を一つの活動期間とした「環境保護推進計画」を策定し、省エネや廃棄物の削減などの環境保護活動を進めてきました。そして2005年度より3ヵ年のスパンで取り組んできた「第5次環境保護推進計画」が終了し、新たに「第6次環境安全推進計画」を開始したことを発表しました。

同社は、創業以来「敬天愛人」の社是のもと、「社会との共生」「世界との共生」そして「自然との共生」という3つの「共生(LIVINGTOGETHER)」をすべての企業活動の基本に置いているとのこと。グループの「環境経営」は、環境推進体制や環境会計など環境マネジメントシステムを構築・運用する「グリーンマネジメント」を基盤に、環境に配慮し製品づくりを進める「グリーンプロダクツ」と、生産活動の中で環境に配慮したものづくりに取り組む「グリーンファクトリー」、さらに、地域に根ざした企業をめざして、あらゆるステークホルダーと双方向コミュニケーションを軸とする「グリーンコミュニケーション」という3つの領域の中で、各種推進活動を展開しています。

今回の「第6次環境安全推進計画」では、グリーンプロダクツおよびグリーンファクトリーの領域において、“地球温暖化防止”、資源循環”、“環境保全・安全”をテーマとして掲げ、環境配慮商品の研究・開発や普及・拡大、また工場における環境保護活動など、グループの総力をあげた取り組みを積極的に行っていくとの考えです。

「第6次環境安全推進計画」の大きな特徴は、従来までの温室効果ガス排出絶対量削減目標に加え、売上高あたり原単位で2010年度に、1990年度比で電機電子業界自主目標の35%減を上回る44%削減を掲げています。
さらに同年度比2012年度に50%削減、そして2017年度に65%削減と、5年後10年後の目標を掲げています。
生産設備の省エネ対策、太陽光発電システムの導入、高効率ターボ冷凍機の導入、燃料転換などの具体的な方策を実施するとのことです。

同時に、環境保護活動の一環として、地域社会や家庭といった領域にも輪を広げるため、工場・事業所の立地する各拠点において、従来から行っているCSR報告会の開催や、子供たちを対象とした環境出前授業の実施、また家庭向けの環境冊子・環境家計簿の配布など、各地域での取り組みを展開し、地球規模での環境貢献と環境マインドの向上を目指す積極的な活動を進めていく考えです。

詳細資料

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0188847_01.pdf



企業は信頼性、実効性のある環境対策を!

2008-04-18 23:09:15 | 企業が社会に出来ること
最近気になること。

企業が行う「環境への取り組み」っていう奴で
「これってホントに環境にいいのかあ?」
と眉唾なものがあること。

下手すると
グリーンウォッシング
って言われてしまうようなかんじ?

グリーンウォッシング(greenwashing)は、
環境配慮をしているように装い誤魔化すこと。
特に環境NGOが企業の環境対応を批判する際に使用することが多い。
"上辺を取り繕う"という意味の英語
「ホワイトウォッシング」から派生して出来た用語。

CSR報告書に関係の無い緑の写真を使うなど、
エコなイメージを流布する行為を揶揄した言葉。

偽る方法として、トレードオフを隠す、証拠を示さない、
あいまいな表現、無関係、小さなウソなどがあります。
出典: ウィキペディア(Wikipedia)

そんな折に、先輩が発行されている環境ニュースにも
グリーンゴッシングに警鐘をならすものがあり、
「みんな気になっているんだな」
と思いました。

やりたいって気持ちは大切だけど、
あんまり勉強もせず、
しっかりした理念、ロードマップなしに、
場当たり的に、
「とりあえず、環境にいい●●を買う」
みたいなのは、
ハコモノ行政と同じになってしまう気がして、
危険だなあと思うのでした。

ビル全体でグリーン電力を導入するフラッグスビル&アースデイ2008に学ぶ

2008-04-12 11:15:18 | 企業が社会に出来ること
「Flags(フラッグス)」は4月19日・20日に開催される
アースデイ東京2008」に協賛し、
イベント当日と世界アースデイの同22日にグリーン電力を導入します。

グリーン電力は、個人・企業・団体などが、
自然エネルギー発電を、
発電設備を持つ企業やNPO法人などに委託し、
グリーン電力証書」の発行を受けることで、
消費する電力を自然エネルギー電力に変える仕組み。
二酸化炭素の排出量が少なく、
温暖化防止に有効とされています。

同日、同ビル全体にグリーン電力を導入する予定。

ビル全体というのはあまり聞かないので、注目!
と思いました。

このほかアースデイでは、
その歴史の深さから「環境において進んだ取り組み」
「打ち上げ花火ではない、真に環境に良いとされる取り組み」
がみられます。

企業の環境、CSR担当者は、
要ウォッチかと思われます。

ソニーの「グリーン電力証書」を通じた森林保全活動支援・新スキーム

2008-04-03 21:27:23 | 企業が社会に出来ること
ソニーが「グリーン電力証書」を通じた
森林保全活動支援の一環として、
木質バイオマス発電施設の燃料用に
間伐材を確保するスキームを秋田県に提案しました。

一見、ありがちな取り組みですが、
■グリーン電力
■森林保全活動
■木質バイオマス発電
■間伐材利用
すべてがリンクしていて
実に美しい取り組みだと思います。

ソニーは間伐材を運搬する事業の運営費として、
秋田県に毎年600万円を寄付します。
(すみません、秋田びいきなんです)

この新スキームでは、
木質バイオマス発電施設を安定的に運用するために、
間伐実施後の間伐材を施設まで運搬し、
燃料を安定的に確保できるようにしたのがポイント。
これにより間伐の促進と間伐材の処理により、
森林保全に貢献することができます。

フジ厚生年金基金、投資に社会的責任

2008-03-30 13:04:43 | 企業が社会に出来ること
日経ネット・フジ厚年基金、「環境配慮」原則に署名・投資に社会的責任求める

を読んでふむふむ。

フジテレビジョンなどで構成するフジ厚生年金基金は4月1日、
環境などに配慮している企業への投資を促す
国連環境計画(UNEP)の責任投資原則に署名するそうです。
これは日本の厚年基金では初めて。

社会的責任に沿う投資を求める動きが日本でも広がっていく予感。

「地球・自然との共生」タリーズピクチャーブックアワード2007

2008-02-19 22:50:23 | 企業が社会に出来ること
スタバと同じくらい好きなタリーズコーヒー。
好きな理由のひとつに、
なにげなくセンスのいいCSR、というのがあり、
中でも「地球・自然との共生」
~子どもたちに夢や希望を与えるハッピーな作品~
と題して行われた
タリーズピクチャーブックアワード2007は素敵な試みだと
思っています。

タリーズピクチャーブックアワードは、
2007年で5回目を迎えたとのことです。
タリーズコーヒージャパンの経営理念の一つ、
「子どもたちや青少年の成長を促すために夢や目標のお手伝いをする」
に基づき、
絵本を通じてアーティストの発掘と支援をすること、
そして絵本を読む子どもたちへ夢や希望を与えたい
と始めたプロジェクトだということです。

受賞作品については、全国の図書館や各施設への寄贈と、
子どもたちのためのNGO団体「セーブ・ザ・チルドレン」に
売上げの一部を寄付をされるそうです。
また一部の店舗ではもう展示がされていますが、
4月上旬の発売を予定しているとのことです。

詳しくはこちらへどうぞ!

私たちはこの本から何を学ぶか?「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか?」

2008-01-14 22:52:46 | 企業が社会に出来ること
巨大事故のメカニズムと
その人的・組織的原因に迫る究極の危機管理本。
最悪の事故を起こすシステムと、
その手前で抑え込むシステムとの違いとは一体どこが
違うのだろうか?
50以上の事例から、それらを解き明かす書。

内容紹介
本書で扱われるケース

エールフランスのコンコルド墜落事故(2000年)
海洋石油掘削装置オーシャンレンジャー沈没事故(1982年)
スリーマイルアイランド原発事故(1979年)
スペースシャトル・チャレンジャー爆発墜落事故(1986年)
英国巨大飛行船R101墜落事故(1930年)
米国海軍の近接信管搭載魚雷マーク14の失敗(第二次大戦中)
ハッブル宇宙望遠鏡の主鏡研磨失敗(1990年)
アメリカン航空DC-10の操縦系故障とそこからの生還(1972年)
アポロ1号の火災事故(1967年)
バリュージェットDC--9の酸素漏れによる炎上墜落事故(1996年)
チェルノブイリ原発事故(1986年)
英国航空機の操縦席窓ガラス脱落事故(1990年)
英国海軍潜水艦セティスの沈没事故(1939年)
アポロ13号の危機の原因となった酸素タンクの異常(1970年)
バーミングハム市のフットボール競技場二階席崩壊を防ぐ(1960年)
ニューヨーク市シティコープビルの強度不足に気づき補修(1978年)
IBMブラジル・スマレ工場の屋根崩落を未然に防ぐ(1971年)
テキサスシティ港湾での硝安肥料の大規模爆発事故(1947年)
ミネアポリスでのオートマチック車暴走事故(1998年)
北海油田掘削プラットフォーム、ハイパーアルファの爆発事故(1988年)
イースタン航空機の計器電球切れがきっかけで起きた墜落事故(1972年)
インド・ボパール殺虫剤工場の毒ガス漏出事故(1984年)
北軍兵士が満載されていた蒸気船爆発沈没事故(1864年)
...ほか

著者について
ジェームズ・R・チャイルズ
米国の技術評論家。
1955年生まれ。ハーバード大学卒業、
テキサス大学ロースクール終了。
科学技術と産業、社会との関係を考察する記事を雑誌に寄稿している。
寄稿先は「スミソニアン」「エア・アンド・スペース
オーデュボン」など。
単行本の出版は本書が初めて。ミネソタ州ミネアポリス市在住。

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか
ジェームズ R・チャイルズ,高橋 健次
草思社

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セブン&アイがCO2排出権を政府に提供の先見性

2008-01-13 10:28:40 | 企業が社会に出来ること
少し遅れましたが、
セブン&アイ・ホールディングス
エコバッグ販売で得た収益の一部を使って
二酸化炭素(CO2)の排出権を取得し、
日本政府に無償で提供する取り組みを始める
という発表がありました。

三菱UFJ信託銀行を通じ、
インドの風力発電で発生した二酸化炭素(CO2)の削減分を
買い取るそうです。
レジ袋の使用量削減と国のCO2排出削減に貢献し、
企業の社会的責任(CSR)向上を目指すとのことです。

私がいつも関心してしまうのが、
このグループのCSR
よく考えられており、
社会的なニーズをくみとった
実効性の高いものであり、
常にCSRの方向性を指し示す
先見性があるところです。

CSRにおいて社会にニーズをくみとる力
=(イコール)
本業における先見性やマーケティング力に
通じるものだと思われます。
注目ですね。

ヤマダ電機のPCリサイクルに拍手。

2008-01-02 21:57:16 | 企業が社会に出来ること
普通、古いパソコンを処分するときはお金がかかりますよね。
でも、ヤマダ電機に持っていくと、100円で引き取ってくれます。
価値のあるものはモチロンもっと高く。

これは、なんとCSRなのだそうです。

ヤマダ電機は環境取組の一貫として中古パソコン関連リユース及び
その他の情報機器リユース・リサイクルも視野に入れ、
グループ全体で、CO2削減を推進していくということです。

店頭や一般企業などから買い取りした中古パソコン等を、
データの完全消去後、再商品化が可能なものはリユースし、
不可能な場合は解体し部品や部材等にリサイクル(再資源化)
していくということです。

本業を生かし、かつ潜在的ニーズの多いものへの
取り組みをするという、
このアイデアと実行力に、拍手です。




サッポロビール、「黒ラベル」でCO2排出量評価。LCA説明の広告も。

2007-12-22 15:29:57 | 企業が社会に出来ること
サッポロビールが昨日(12月21日)生ビール「黒ラベル」で、
商品単位の二酸化炭素(CO2)排出量を評価したと発表しました。
年末へきて、かけこみで、環境配慮を発表する企業がふえ、
年が明けたら、更にふえることが予想されます。
どうせやるはら、「業界発」がカッコいいですからね。

さてこのサッポロビールの取り組みは、
原材料の調達から消費・廃棄に至る過程で発生したCO2、
つまりライフサイクルアセスメント(LCA)で、
2003年と05年で比較しています。
2005年の排出量は350ミリリットル缶1本で161グラムで、
2003年に比べ10%減らしたことがわかるそうです。

食品業界がひとつの商品を対象にLCAを実施したのは、
世界でも初めてということです。
評価結果は今後のCO2排出抑制に役立てるということです。
2008年1月からは同社のLCAの取り組みを説明するテレビ広告も放送されます。

環境配慮におけるLCA(ライフサイクルアセスメント)
は極めて重要かと思われ、
これを機に、
LCAがブームになったりしないかな、
と思っています。
結構広告業界さんはカナカナ文字好きですから。

日立も環境経営へシフト。数値目標の気合。

2007-12-22 13:00:45 | 企業が社会に出来ること
日立グループは、地球環境を保全し、
持続可能な社会を実現するために、
日立グループの製品により、2025年度時点で、
1億トンのCO2排出量を抑制することをめざす長期計画
環境ビジョン2025」を策定しました。

このビジョンはハイリゲンダム・サミットで議論された、
2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を半減する
という目標を達成するためには、
実現に向けた着実な取り組みが重要であるという認識のもと、
まず、その中間時点である2025年度までの行動計画を具体化し、
グループをあげて地球環境保全への取り組みを強化すべく策定したものとのこと。

2006年度に策定した中期計画
「環境ビジョン2015」
をさらに推進し、
「環境ビジョン2025」
を達成するために、
12月1日付にて、
日立グループの環境経営戦略を統括する
日立グループCEnO」
(最高環境戦略責任者)
(Chief Environmental Strategy Officer)
を設置するとともに、
2008年1月1日付に
地球環境戦略室」を設置し、その実現へ向けた活動を展開するという気合の入ったものです。

私見ですが、
これは、ナショナルの「環境経営」に遅れをとったことへの、
強烈な巻き返しであり、
今後こうした「環境経営」を標榜する企業は、
数え切れないほど増えていくことでしょう。

それでも数値目標を設定し、
社内改革を断行した日立は立派だと思います。

「敗軍の将兵を語らず」について

2007-12-20 22:26:30 | 企業が社会に出来ること
日経ビジネスに「敗軍の将兵を語る」という名企画があります。

さまざまな理由「敗軍」となった組織の
将(=リーダー)が、
タイムリーに登場します。

このタイトルの秀逸さは
「敗軍の将兵を語らず」と言葉を変えながらも、
実際には、ほとんどのリーダーたちは、
失敗に責任を感じ、
その原因や背景を冷静かつ真摯に振り返り、
反省しているところです。
そういう意味では彼らは敗れはしても、
将(=リーダー)失格ではありません。

では、そもそも
「敗軍の将兵を語らず」
はどんな意味なのでしょうか?
 
〔出典〕 『史記』淮陰侯列伝
〔解釈〕 戦いに敗れた将軍は兵法について語る資格はない。
失敗した者はいさぎよく失敗を認め弁解がましい事を言うべきでない。
(Yahoo!辞書 大辞泉 【敗軍の将は兵を語らず】)

いずれにしても、
リーダーとはかくあるべしということを
深く考えさせてくれる言葉です。