WIND BENEATH MY WINGS

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グリーンウォッシングと企業、そしてメディア

2010-03-06 16:20:18 | 企業が社会に出来ること
グリーンウォッシング」(greenwashing)とは、企業などが「環境配慮をしているように装いごまかすこと」を指す言葉です。

消費者の環境への意識の高まりやネットの広がりともに、企業がグリーンウォッシシングをした場合のリスクが近年急速高まり、注目されてきた言葉です。

環境に良いことをしているわけでもないのに、「環境に良いことしているんです」と企業が謳ってしまうと、あっという間に消費者から「ここやあやしい」とレッテルをはられます。
場合によっては、不買運動やネットで炎上になるリスクもあり、現在、CSR関係者が最も気をつけなければならないことのひとつ。すでに広告代理店は、広告作成時の注意点などを専門家を入れて作成するなど、広告関係者の中では、危機管理をしなければならない大切なポイントです。

では、具体的には、どんなことしちゃうと、「緑色の洗剤で洗ったこと」(グリーンウォッシングのことね)になってしまうんでしょう?

米環境市場会社「テラチョイス」は「グリーンウォッシングレポート2009」を発表。「グリーンウォッシング7つの罪」と題して、広告が犯しているグリーンウォッシュ行為の原則を挙げています。

以下が「グリーンウォッシングの7つの罪」:

1.隠された矛盾
他の深刻な環境問題を隠し、一部の環境に配慮していることを前面に出し矛盾を隠す行為。「エナジー効率がよい」というような電化製品にも、危険な物質が含まれているなど。

2.証拠ゼロ
簡単に手に入る情報や第三者機関などからは、その真実性を立証できない場合。
ティッシュペーパーやトイレットペーパーのリサイクル紙の含有率では、立証できる証拠がない商品が多い。

3.あいまいな表現
具体的に定義されていなかったり、本当の意味に幅があったりすることで、消費者に誤解を及ぼす表現。「すべて天然」であることを謳う商品があるが、天然物質にはヒ素やホルムアルデヒドのような危険な物質がある。
「すべて天然」イコール「環境に配慮した」商品ではない。

4.的外れの主張
真実を伝えてはいても、環境配慮商品を探している消費者にとって重要ではなく、参考にならない内容に着目すること。
フロン類の使用は、すでに20年前に禁止になっているにも関わらず、「フロンフリー」など、フロンを使ってないことが主張されている場合がある。

5.うそ
国際的に認識されている環境基準によって認められている、と誤った主張をしている場合がある。

6.悪から関心をそらす
「オーガニックたばこ」や「エコフレンドリー殺虫剤」などの表現がこの罪の具体例。
言っていることは真実かもしれないが、「オーガニック」というイメージの良い言葉を付け、「たばこ」の本当の危険から消費者の視点を反らしている。

7.偽ラベル
言葉やイメージから第三者が認証したように思わせる行為。偽ラベルが貼られていることもある。

その他、例えばCSR報告書やカタログ、パンフレットに、イメージだけを考えて、全く活動も貢献もしていない綺麗な自然の写真を使っちゃう。その製品ではない、よく似た製品のデータに基づく図やグラフを使っちゃう。

怖い怖い。

メディアでは一時期「健康」という言葉がブームになりました。
健康に関する情報には、視聴者は興味を持ちますので視聴率がとれます。そして、健康に関する番組が乱立しました。
そして、安直に「健康に良い」などを謳うこと、曖昧さや、時には科学的に証明されていないことなどがやがて大問題になり、今では「健康」という言葉は、メディアにとって、最も気をつけなければならない言葉となりました。

その環境版がグリーンウォッシング問題だと私は捉えています。

言うまでもありませんが、視聴者や消費者は賢く、今ではネットをはじめ、さまざまな情報入手の手段を持ち、ブログなどの意見発表の場を持ちます。いまの消費者も視聴者も、賢いし、強いです。いんちきな情報はたちまち見破られてしまいます。

企業やメディアは、甘い認識で、愚かな表現物を世に出すことはしないように、気をつけたいものです。

信頼を築くには長い時間がかかりますが、失うのは一瞬なのです。


グリーンウォッシング7つの罪ホームページ
http://sinsofgreenwashing.org/
グリーンウォッシング・リポート 2009
http://sinsofgreenwashing.org/findings/greenwashing-report-2009/

自分でみつけ出した答えは決して忘れない

2010-03-06 13:05:23 | 私らしく生きる。気づきと学び
朝から、まじめな話だあ。

一般的に、人は読んだだけ、聴いただけ、のことは比較的、早く忘れてしまうようです。
セミナーやシンポジウムのように、自発的に参加し、しかも興味のある分野で、その話を聴きながら、資料を読んだりノートをとったりすると、だいぶ頭に残るようです。

そして更に、確実なのは、それを文章にして、同時に、「誰かにそれを報告する」ことだと思います。いまはなかなか時間がありませんが「テープ起こし」をして原稿を作成すると、最高に記憶に残ります。
そこまでいかなくても、会議の内容などを、差し支えない範囲で、関係のある人に報告すると記憶に残ります。相手は「それはどういう意味?」などとたいてい突っ込んでくれますから、理解の浅い部分もわかりますし(笑)

更に、もっと学習になるのは、「実際に体験する」事だそうです。
「体験」して、「感動」したり、「驚いたり」すると非常に強く記憶に、残るそうです。

私が、老骨に鞭打って息子たちと野鳥公園などに行くのは、もちろん、「自分が行きたいから」(笑)ですし、「驚かせたい」からですが、口にしてしまうと恥ずかしいのですが、「自然や生き物を実際に観て、体験することでその大切さに気付いてほしい」からです。

彼らが映像や書物で何かを学んだときに、実体験とつながることを願ってやみません。

そして一番、記憶に残る、というか、一回で確実に覚える、最高に効率の良い学習があります。
「試行錯誤の末、たどり着いた結論」
「自分で一生懸命探し、みつけだした答え」
は決して、忘れない。

「いっけん、遠回りにみえることが、実は一番効率的に物事をおぼえる方法なのだ」
とあらためて思います。
だから、私は、やはり近道を行くのではなく、「自分で考え抜き、判断し、決断し、採用した答え」を大切にしていきたいと思います。

ところで、最近、環境教育をテーマに、キープ協会川嶋 直先生のお話を聴く機会がありました。
(光栄なので緊張していましたが、その割には凄くしゃべってしまいました)

そこでのいちばんの気付きは、メディアに勤め、私生活でも「伝える」活動が主なものである私は、自分の子供には「体験」を大切にしている割、子育て以外では、「体験する」「子供たちに自ら気付かせる」という意識が、まだまだ薄かったことに気付きました。

現在進行中のプロジェクトに「厚み」を与えることができるような、ヒントをたくさんいただくことができ、本当に良かったと思っています。
このお話はまた詳しく。

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