
曇、24度、86%
友人から「さくらんぼ」を頂戴したのは先月のことでした。箱を開けると私一人で食べ切れるほどの丁度良い量の可愛い「さくらんぼ」が入っていました。小粒ですがほんのりとした甘さと優しい赤い色を見ていると、ココさんのお誕生日が半月後だと気付きました。お安く出回る「いちご」の時期は既に終わっています。この可愛い「さくらんぼ」でお祝いのお菓子を作ろと、種を取って、さくらんぼのリキュール「キルッシュ」とシロップに漬けました。
半月の間、時折冷蔵庫の「さくらんぼ」を覗きます。発酵する様子もなく、色もきれいなままです。日に日に暑さも増します。初めは漬け汁ごと赤い「さくらんぼゼリー」を作ろうと思っていましたが、前日急に私の気が変わりました。
作ったのは「さくらんぼタルト」。ほろっと壊れるタルトにクリームを入れよく汁気を切った「さくらんぼ」を乗せるだけです。クリームをいつもなら迷わず「アーモンドクリーム」にするのですが、ココさんの好みはやっぱり「カスタードクリーム」だと思います。卵とミルクでつくる「カスタードクリーム」はやっぱりクリームの王様です。タルトを焼いている間に「カスタードクリーム」を作ります。お店のお菓子の「カスタードクリーム」は甘すぎるようにいつも感じます。大事な卵の香りが損なわれないほどの甘さで硬さもタルトに詰めるくらいの柔らかさを目指して、ゆっくりと火を入れました。タルトを仕込んで焼く、「カスタードクリーム」を作る、最後は「さくらんぼ」を乗せるだけです。ココさんと食べ切れるだけの15センチのタルトです。
「キルッシュ」が微かに香る「さくらんぼ」。ほんのりと甘い「カスタードウリーム」そしてバターが香るタルトが口の中で踊ります。「アーモンドクリーム」ならこの軽さはありません。「カスタードクリーム」が夏場は軽さを連れてくると知りました。
朝から幾度も「お誕生日おめでとう」と言われてポカンとしていたココさんも、「さくらんぼタルト」を目の前にするとお皿を見つめて「どうぞ」の合図を待ちました。 脇目も振らず4分の1のひと切れをあっという間に食べました。
「カスタードクリーム」はおうちにいつもある卵とミルクとお砂糖と粉だけで作れます。最後に「バニラエッセンス」を落として香りの締めくくり。口溶けよく甘さも好みの「カスタードクリーム」はパンに入れてもシューに挟んでも使い道たくさんです。保存がきかない「カスタードクリーム」です。その時その時、使い上げる量だけを作るようにしています。タルト型に使った「シュクレの生地」の残りもタルトの空焼きの時丸めて一緒に焼きます。小さなクッキーの出来上がり。家庭でお菓子を焼いて来た主婦の知恵です。この夏「カスタードクリーム」を度々作りそうな気がします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます