憲法改悪・教育基本法改悪が政治日程にのぼる状況の中、子供たちの人権・教育権を守る取り組みを広く県民に訴えるための「埼玉教育フォーラム」の結成総会が、4月5日、さいたま市のさいたま共済会館で開かれ、県平和センター、民主団体などから80人を超える参加者が集まり、今後の具体的な取り組みなどについて確認した。
おりしも、05年度の中学校教科書の検定結果が発表になった日に開かれた総会は、埼玉教組の吉田書記長の司会で始まり、共同代表の方々から自己紹介と参加にあたっての考えが述べられたあとに、金子埼玉教組委員長から埼玉教育フォーラムの結成趣旨や組織や運営、今後の取り組むべき具体的な課題が提起され、全体の盛大な拍手で確認がされた。
引き続いてジャーナリストの斎藤貴男氏から「憲法改悪と教育基本法改悪の背景と課題」とのテーマで記念講演が行われた。斎藤氏はこの間の憲法改悪の流れなどに触れ「憲法の持つ国家権力の制限規範という考え方が変えかえられ、憲法が国民の生き方を決めるという、形での議論が進められている。そこにあるのは徹底的な差別と選別の社会であり、その考えを教育の場に持ち込むのが教育基本法改悪である」と述べた上で、憲法改正国民投票法の素案では「公務員の運動禁止やジャーナリズムには懲役刑も辞さず」などといった点も盛り込まれ、言論統制や表現に大きく制限が加えられるのが明らかである。すでに警察権力の暴走に近い動きによって立川テント村事件などのように、あらゆる理由を使った「逮捕者」も出ており、すでに言論や表現の自由すら大きく介入されている事実を指摘した。
また、教育基本法改悪については「僅かなエリートを作り出すのが目的であるのが明らかであり、そこからこぼれた者には『実直な精神を養うこと』のみが求められようとしている。そこにあるのは徹底した差別であり、この間行われてきた『ゆとり教育』はエリートを生み出すための隠れ蓑だと考えられる」と指摘した。
さらに、東京都で行われている教員の処分問題にも触れ「生徒が立たなかったから教員が処分をされている実態は、生徒の人権・人格をまったく無視したものであり、『教育が調教へと変えられている』ことを如実に示すものである」とも述べた。
まとめとして、「政府・自民党が目指すものは戦争と差別の国である。背景にあるのは海外での権益を拡大するグローバリゼーションであり、新しい帝国主義のながれに明らかに日本も乗っている。そういったときに国家が必要とする国民は、国家に従順で『御国のために生命を投げ出す国民』であり、そのための下地作りが、政財界の強力な力で推し進められている。どういった社会を作っていくのが問われる重大な局面である。」と、運動と各々に課せられた課題の重要性を訴えた。
最後に埼玉高教組宮嵜委員長から「教育がベースとなって差別社会が作られようとしている、運動をつくり・進めていくためにも『原因』をはっきりさせて、幅広い目で運動をしていきたい」とのまとめと決意表明があり、総会を終了した。
おりしも、05年度の中学校教科書の検定結果が発表になった日に開かれた総会は、埼玉教組の吉田書記長の司会で始まり、共同代表の方々から自己紹介と参加にあたっての考えが述べられたあとに、金子埼玉教組委員長から埼玉教育フォーラムの結成趣旨や組織や運営、今後の取り組むべき具体的な課題が提起され、全体の盛大な拍手で確認がされた。
引き続いてジャーナリストの斎藤貴男氏から「憲法改悪と教育基本法改悪の背景と課題」とのテーマで記念講演が行われた。斎藤氏はこの間の憲法改悪の流れなどに触れ「憲法の持つ国家権力の制限規範という考え方が変えかえられ、憲法が国民の生き方を決めるという、形での議論が進められている。そこにあるのは徹底的な差別と選別の社会であり、その考えを教育の場に持ち込むのが教育基本法改悪である」と述べた上で、憲法改正国民投票法の素案では「公務員の運動禁止やジャーナリズムには懲役刑も辞さず」などといった点も盛り込まれ、言論統制や表現に大きく制限が加えられるのが明らかである。すでに警察権力の暴走に近い動きによって立川テント村事件などのように、あらゆる理由を使った「逮捕者」も出ており、すでに言論や表現の自由すら大きく介入されている事実を指摘した。
また、教育基本法改悪については「僅かなエリートを作り出すのが目的であるのが明らかであり、そこからこぼれた者には『実直な精神を養うこと』のみが求められようとしている。そこにあるのは徹底した差別であり、この間行われてきた『ゆとり教育』はエリートを生み出すための隠れ蓑だと考えられる」と指摘した。
さらに、東京都で行われている教員の処分問題にも触れ「生徒が立たなかったから教員が処分をされている実態は、生徒の人権・人格をまったく無視したものであり、『教育が調教へと変えられている』ことを如実に示すものである」とも述べた。
まとめとして、「政府・自民党が目指すものは戦争と差別の国である。背景にあるのは海外での権益を拡大するグローバリゼーションであり、新しい帝国主義のながれに明らかに日本も乗っている。そういったときに国家が必要とする国民は、国家に従順で『御国のために生命を投げ出す国民』であり、そのための下地作りが、政財界の強力な力で推し進められている。どういった社会を作っていくのが問われる重大な局面である。」と、運動と各々に課せられた課題の重要性を訴えた。
最後に埼玉高教組宮嵜委員長から「教育がベースとなって差別社会が作られようとしている、運動をつくり・進めていくためにも『原因』をはっきりさせて、幅広い目で運動をしていきたい」とのまとめと決意表明があり、総会を終了した。