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2023(令和5)年10月、アリス・谷村新司さんの早すぎる訃報…ただただ残念です。謹んでご冥福をお祈りいたします。
20代前半、谷村さんや堀内孝雄さんのLIVEにはよく行きました。カラオケで唄う曲も、90年代前半までは谷村さん堀内さんの曲中心だったり…普段は洋楽中心に聴いていても、私のような50代以上の世代には、アリスの曲は普通に生活の一部だった気がします。
まちの歴史を辿るようになって、アリスが1976(昭和51)年10月に初開催された「祭りてんじん」のイメージソング『天神(まち)は朝』を歌っていたのを知りました。アリスの大ヒット曲でいえば「遠くで汽笛を聞きながら」の頃です。新型コロナ禍で運よく『天神(まち)は朝』地域限定シングルを入手しました。
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レコード盤の解説をみると、西日本新聞社とテレビ西日本(TNC)が絡んでいることが判ります。「祭りてんじん」というイベントは、天神コア・天神地下街・岩田屋新館などが開業した1976(昭和51)年10月に初開催されていて、新天町のリニューアル創業祭など天神地区の商業施設全体に、前年の1975(昭和50)年秋に完成した西日本新聞会館(博多大丸入居、西日本新聞社と紙与産業のビル)が絡んだものだったようです。
1970年代から80年代、イメージソングやご当地ソングを作成することはブームだったようですね。その多くはラジオ局などが絡むものでしたが、谷村新司さんが作曲しアリスが唄った『天神(まち)は朝』は西日本新聞社&テレビ西日本というのも興味深く、色々と調べてみたくなりました。
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同じく1976(昭和51)年9月に開業した天神地下街のイメージソング『クオリテイの四季』もシングルレコード盤(非売品?)が手元にあります。こちらは当時メジャーな人気を博していたシンセサイザー奏者・喜多郎の作曲・演奏。
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レコードジャケット裏面には、喜多郎さんからのメッセージが添えられていて興味深いです。
街で流れる、聴こえてくる音楽というものに興味を持ったのは、デザイン学校で学んでいた頃でした。1985(昭和60)年、博多駅中央街の福岡交通センター(現・博多バスターミナル)がリニューアルされ、バス地下は「デ・ナール」という施設名になりました。そこで流れていたのは「デ・ナール」のイメージソングとなった、デビューしたばかりの渡辺美里の曲だったと記憶しています。
ネットで調べてみましたが、2曲目のシングル「GROWIN' UP」だったように記憶しているので、キャンペーンの一環で選ばれたのかと思っていますが、詳細にはまだたどり着いていません。
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1981(昭和56)年3月にリリースされたりりィ『天動説の女』は、オリジナル盤に加えてマツヤレディスのイメージソング盤も手元にあります。調べてみると、マツヤレディスのリフレッシュ・オープン記念として来店者に限定配布されたものだそうです。
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福岡市・天神生まれと紹介されているりりィさん、唐人小学校4年生の時に東京へ移住など、その生い立ちがプロフィールとして記載されていて驚きます。当時、福岡の広告界をリードしていたマツヤレディス、りりィさんは当時の広告にも「天動説の女」として何度も登場していました。
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もう一枚、お気に入りのシングルレコードが、ショッパーズ専門店街が1981(昭和56)年から83(昭和58)年にかけて展開した「陽気なアメリカン」というキャッチフレーズに沿って1982年正月に合わせて発売されたクリストファー・クロスの全米ナンバーワンヒット「ニューヨーク・シティ・セレナーデ(アーサーのテーマ)」です。映画「ミスター・アーサー」主題歌としてのレコード発売に合わせて、コラボシングルになったようで興味深いです。
ダイエーグループが展開した「ショッパーズ」は全国展開だと思っていたのですが、ネット検索では福岡ばかりが掛かります。ダイエー・ショッパーズ福岡は1971(昭和46)年に開店。ダイエーがイオンに吸収され、ノース天神を経て2023年春には旧マツヤレディスと一体化されて新生「ミーナ天神」となりました。
イメージソングやタイアップ(コラボ)曲は1980年代から90年代にたくさん誕生し、天神コアのCHARAを起用した広告や曲なども好きでした。手元にはテレフォンカードだけ遺っています。
もう少し前の時代なら、かつて天神や博多駅で流れていたイメージソングやコラボ曲ばかりを集めたオムニバスC Dとか考えてみたいですが、サブスク全盛時代の今は音源リストだけで良いので、近々リスト化してみようと細かく調べているところです。
・LOVE FM 76.1mHz「九電グループpresents 歴史ロマン街道」
・新刊『松永安左エ門と福岡の近現代史』
・拙著「美しき九州〜大正広重・吉田初三郎の世界」残数わずか!
・にしてつWebミュージアム(企画構成を担当)