気ままに

大船での気ままな生活日誌

我孫子ウオーキング

2006-11-05 09:22:29 | Weblog
JR東日本主催の駅からハイキングに参加しました。今回のテーマは「手賀沼周辺の史跡とジャパンバードフェスティバル」です。我孫子駅を出発して、船戸の森、武者小路実篤屋敷跡、手賀沼公園、手賀沼親水広場、鳥の博物館、志賀直哉邸跡を経て駅に戻る、約10.5 kmのコースです。ちょうどジャパンバードフェスティバルが手賀沼のほとりで開催されていて、それにも参加するかたちになり、ウオーキングだけではなく、鳥の祭典まで楽しめるという有意義な大会となりました。

私は、少し前まで常磐線沿線に住んでいましたので、この辺りは馴染みがあります。でも、せいぜい、駅周辺と手賀沼公園ぐらいまでの行動半径でしたから、今回もコースの多くは初めて歩く道で、とても楽しみにしていました。

街の賑わいを抜けると、うっそうとした船戸の森に入ります。カオノキ、エノキ、クヌギ、シラカシ、ケヤキ等の樹木が、優しく迎えてくれます。そして、今回のお目当て、武者小路実篤が大正5~7年に住んでいた屋敷跡に出ます。現在は企業の所有になっていて、中には入れませんでした。門に我孫子山荘の文字がみえ、当時の様子が彷彿されます。その頃は、白樺派の志賀直哉、柳宗悦、バーナードリーチもこの地に居を構え、互いに親好を結び、切磋琢磨していたということです。梅原龍三郎や岸田劉生もここを訪れたそうです。

私は学生時代には、実篤の本を良く読み、馬鹿正直に、どこまでも誠実に、懸命に生きる小説の主人公の生き方に共感したものでした。真理先生、馬鹿一万歳、おめでたき人などの書名が頭をよぎりました。この道より我生かす道なしこの道を行く、の実篤の有名な言葉も自分流に解釈して、座右の銘にしたものです。

手賀沼ふれあいラインを歩き、手賀沼公園に到着すると、そこではジャパンバードフェスティバルが催されていました。野鳥に関する国内最大規模のイベントで、毎年ここで開かれているようです。この我孫子は、鳥の博物館はありますし、その裏には山階鳥類研究所もあり、鳥研究のメッカなのでしょう。野鳥探索や自然保護の市民団体等が活動報告したり、鳥のグッズの販売や、船上バードウオッチング、バードカービングのコンクールなどが行われていました。鳥好きなら誰でも参加できる楽しいあつまりでした。お昼になっていたので、会場で、きのこの混ぜご飯、けんちん汁、焼きそばを買って、ふたりで半分ずつ食べました。

午後、歩き始めてしばらくして、志賀直哉の邸宅跡に到着します。離れの一室が残っているだけです。敷地内はなにもありませんが、自由に入れるようになっています。武者さんは、毎日のようにここに、話しに来ていたようです。すぐ下に(ここは高台になっているのです)白樺文学館があり、そこにも入場してみました。ちょうどバーナードリーチ展をやっていました。民芸館でもみたような、落ち着いた感じの作品が沢山並んでいました。バーナードリーチは、この少し先に住居を構えていた、柳宗悦の庭で窯をつくり、創作活動をしていたそうです。

鎌倉の路地によく似た坂道を上ると旧柳宗悦邸に出ます。現在は別の方の所有ですが、りっぱな家と庭が垣根越しにみることができます。隣の敷地が、嘉納次五郎宅の跡地で、そこは自由に入れます。高台ですので、眼下に、手賀沼が一望できます。当時は、前方になにもなく、さらに良い景色だったでしょう。夕陽がとても美しかったらしいです。そんな夕陽をみながら、若き日の白樺派の人々が目を輝かし、夢を語っていたのでしょう。

無事ゴールに到着しました。ワイフがお腹がすいたというので、レストランで、ワイフはスパゲテーとアイスコーヒー、私は中生とポテトフライをいただきました。とてもおいしかったです。10キロ歩いて、重めの身体が軽くなったと感じていましたが、ここの休憩でまた、元に戻ってしまいました。



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