私の母は先月誕生日を迎えて、82才になりました。実際の年より大分若くみられというのが母の自慢です。「とても80才代にはみえない、どうみても70才ちょとよ」とよく言われるそうです。
その驚いたような賞賛の言葉を聞きたくて、母は、聞かれもしないのに、よく自分から自分の年を相手の人に教えます。お墓参りにはよくタクシーで一緒に行くのですが、運転手さんに話しかけ、この賞賛の言葉をもらっているのを、私は何度も目撃しています。
身内が言うのも何ですが、確かに母は見かけも体力も、10才は若いのではないかと思います。年をとるとあまりお化粧や身繕いに気をかけない人が多いですが(うちのワイフは早くも・・・汗)、母は結構、毎朝こまめにお化粧をしていますし、ちゃんとした服装で外出します。また、何百とある鉢植えの花や地植えの植物の世話もひとりでしていますので、それが結構体力の維持に役立っているようです。
気分も若いです。晩酌のお酒1合は欠かせませんし、友達とカラオケに行けば、藤あやこの演歌も歌います。そんなわけで、孫以外の人から”おばあさん”と呼ばれるのを極度に嫌います。家の修理に来ていた大工さんが一度、母への電話で、その言葉を使ってしまい、しばらく出入り禁止にされていました。また、市の高齢者のための憩いの施設でお風呂に入ったり談笑したりすることも、年寄りくさくなると言って今でも行きません。
母をみていると、女性はいくつになっても若くみられたい、という願望があることがよく分かります。たしかに、女性に対し、”お年より5才は上に見えますわ、ほんとうに素敵、わたしあこがれちゃう”なんて誉め言葉はありませんもんね。
一方、男性はむしろ年相応にみられる方を好むのではないかと、私は思っています。というのは、私も、母の(父もそうでしたが)遺伝で、年より5~10才ぐらい若くみられてしまいます。お若いですねと言われても、嬉しく思ったことはありません、むしろばかにされたように感じます(笑)。
現役時代、転勤してきた5才も下の後輩が廊下であっても挨拶もしないので、こいつはどうゆうやつだと思っていましたら、あとで懇意になって、彼が言うには、自分より若いと思っていた、だそうです。この類のことがよくあり、メリットよりデメリットの方が多かったように感じます。よく髭を生やしたり、髪を長くしたりしている人の多くは、若くみられたくないと思っている童顔系の人ではないかと私はにらんでいます。というのは、私もそういう理由で髭を生やし始めたことがあったのです、すぐ止めましたけど。
還暦過ぎれば、若くみられた方がいいのでは?と思われる方もおられるでしょうが、そんなことありませんよ。60才以上割引の床屋さんでけげんな顔されたり、シルバー割引の映画だってを免許証を偽造しているのではとしげしげみられたり、いいこと全くありませんね。
村上春樹さんがなにかのエッセイで書かれていましたが、作家というのは昼に、町をぶらぶらすることが多く、あるとき、よく寄るお店のおばさんに「早く、いい職がみつかるといいのにね」と言われ、自分がそういうふうにみられているんだと、愕然としたそうです。私も、マンションの管理人さんや、近くの酒屋さんのおじさんから、きっとあの人はリストラされて、いつもぶらぶらしているのだろうな、かわいそうに、なんて、思われているのではないでしょうか。
そういうわけで、私は若くみられるより、年相応にみられた方が絶対いいと思っています。
・・・
アップした写真は、先月末、満開になった六義園の枝垂れ桜の前の、園児ちゃんたちです。あまりにも可愛いので、撮らしてもらいました。この子たちはみな年相応の顔をしていますね。あたりまえですね、ここで5才も若くみえたら、影もかたちもなくなってしまいますね。
その驚いたような賞賛の言葉を聞きたくて、母は、聞かれもしないのに、よく自分から自分の年を相手の人に教えます。お墓参りにはよくタクシーで一緒に行くのですが、運転手さんに話しかけ、この賞賛の言葉をもらっているのを、私は何度も目撃しています。
身内が言うのも何ですが、確かに母は見かけも体力も、10才は若いのではないかと思います。年をとるとあまりお化粧や身繕いに気をかけない人が多いですが(うちのワイフは早くも・・・汗)、母は結構、毎朝こまめにお化粧をしていますし、ちゃんとした服装で外出します。また、何百とある鉢植えの花や地植えの植物の世話もひとりでしていますので、それが結構体力の維持に役立っているようです。
気分も若いです。晩酌のお酒1合は欠かせませんし、友達とカラオケに行けば、藤あやこの演歌も歌います。そんなわけで、孫以外の人から”おばあさん”と呼ばれるのを極度に嫌います。家の修理に来ていた大工さんが一度、母への電話で、その言葉を使ってしまい、しばらく出入り禁止にされていました。また、市の高齢者のための憩いの施設でお風呂に入ったり談笑したりすることも、年寄りくさくなると言って今でも行きません。
母をみていると、女性はいくつになっても若くみられたい、という願望があることがよく分かります。たしかに、女性に対し、”お年より5才は上に見えますわ、ほんとうに素敵、わたしあこがれちゃう”なんて誉め言葉はありませんもんね。
一方、男性はむしろ年相応にみられる方を好むのではないかと、私は思っています。というのは、私も、母の(父もそうでしたが)遺伝で、年より5~10才ぐらい若くみられてしまいます。お若いですねと言われても、嬉しく思ったことはありません、むしろばかにされたように感じます(笑)。
現役時代、転勤してきた5才も下の後輩が廊下であっても挨拶もしないので、こいつはどうゆうやつだと思っていましたら、あとで懇意になって、彼が言うには、自分より若いと思っていた、だそうです。この類のことがよくあり、メリットよりデメリットの方が多かったように感じます。よく髭を生やしたり、髪を長くしたりしている人の多くは、若くみられたくないと思っている童顔系の人ではないかと私はにらんでいます。というのは、私もそういう理由で髭を生やし始めたことがあったのです、すぐ止めましたけど。
還暦過ぎれば、若くみられた方がいいのでは?と思われる方もおられるでしょうが、そんなことありませんよ。60才以上割引の床屋さんでけげんな顔されたり、シルバー割引の映画だってを免許証を偽造しているのではとしげしげみられたり、いいこと全くありませんね。
村上春樹さんがなにかのエッセイで書かれていましたが、作家というのは昼に、町をぶらぶらすることが多く、あるとき、よく寄るお店のおばさんに「早く、いい職がみつかるといいのにね」と言われ、自分がそういうふうにみられているんだと、愕然としたそうです。私も、マンションの管理人さんや、近くの酒屋さんのおじさんから、きっとあの人はリストラされて、いつもぶらぶらしているのだろうな、かわいそうに、なんて、思われているのではないでしょうか。
そういうわけで、私は若くみられるより、年相応にみられた方が絶対いいと思っています。
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アップした写真は、先月末、満開になった六義園の枝垂れ桜の前の、園児ちゃんたちです。あまりにも可愛いので、撮らしてもらいました。この子たちはみな年相応の顔をしていますね。あたりまえですね、ここで5才も若くみえたら、影もかたちもなくなってしまいますね。