気ままに

大船での気ままな生活日誌

吉野の桜を想う

2007-04-07 18:06:30 | Weblog
ぼくは数日前から療養中なのですが、本当は今日あたり、吉野の山で山桜をみているはずなのです。こちらに越してきてから、ぼくはすっかり山桜のフアンになってしまい、今年は是非、日本一の山桜の山、吉野山を訪ねようと、もう年明けすぐから計画していたのです。

吉野山の桜といえば、西行法師がすぐ思い浮かびます。ぼくは和歌をやるわけではないのですが、むかしから西行さんが好きで(桜好きの”同類”と思ったのでしょう)、西行さんが桜の季節になると籠もったという吉野山に、花の季節に是非一度と、思っていたのです。

それが、突然の帯状疱疹(ほうしん)で、ほうしん変更せざるを得ず、ぼくは、ほうしん状態になり、しんぼうして療養に専念しなければならなくなったわけです。

それで、ぼくは仕方なくなく今日は、先月、鎌倉西口の本屋さんで見つけた、全国の桜の名所を網羅し、写真もとてもきれいな「大人の桜旅」という本を開いて、吉野の桜をみているのです。上千本から蔵王堂を望む景色なんか息を飲むような美しさです。シロヤマザクラの花は白く小ぶりで、赤い若葉も一緒に開き、それで山が薄紅色に染まるらしいです。来年こそぜひ実物をみなければという気持ちがむらむらとわいてきました。そしてそのときは、奥千本の向こうの西行庵も訪れたいと思いました。

そして次ぎに、ぼくは、西行さんの吉野山の桜の和歌を声をあげてよんでみたのでした。桜を想う気持ちがひしひしと伝わってきて、ほんとうに西行さんの心はぼくと同類だと思いました。

何となく春になりぬと聞く日より 心にかかるみ吉野の山
春になる桜の枝は何となく 花なけれどもむつまじきかな

吉野山梢の花を見し日より 心は身にも添はずなりけり
花見ればそのいはれとはなけれども 心のうちぞ苦しかりける

春風の花を散らすと見る夢の さめても胸のさわぐなりけり
吉野山谷へたなびく白雲は 峯の桜の散るにやあるらん
ならひありて風さそふとも山桜 尋ぬるわれを待ちつけて散れ

もろともにわれをも具して散りぬ花 憂き世をいとふ心ある身ぞ

願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃

・・・
写真は、今日、昼すぎに散歩した、近所のお寺の山の、山桜です。吉野の山のミニミニミニ版です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする