ボクは昨日の記事で、周防正行監督のことを述べ、最新作「それでもボクはやってない」の次ぎの作品はきっと、彼の監督第一作、小津安二郎監督の”晩春”の続編としてつくられた「変態家族の兄貴の嫁さん」のリメークになるだろうと、予想しました。でも一晩寝てから考えてみると、この案ですと、映画会社の方から、今は変態家族は珍しくないので、面白くないとクレームがつくかもしれないと思いました。そこで、ボクは、ボツにされたときのことを考え、念のため第二案を考えてみました。やはり、周防監督が尊敬する小津監督がらみのものです。まだ、下書き程度ですので、メモ書きなども入れたままにしています。
・・・
(題名)
The 有頂天撮影所
(あらすじ)
昭和29年4月、山田洋次監督が大船撮影所に入社したときから物語が始まる。山田さんの目でみた、当時の、映画全盛期の撮影所の様子をコミカルに描く。小津安二郎監督と木下恵介監督のライバル関係を物語の中心に据える。撮影所内だけではなく、近くの食堂の人たち、鎌倉文士たちとの交流も入れる。ほぼ史実に従うが、多少フィクションも入れる。たとえば、山田さんが岸恵子さんに片想いし、ふられてパリに逃げられる、小津さんと原節子さんがハッピーエンドになる等である。でも、脚本は、あの”The有頂天ホテル”の三谷幸喜さんに任せるので、どんな破廉恥な物語になるか保証のかぎりではない。映画音楽も重視したい。大船の看板スターだった上原謙さんのご子息の加山雄三さんにまかせる。”蒲田行進曲”に対抗できる、湘南サウンズの”大船有頂天行進曲”の作詞作曲をお願いする。雄三&ワイルドワンズに歌ってもらう。
(スタッフ)
監督:周防正之
脚本:三谷幸喜
音楽監督:加山雄三
(キャスト)
山田洋次役:木村拓哉さん。出演交渉は、山田に依頼してもらう、「武士の一分」で断れないだろう。映画では、「武士の一分」と同じ、庄内地方出身とする、せりふは、がんす言葉で。山田の初々しい、まじめ一方の新米助監督時代を演じる。
岸恵子役:壇れいさん(キムタクと「武士の一分」で夫婦役を好演したので、起用。浜っこでなく、山田と同郷の設定。今回はキムタクを振って、パリに逃げる役、東北なまりのフランス語も勉強してもらう、たとえばメルシー de ガンス。
小津安二郎役:役所広司さん。基本的に「Shall we ダンス」の役のような、きまじめな男として演じる(小津を、まじめすぎて、なんだかクスクスおかしいという人柄に設定)。原節子との初めての出会い場面が重要、オズオズして、赤面し(本当にそうだったらしいです)何もしゃべれない。撮影現場でもどちらが監督かわからない、と言った感じに撮る。
原節子役:草刈民代さん。「Shall we ダンス」のダンス教師の、かげのある冷たい女の感じで演じる、でも今回は役所の片想いではなく、ハッピーエンドなので、役所に対しては、表面は冷たく、でも心では暖かくと、難しい演技が要求される。でもご主人の周防正行監督にいつも、そういう態度らしいので、地でいってもらえばよい。原節子は趣味が社交ダンスということにしてあるので、小津にダンスを教えるシーンも入れる。
木下恵介役:竹中直人さん。とにかく小津のやることなすこと、ことごとく反発する、こ憎くらしい役回り、でも、どこか抜けているところがあり憎めない。小津の社交ダンスに対抗してフラダンスを習うが、腰を振りすぎて、ぎっくり腰になり、撮影中の「二十四の瞳」の生徒さんに病院に運ばれる、入院中にお尻に帯状疱疹ができ、美人女医さん(松嶋菜々子さんを予定)の診察風景もいれる。脚本以外でも、竹中のアドリブを積極的にとり入れ、笑いをとる。
撮影所近くの、小津組がひいきにした「月ヶ瀬」と木下組がひいきにした食堂のふたつを映画のセットに入れる。「月ヶ瀬」のお嬢さん、益子さんは佐田啓二さんに見そめられ結婚することになるが、そのエピソードもコミカルなタッチで入れる。
佐田啓二役:中井貴一さん。佐田啓二の実子であり、ぴったり。出身地は実際とは違って、盛岡とする。「壬生義士伝」の好演をそのまま生かしてもらう。ただ、壬生義士伝の貧乏侍と違って、ここでは大スターで大金持ち。でも口癖が「おもさげながんす」(申し訳ありません)で、気持ちがやさしく皆から好かれる役回り。
益子さん役:夏川結衣さん。「壬生義士伝」で中井貴一さんの妻役を好演、息がぴったり合い、適役。控えめな役で、台詞はあまりない、目で演技をする。
その他、小津監督を訪問する当時の有名人の会話シーンをいくつか入れて、アクセントをつける。
淀川長冶役:コロッケさん。映画評論家の第一人者、淀川の、映画っていいですね、などの話し言葉、さいなら、さいなら、の仕草、これを忠実に(いや、おおげさに、コミカルに)まねてもらう。物まねの天才、コロッケさんを起用。断られたら、栗貫にお願いする。
横綱栃錦役:高見盛関。大相撲藤沢場所の帰りに大船撮影所に寄ったという設定。演技は要らない、地でやってもらえれば笑いがとれる。断られたら、稀勢の里関にお願いする、彼の場合は、真っ向勝負で、まじめすぎて笑いがとれないので、無芸大食で、食事シーンのみにする。食べ方を工夫し、小津のローアングル、アップ撮影法でクスクス笑いをとる。
小林秀雄(爆笑問題・太田光さん予定)が小津と、鎌倉小町の天ぷらひろみで、それぞれ小林秀雄丼、小津安二郎丼(本当に今もメニューにあるんですよ、3800円ぐらいだったと思う)を食べながら、酒を飲みながら談笑するシーン。太田が役のことを忘れて、今のテレビの太田総理になってしまい、現代の政治問題を青筋たてて夢中しゃべり出すことにより笑いをとる。その他、いろいろのシーンを考えたのですが、これから、出掛けなければならないので、この辺で止めておきます。
ナレーター:山田洋次さん
・・・・・
写真は昨日、大船フラワーセンターで撮った、花ズオーです。この花の名前から、周防監督が小津監督をこんなにも尊敬していたのかと、びっくりしました。
ズオー・・スオー(周防)・・(逆さ読みすると)・・オズ(小津)
周防監督は名前までリメークしていたのです。きっと、お宅の庭には花ズオーのピンクの、映画じゃない、花が咲き誇っていることでしょう。
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(題名)
The 有頂天撮影所
(あらすじ)
昭和29年4月、山田洋次監督が大船撮影所に入社したときから物語が始まる。山田さんの目でみた、当時の、映画全盛期の撮影所の様子をコミカルに描く。小津安二郎監督と木下恵介監督のライバル関係を物語の中心に据える。撮影所内だけではなく、近くの食堂の人たち、鎌倉文士たちとの交流も入れる。ほぼ史実に従うが、多少フィクションも入れる。たとえば、山田さんが岸恵子さんに片想いし、ふられてパリに逃げられる、小津さんと原節子さんがハッピーエンドになる等である。でも、脚本は、あの”The有頂天ホテル”の三谷幸喜さんに任せるので、どんな破廉恥な物語になるか保証のかぎりではない。映画音楽も重視したい。大船の看板スターだった上原謙さんのご子息の加山雄三さんにまかせる。”蒲田行進曲”に対抗できる、湘南サウンズの”大船有頂天行進曲”の作詞作曲をお願いする。雄三&ワイルドワンズに歌ってもらう。
(スタッフ)
監督:周防正之
脚本:三谷幸喜
音楽監督:加山雄三
(キャスト)
山田洋次役:木村拓哉さん。出演交渉は、山田に依頼してもらう、「武士の一分」で断れないだろう。映画では、「武士の一分」と同じ、庄内地方出身とする、せりふは、がんす言葉で。山田の初々しい、まじめ一方の新米助監督時代を演じる。
岸恵子役:壇れいさん(キムタクと「武士の一分」で夫婦役を好演したので、起用。浜っこでなく、山田と同郷の設定。今回はキムタクを振って、パリに逃げる役、東北なまりのフランス語も勉強してもらう、たとえばメルシー de ガンス。
小津安二郎役:役所広司さん。基本的に「Shall we ダンス」の役のような、きまじめな男として演じる(小津を、まじめすぎて、なんだかクスクスおかしいという人柄に設定)。原節子との初めての出会い場面が重要、オズオズして、赤面し(本当にそうだったらしいです)何もしゃべれない。撮影現場でもどちらが監督かわからない、と言った感じに撮る。
原節子役:草刈民代さん。「Shall we ダンス」のダンス教師の、かげのある冷たい女の感じで演じる、でも今回は役所の片想いではなく、ハッピーエンドなので、役所に対しては、表面は冷たく、でも心では暖かくと、難しい演技が要求される。でもご主人の周防正行監督にいつも、そういう態度らしいので、地でいってもらえばよい。原節子は趣味が社交ダンスということにしてあるので、小津にダンスを教えるシーンも入れる。
木下恵介役:竹中直人さん。とにかく小津のやることなすこと、ことごとく反発する、こ憎くらしい役回り、でも、どこか抜けているところがあり憎めない。小津の社交ダンスに対抗してフラダンスを習うが、腰を振りすぎて、ぎっくり腰になり、撮影中の「二十四の瞳」の生徒さんに病院に運ばれる、入院中にお尻に帯状疱疹ができ、美人女医さん(松嶋菜々子さんを予定)の診察風景もいれる。脚本以外でも、竹中のアドリブを積極的にとり入れ、笑いをとる。
撮影所近くの、小津組がひいきにした「月ヶ瀬」と木下組がひいきにした食堂のふたつを映画のセットに入れる。「月ヶ瀬」のお嬢さん、益子さんは佐田啓二さんに見そめられ結婚することになるが、そのエピソードもコミカルなタッチで入れる。
佐田啓二役:中井貴一さん。佐田啓二の実子であり、ぴったり。出身地は実際とは違って、盛岡とする。「壬生義士伝」の好演をそのまま生かしてもらう。ただ、壬生義士伝の貧乏侍と違って、ここでは大スターで大金持ち。でも口癖が「おもさげながんす」(申し訳ありません)で、気持ちがやさしく皆から好かれる役回り。
益子さん役:夏川結衣さん。「壬生義士伝」で中井貴一さんの妻役を好演、息がぴったり合い、適役。控えめな役で、台詞はあまりない、目で演技をする。
その他、小津監督を訪問する当時の有名人の会話シーンをいくつか入れて、アクセントをつける。
淀川長冶役:コロッケさん。映画評論家の第一人者、淀川の、映画っていいですね、などの話し言葉、さいなら、さいなら、の仕草、これを忠実に(いや、おおげさに、コミカルに)まねてもらう。物まねの天才、コロッケさんを起用。断られたら、栗貫にお願いする。
横綱栃錦役:高見盛関。大相撲藤沢場所の帰りに大船撮影所に寄ったという設定。演技は要らない、地でやってもらえれば笑いがとれる。断られたら、稀勢の里関にお願いする、彼の場合は、真っ向勝負で、まじめすぎて笑いがとれないので、無芸大食で、食事シーンのみにする。食べ方を工夫し、小津のローアングル、アップ撮影法でクスクス笑いをとる。
小林秀雄(爆笑問題・太田光さん予定)が小津と、鎌倉小町の天ぷらひろみで、それぞれ小林秀雄丼、小津安二郎丼(本当に今もメニューにあるんですよ、3800円ぐらいだったと思う)を食べながら、酒を飲みながら談笑するシーン。太田が役のことを忘れて、今のテレビの太田総理になってしまい、現代の政治問題を青筋たてて夢中しゃべり出すことにより笑いをとる。その他、いろいろのシーンを考えたのですが、これから、出掛けなければならないので、この辺で止めておきます。
ナレーター:山田洋次さん
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写真は昨日、大船フラワーセンターで撮った、花ズオーです。この花の名前から、周防監督が小津監督をこんなにも尊敬していたのかと、びっくりしました。
ズオー・・スオー(周防)・・(逆さ読みすると)・・オズ(小津)
周防監督は名前までリメークしていたのです。きっと、お宅の庭には花ズオーのピンクの、映画じゃない、花が咲き誇っていることでしょう。