気ままに

大船での気ままな生活日誌

母べえ

2008-02-18 06:55:47 | Weblog
”母べえ”を藤沢の映画館で観てから、1週間たちました。ベルリン国際映画祭の受賞結果が出てからと、思っていて遅くなりました。昨日、その結果がわかり、残念ながら落選となりました。その前日、図書館で読んだスポーツ新聞に”山田洋次監督、4度目の正直か(去年は”武士の一分”で落選)、吉永小百合さん、35年ぶり日本人の(田中絹代さん以来)最優秀主演女優賞の呼び声”なんて記事がのっていたものですから、ボクはわくわくして待っていたのでした。ついでながら、小百合さんのベルリン行きは、15年前の玉三郎監督の”夢の女”以来だそうです。そして、今回、完璧な発音のドイツ語で舞台あいさつをなさったそうです。さすが、才色兼備の小百合さまですね

でも、内心、ボクは、日本人が(ボクが)評価しても、外国人にはすんなり理解されないだろうなと思っていました。これまで著名な海外映画祭で受賞した日本映画でボクがいいと思ったのがあまりないからです。だから、落ちたってどうということはないのです。でもくやしい(笑)

・・・
ボクはむかしから山田監督のフアンです。寅さんシリーズをはじめ、黄色いハンカチ、武士の一分等、たいていの作品は観ています。加えて、ボクは小学生時代のラジオ番組からの小百合さんの大フアンですから、この、お二人がつくられた映画に文句を言ったらバチが当たります。実際、文句のつけようのない、いい映画だと思いました。

舞台は戦時中の昭和15年。小百合さんの”母べえ”と思想犯として捕られる夫の板東三津五郎の”父べえ”、娘の初べえと照べえの家族の物語です。そしてこの家族に三津五郎の妹役の壇れい(武士の一分では敵役でしたね)と”山ちゃん”役の浅野忠信が加わります。加えて、寅さんみたいな仙吉叔父さんに鶴べえが扮します。

”小さな茶の間を、大きな時代が通り過ぎていく”のキャッチコピーのように、激動の昭和の時代が、家族を巡るいくつかの悲しい出来事を繋ぎながら描かれて行きます。でも、悲しみ一辺倒でなく、山田監督らしく、コミカルな日常風景が随所に、また壇れいと山ちゃんとのほのかな恋も含めて、小さな家族の物語がすすんでゆきます。

戦争というものの愚かさ、悲しさがじんじん伝わる映画でした。でも、それだけだはない、耳をすませば、いろいろなことが聞こえてくる、いい映画でしたよ。







コメント
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