イチローが今日も、二安打と好調だ。雨はまだ上がらない。で、今日、三本目のパリ記事を書き始めている(汗)。オペラ座から北へ5分も歩くと、ギュスターヴ・モロー美術館に着く。フランスで最初の個人美術館で、ロダン美術館と同様、ここが住宅兼アトリエだったところだ。モローは若き日、ロマン主義の巨匠、ドラクロワに魅かれていたが、イタリアに渡り、ラファエロなどの古典主義絵画の模写をつづけ、ドラクロワ色を脱し、独自の画風を確立する。神話や聖書に題材をとり、愛と死、理性と情念など人間の心の奥底の問題に斬りこみ、絵で表現していく。同時代の画家だけではなく、むしろ詩人、小説家などの文化人に驚きをもって迎えられたそうだ。
美術館ははじめ、作品の展示室以外は公開していなかったが、現在は、モローの書斎、寝室などのプライベートな部屋まで見学できるようになっている。作品も、完成品は数点で、あとは、未完成品や下絵、スケッチなどばかりで、まるで、モローの仕事場に入ったかのような感じで、館内をめぐることができる。撮影可能だったので、写真を示しながら説しよう。
一,二階が実際、モロー一家が生活していた場所。母親と愛人アレクサンドリアと一緒に住んでいた。書斎や寝室には、たくさんの自作やイタリア留学時代の仲間、ドガによる肖像画”モロー”なども飾ってある。寝室だったかに、二人の女性の肖像画があったが、これが、母親とアレクサンドリアだろう。
書斎
寝室
モロー(ドガ作)
母と愛人の肖像画
三、四階が、美術館。モロー自身が設計したらせん階段でつながっている。こんな感じで作品が展示されている。
名作 ”ジュピターとセメレー” 晩年、最後の完成作品。
”神秘の花” 殉教者の血に染まる百合を王座にした聖母
モローの代表作 ”出現” 洗礼者ヨハネの亡霊が、その殺害をしかけた王女の前に現れる
愛する人、アレクサンドリアに捧げた絵”レダと白鳥”。ギリシャ神話の登場人物レダが、他の作品のときとは違って、慈愛に満ちた表情をしている。
私は目にみえるものや、手に触れられるものは信じない、心に感じるものだけを信じます、と言っていた。現実の女性には目もくれず(笑)、神話の世界に生きる女性だけを描きつづけた。
ギュスターヴ・モロー美術館
雨も上がってきたので、外に出よう。
美術館ははじめ、作品の展示室以外は公開していなかったが、現在は、モローの書斎、寝室などのプライベートな部屋まで見学できるようになっている。作品も、完成品は数点で、あとは、未完成品や下絵、スケッチなどばかりで、まるで、モローの仕事場に入ったかのような感じで、館内をめぐることができる。撮影可能だったので、写真を示しながら説しよう。
一,二階が実際、モロー一家が生活していた場所。母親と愛人アレクサンドリアと一緒に住んでいた。書斎や寝室には、たくさんの自作やイタリア留学時代の仲間、ドガによる肖像画”モロー”なども飾ってある。寝室だったかに、二人の女性の肖像画があったが、これが、母親とアレクサンドリアだろう。
書斎
寝室
モロー(ドガ作)
母と愛人の肖像画
三、四階が、美術館。モロー自身が設計したらせん階段でつながっている。こんな感じで作品が展示されている。
名作 ”ジュピターとセメレー” 晩年、最後の完成作品。
”神秘の花” 殉教者の血に染まる百合を王座にした聖母
モローの代表作 ”出現” 洗礼者ヨハネの亡霊が、その殺害をしかけた王女の前に現れる
愛する人、アレクサンドリアに捧げた絵”レダと白鳥”。ギリシャ神話の登場人物レダが、他の作品のときとは違って、慈愛に満ちた表情をしている。
私は目にみえるものや、手に触れられるものは信じない、心に感じるものだけを信じます、と言っていた。現実の女性には目もくれず(笑)、神話の世界に生きる女性だけを描きつづけた。
ギュスターヴ・モロー美術館
雨も上がってきたので、外に出よう。