俳優シャオ・ジャン(肖戦)がフィナーレを迎えたドラマ「王牌部隊」について、オファーを受けた経緯、撮影の裏話などを中国新聞網の独占インタビューで語っている。
■「自信がなかった」
シャオ・ジャンのほか、俳優ホアン・ジンユー(黄景瑜)、女優チョン・チューシー(鍾楚曦)らが出演した同作は、1980年代に軍に入隊した新兵らの成長を描く物語。シャオ・ジャンは幼いころから軍人は神聖で偉大な身分と感じていたため、「オファーを受けた時は緊張して、ちょっと自信がなかった」という。
軍人のイメージに近づけるため、また顧一野(役名)という人物を完璧に表現するため、シャオ・ジャンは事前に多くの準備をした。軍隊を描いたドラマや映画、軍人のインタビューなどを見た。クランクイン前には軍隊に同行し、軍人らとトレーニングや寝食を共にした。演技にはこうした実体験が非常に重要だと感じているそうだ。
「子どものころから解放軍はよく知っているようで知らない存在。ニュースで見たり、生活の中で実際に会ったりするけど、多くの人は彼らの日常生活や訓練の詳細について知らない。だけど、役者として演じるのであれば軍人のすべての仕事、行動、任務、経験を理解しなければならず、そうしないと視聴者にきちんとした解釈を伝えられない」
顧一野は軍人の家庭に生まれ、優秀な存在だ。シャオ・ジャンの台本を読んだ時の顧一野に対する第一印象は「非常に冷徹」だった。人間味がないと感じ「彼から離れたい」と冗談を言ったほどだった。しかし、顧一野の年齢が18歳であることを考えると、どんなに成熟した人でもそのくらいの年齢のころにはそうだったのだろうと思い直し、監督らと話し合いを重ねて役をつくり上げていった。
■監督までも泣かせた演技力
撮影に入ってからは、シャオ・ジャンは徐々に顧一野を尊敬していったという。「彼には任務があり、責任がある。自分への要求が非常に高い。だから、いつもとても重い負担を背負う。こういう人は尊敬するし、いとおしく感じる」と語った。
同作の中でも特に話題になったシーンがある。顧一野を兄弟のように思っていた小隊長が顧一野をかばって被弾し死亡、医師からその死を聞かされた顧一野が取り乱して暴れ、泣き叫ぶ場面だ。このシーンでは演じたシャオ・ジャンだけでなく、カメラを通して見ていた劉岩(リウ・イエン)監督も涙したという。
ドラマの撮影ではストーリーを前後して行われることがよくある。この撮影もまったく異なる穏やかなシーンの撮影の後で、気持ちのつくり方が難しかった。夕日の中での撮影とあって時間も限られていた。監督からは「ワンカットで撮る。止めないから」と言われたといい、気持ちをつくり何とか数テイクでOKが出た。「深く役に入り込み過ぎて、このシーンの撮影後には力が全く残っていなかった」そうだ。
撮影現場の雰囲気もとても良かったという。シャオ・ジャンは「ジンユーやチューシーと一緒に、このような私たちが大好きな作品を完成させることができてとてもうれしい。私たち3人は現場で毎日とても楽しく過ごした。みんなまじめな役者で、演技に臨むときにはそれぞれの意見を話し合って、監督とすり合わせていった」と明かした。
■今後も「おごらず焦らず」
先日には、シャオ・ジャンのファンを公言しているバスケットボール女子中国代表の韓旭(ハン・シュー)にSNSでエールを送ったことも話題になった。シャオ・ジャンは多くの人に力を与えられることは「とても光栄」とし、「すべてのことをより良くするよう努めていきたいし、この精神を多くの人にも伝えたい。全力で自分の好きなことに取り組めば、そこにかけた時間はきっと報われると信じている」と語った。
今後については「おごらず焦らず、自分の問題点、成長しなければならない点を見つけ、目標に向かって精進したい」と殊勝に語った。(翻訳・編集/北田)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます