グーグル日本法人(Google Japan)の名誉会長などを務められた村上憲郎さんは、東京都目黒区にある東工大蔵前会館のくらまえホールで、講演「スマートグリッドが切り開く新生スマートニッポン」をお話になりました。
この講演を拝聴した結果、“スマートグリッド(smart grid)”つまり“賢い電力網”は、日本にとって将来実現する課題から緊急に実現すべき課題になっていることを知ると同時に、情報のネットワークが質的に変質する新局面(新地平)に入ることを知りました。
この講演タイトルの中に“新生スマートニッポン”と入っているのは、東日本大震災以降に高まった電力・電気エネルギーを賢く利用することが日本にとって急務になっているからです。東日本大震災を引き金に生じた東京電力福島第一原子力発電所の“事故”は、東京電力によって電力供給を受けている地域住民などに節電を強いています。中部電力の浜岡原子力発電所の発電停止によって、節電の必要性は日本全国にまで拡大しています。
講演の冒頭に「電力会社の関係者でない私がなぜ、スマートグリッドを論じるのか」という前振りを話されました。
村上さんは、2003年4月に米国グーグル(Google)社の副社長兼グーグル日本法人代表取締役に就任し2008年12月に退任され、2009年1月から同社の名誉会長に就任された方です。現在は同社を離れ、村上憲郎事務所代表を務めています。
確かに、村上さんは電力会社に関係されたことのない経歴の持ち主です。しかし、村上さんは日本の行政府の“スマートグリッド”関係の委員会の委員などを歴任されています。スマードグリッドは電力網と情報網が束ねられた“賢い電力網”です。すなわち、村上さんは情報網側の識者として、スマートグリッドのあるべき姿の議論に参加されています。
米国では、スマートグリッドの推進役は米国のグーグルやマイクロソフト、IBMなどの企業です。IT(情報技術)系の有力企業です。さらに、シスコシステムズやインテルなども研究開発に力を入れているといわれています。元々は、米国では電力事業の自由化によって、発電事業を手がける会社が乱立し、これが大停電を引き起こしました。日本の電力網に対して、米国の電力網は不安定で電力の質(例えば電圧)が悪いと指摘されています。
この問題を解決しようとの考えから生まれたのが、発電量と電力消費量を賢く制御するシステムであるスマートグリッドです。電力消費量を賢く制御するには、家庭やオフィスなどにある電気製品などを制御するための情報をインターネットで収集し対応する仕組みが不可欠になります。村上さんは「スマートグリッドの対象はパソコン19億台、携帯電話機(スマートフォンを含む)53億台、テレビ数10億台(正確には数えられない)がまず対象になる」と説明します。ここでいうテレビは“グーグルテレビ”や“アップルテレビ”と呼ばれるインターネット配信の番組を見ることができるものです。
これを村上さんは「インターネットの新地平」と呼びます、言い換えれば、新地平に巨大が新市場が浮かび上がります。この新市場を誰が支配するのか、その競争が始まっています。村上さんは「米国のシリコンバレーの辺りのベンチャー企業が主導権を握る」と予測します。インターネットと同様の動きです。
さらに大事なことは、これまでのインターネットは「人と人のコミュニケーション」だったが、これからは「人とモノの、あるいはモノとモノのコミュニケーション」という新しい局面になります。人類はモノとどう付き合っていくのかという“サイエンスフィクション(SF)小説”の世界です(例えば、映画「ターミネーター」の世界です)。
日本は電力節電が緊急課題になっています。村上さんは「今年の夏は企業の15%節電実施と国民の自主的な節電行動で乗り切るしかないが、来年はスマートグリッドの仕組みをできる所から導入し、賢く節電しないと、日本はよみがれない」と説きます。これを実際に実現すつには、家庭内の電気製品、例えば冷蔵庫やエアコンディショナーなどの稼働状況を把握し、何らかの手段で消費電力を下げる仕組みを導入することになります。電気製品を使っている人が当該電気製品のスイッチを切るのではなく、何かが賢く消費電力を下げることになるかもしてません。このためには、電気で稼働する製品はすべてインターネットに接続する必要があります。
例えば、現在の最新の冷蔵庫の中には保存してある食品などの一覧を表示します。こうした機能に加えて、温度を下げるコンプレッサーなどの可動部にもインターネットによる消費電力を把握する仕組みを入れて、電力を制御します。最新の電子レンジの中には調理法などレシピを検索・表示できるものもあります。こうした表示機能に加えて、消費電力を把握する仕組みを入れて、電力を制御します。つまり、家中の電機製品の稼働状況が把握され、電力供給を支配されます。この電機製品の稼働状況の情報は誰のものなのかは、議論されています。
日本では節電あるいは消費電力のピークカットを実現するために、日本版スマートグリッドの仕組みを迅速に導入することになりそうです。そのスマートグリッド情報網の仕組みは、個人の能力をはるかに超えたものになりそうです。我々も賢くならないといけないということです。エネルギーセキュリティー課題に人類は賢く対応できるのかが、問われています。
この講演を拝聴した結果、“スマートグリッド(smart grid)”つまり“賢い電力網”は、日本にとって将来実現する課題から緊急に実現すべき課題になっていることを知ると同時に、情報のネットワークが質的に変質する新局面(新地平)に入ることを知りました。
この講演タイトルの中に“新生スマートニッポン”と入っているのは、東日本大震災以降に高まった電力・電気エネルギーを賢く利用することが日本にとって急務になっているからです。東日本大震災を引き金に生じた東京電力福島第一原子力発電所の“事故”は、東京電力によって電力供給を受けている地域住民などに節電を強いています。中部電力の浜岡原子力発電所の発電停止によって、節電の必要性は日本全国にまで拡大しています。
講演の冒頭に「電力会社の関係者でない私がなぜ、スマートグリッドを論じるのか」という前振りを話されました。
村上さんは、2003年4月に米国グーグル(Google)社の副社長兼グーグル日本法人代表取締役に就任し2008年12月に退任され、2009年1月から同社の名誉会長に就任された方です。現在は同社を離れ、村上憲郎事務所代表を務めています。
確かに、村上さんは電力会社に関係されたことのない経歴の持ち主です。しかし、村上さんは日本の行政府の“スマートグリッド”関係の委員会の委員などを歴任されています。スマードグリッドは電力網と情報網が束ねられた“賢い電力網”です。すなわち、村上さんは情報網側の識者として、スマートグリッドのあるべき姿の議論に参加されています。
米国では、スマートグリッドの推進役は米国のグーグルやマイクロソフト、IBMなどの企業です。IT(情報技術)系の有力企業です。さらに、シスコシステムズやインテルなども研究開発に力を入れているといわれています。元々は、米国では電力事業の自由化によって、発電事業を手がける会社が乱立し、これが大停電を引き起こしました。日本の電力網に対して、米国の電力網は不安定で電力の質(例えば電圧)が悪いと指摘されています。
この問題を解決しようとの考えから生まれたのが、発電量と電力消費量を賢く制御するシステムであるスマートグリッドです。電力消費量を賢く制御するには、家庭やオフィスなどにある電気製品などを制御するための情報をインターネットで収集し対応する仕組みが不可欠になります。村上さんは「スマートグリッドの対象はパソコン19億台、携帯電話機(スマートフォンを含む)53億台、テレビ数10億台(正確には数えられない)がまず対象になる」と説明します。ここでいうテレビは“グーグルテレビ”や“アップルテレビ”と呼ばれるインターネット配信の番組を見ることができるものです。
これを村上さんは「インターネットの新地平」と呼びます、言い換えれば、新地平に巨大が新市場が浮かび上がります。この新市場を誰が支配するのか、その競争が始まっています。村上さんは「米国のシリコンバレーの辺りのベンチャー企業が主導権を握る」と予測します。インターネットと同様の動きです。
さらに大事なことは、これまでのインターネットは「人と人のコミュニケーション」だったが、これからは「人とモノの、あるいはモノとモノのコミュニケーション」という新しい局面になります。人類はモノとどう付き合っていくのかという“サイエンスフィクション(SF)小説”の世界です(例えば、映画「ターミネーター」の世界です)。
日本は電力節電が緊急課題になっています。村上さんは「今年の夏は企業の15%節電実施と国民の自主的な節電行動で乗り切るしかないが、来年はスマートグリッドの仕組みをできる所から導入し、賢く節電しないと、日本はよみがれない」と説きます。これを実際に実現すつには、家庭内の電気製品、例えば冷蔵庫やエアコンディショナーなどの稼働状況を把握し、何らかの手段で消費電力を下げる仕組みを導入することになります。電気製品を使っている人が当該電気製品のスイッチを切るのではなく、何かが賢く消費電力を下げることになるかもしてません。このためには、電気で稼働する製品はすべてインターネットに接続する必要があります。
例えば、現在の最新の冷蔵庫の中には保存してある食品などの一覧を表示します。こうした機能に加えて、温度を下げるコンプレッサーなどの可動部にもインターネットによる消費電力を把握する仕組みを入れて、電力を制御します。最新の電子レンジの中には調理法などレシピを検索・表示できるものもあります。こうした表示機能に加えて、消費電力を把握する仕組みを入れて、電力を制御します。つまり、家中の電機製品の稼働状況が把握され、電力供給を支配されます。この電機製品の稼働状況の情報は誰のものなのかは、議論されています。
日本では節電あるいは消費電力のピークカットを実現するために、日本版スマートグリッドの仕組みを迅速に導入することになりそうです。そのスマートグリッド情報網の仕組みは、個人の能力をはるかに超えたものになりそうです。我々も賢くならないといけないということです。エネルギーセキュリティー課題に人類は賢く対応できるのかが、問われています。