人気ミステリー作家の黒川博行さんの新作の単行本「果鋭」を読み終えました。
この「果鋭」(かえい)は、2017年3月17日に幻冬舎から発行されました。
価格は1800円プラス消費税です。
黒川さんがこれまでに書いてきたミステリー小説の中では、ややマイナーな存在の元警察官コンビの、「悪果」「繚乱(りょうらん)」と続いてきた堀内・伊達コンビのシリーズ第三作です。
この主人公の伊達は、暴力団対策係刑事(マル暴対の巡査部長)だったころに、クラブホステスと愛人関係になり、その愛人と“受掛金取立屋”の暴力団員との三角関係のもつれから、伊達は暴力団員に刺されます。
伊達はナイフで刺されますが、身長180センチメートル・体重95キログラムのがっしりした体格です、柔道4段の伊達は、大量の出血にもかかわらず、刺されたレストランで支払いを済ませ、歩いて救急病院に向かいます。しかし、クラブホステスと愛人関係が明るみに出て、懲戒免職処分になります。
相棒の堀内も大阪府警の暴力団対策係刑事の刑事でした。暴力団との癒着(ゆちゃく)・情報漏えいなどから府警を追われます。脚がやや不自由になったので、仕込みの杖をついています。
この元警察官コンビの二人は、当然、ボケと突っ込み風の会話を繰り広げます。
この二人は、パチンコ業界の不正にかかわっていきます。この小説の最初の方に「今のパチンコ台は40万円ほどと高価な機械になった」という説明があります。しかも、今のパチンコ台は“コンピューター”になっていると説明します。「このデフレ時代にパチンコ台は、“コンピューター”化し、設備投資費が高まる一方だ」そうです。
この高価なパチンコ台を1年間に100台、200台と新規導入するそうです。この結果、各“コンピューター”化したパチンコ台全体を、“ホールコン”と呼ぶメインコンピューターで管理します。市場規模は20兆円産業になっているそうです。
パチンコの店のシステム化が進んだ結果、不正な制御ソフトウエアを入れて、パチンコの玉の出を減らし、店が儲ける不正が一部の店で行われているという背景がこの小説の前提です。“裏ロム”を巡る駆け引きが続きます。
パチンコ業界の日本遊技事業協同組合連合は、警察の天下り先の一つです。“ノンキャリ”の警察官にとっては最上位の天下りポストだと説明しています。
日本遊技事業協同組合連合の“反警察派”と“親警察派”の勢力争い、ホールコンピューターの不正ソウフトウエアがこの小説の舞台裏です。
不正なことがあれば、暴力団が目をつけ、介入します。その暴力団に目をつけられたパチンコ店のオーナーの問題解決の依頼から、元警察官コンビはのめり込んでいきます。
この元警察官コンビの真相解明は、脅しすかし・暴力などです。あまり、暴力団員と変わりません。
この元警察官コンビの会話やお気楽な行動パターンは、真面目な方からは想像もつかない世界です。
このミステリー小説は、話の展開よりも、その場の短いコント的会話や行動の面白さです。黒川博行さんの代表作にはなりませんが、気楽に読める点が魅力です。暇つぶしにいい本です。
この堀内・伊達コンビのリアルな姿は、漫才コンビの「サンドイッチマン」を根拠も無く想像しました。まったくの根拠の無い独善的な見立てです。妄想です。
この「果鋭」(かえい)は、2017年3月17日に幻冬舎から発行されました。
価格は1800円プラス消費税です。
黒川さんがこれまでに書いてきたミステリー小説の中では、ややマイナーな存在の元警察官コンビの、「悪果」「繚乱(りょうらん)」と続いてきた堀内・伊達コンビのシリーズ第三作です。
この主人公の伊達は、暴力団対策係刑事(マル暴対の巡査部長)だったころに、クラブホステスと愛人関係になり、その愛人と“受掛金取立屋”の暴力団員との三角関係のもつれから、伊達は暴力団員に刺されます。
伊達はナイフで刺されますが、身長180センチメートル・体重95キログラムのがっしりした体格です、柔道4段の伊達は、大量の出血にもかかわらず、刺されたレストランで支払いを済ませ、歩いて救急病院に向かいます。しかし、クラブホステスと愛人関係が明るみに出て、懲戒免職処分になります。
相棒の堀内も大阪府警の暴力団対策係刑事の刑事でした。暴力団との癒着(ゆちゃく)・情報漏えいなどから府警を追われます。脚がやや不自由になったので、仕込みの杖をついています。
この元警察官コンビの二人は、当然、ボケと突っ込み風の会話を繰り広げます。
この二人は、パチンコ業界の不正にかかわっていきます。この小説の最初の方に「今のパチンコ台は40万円ほどと高価な機械になった」という説明があります。しかも、今のパチンコ台は“コンピューター”になっていると説明します。「このデフレ時代にパチンコ台は、“コンピューター”化し、設備投資費が高まる一方だ」そうです。
この高価なパチンコ台を1年間に100台、200台と新規導入するそうです。この結果、各“コンピューター”化したパチンコ台全体を、“ホールコン”と呼ぶメインコンピューターで管理します。市場規模は20兆円産業になっているそうです。
パチンコの店のシステム化が進んだ結果、不正な制御ソフトウエアを入れて、パチンコの玉の出を減らし、店が儲ける不正が一部の店で行われているという背景がこの小説の前提です。“裏ロム”を巡る駆け引きが続きます。
パチンコ業界の日本遊技事業協同組合連合は、警察の天下り先の一つです。“ノンキャリ”の警察官にとっては最上位の天下りポストだと説明しています。
日本遊技事業協同組合連合の“反警察派”と“親警察派”の勢力争い、ホールコンピューターの不正ソウフトウエアがこの小説の舞台裏です。
不正なことがあれば、暴力団が目をつけ、介入します。その暴力団に目をつけられたパチンコ店のオーナーの問題解決の依頼から、元警察官コンビはのめり込んでいきます。
この元警察官コンビの真相解明は、脅しすかし・暴力などです。あまり、暴力団員と変わりません。
この元警察官コンビの会話やお気楽な行動パターンは、真面目な方からは想像もつかない世界です。
このミステリー小説は、話の展開よりも、その場の短いコント的会話や行動の面白さです。黒川博行さんの代表作にはなりませんが、気楽に読める点が魅力です。暇つぶしにいい本です。
この堀内・伊達コンビのリアルな姿は、漫才コンビの「サンドイッチマン」を根拠も無く想像しました。まったくの根拠の無い独善的な見立てです。妄想です。