札幌市内で環境教育プログラムを実施する指導者が増える
ことを目的に、
円山動物園と円山公園の自然フィールドを活用して講座を開きました。
受講生は22名。講師は二杉寿志さん。
ひとつのカテゴリーで多様なつながりのあるアクティビティがあるのが、グローイングアップ・ワイルドの特徴。
今回の講座で体験したアクティビティをそれぞれのフィールドや現場で生かして、
自分なりに実践していってほしいと思います。
この講座は、さぽーとほっと基金2014年度「工藤桂一まるやま動物園応援基金」の助成を受けて実施しました。
けいた(富田桂太)
札幌市内で環境教育プログラムを実施する指導者が増える
ことを目的に、
円山動物園と円山公園の自然フィールドを活用して講座を開きました。
受講生は16名。講師は二杉寿志さん。
プロジェクト・ワイルドとは、生き物を題材として、
体験したことないことを体験してもらい、
その体験で感じたことや思ったことについて、
自分たちなりに考えてもらう。
ことを目的とした環境教育プログラムの手法。
目的や段階の違う、さざまざなアクティビティを実際に体験し、
プログラムの面白さを共有しました。
その後はグループに分かれて、アクティビティを実施するために、
アクティビティを選び、話し合って、作戦を練ります。
目的ははっきりしていますが、どこにおもきを置くか、どこまで説明するか・しないか
だれがどうやって話すか、どんな声かけをしたらいいのか
を決めていきます。
実際にアクティビティを前に立って、指導する立場を
経験すると、見えていなかった気づきや学びがたくさん得られます。
まさに体験学習を身をもって体験し通した講座でした。
受講生には、この講座で気づいたことや感じたことを他の自然体験の場でも
生かしていってほしいと思います。
この講座は、さぽーとほっと基金2014年度「工藤桂一まるやま動物園応援基金」の助成を受けて実施しました。
けいた(富田桂太)
平成25年度木育マイスター育成研修(第1回)を、9/27(日)~28(月)に美唄市の林業試験場で行いました。この研修は北海道水産林務部主催の研修で、当団体が委託を受け平成22年から実施しており、今年で4回目となります。
「木育」とは、すべての人が『木とふれあい、木に学び、木と生きる』取り組みで、この研修はその木育活動の指導者、コーディネーターとなれる人材「木育マイスター」を育成する研修です。研修過程を全て終了されれば、「木育マイスター」として、北海道に認定されます。全道各地から、様々な職業、年齢の方々が受講生として集まりました。
■研修1日目:9/29(日) 美唄市林業試験場
・木育の理念 煙山泰子講師(KEM工房主宰)
木育とは、木をつうじて豊かな心を育むこと。
木育マイスターとは、いろんな人と繋がって、人と、木や森との出会いを素敵なものにすることができる人。
煙山講師から、木育と、木育マイスターの理念について学びました。
・体験学習の理解 宮本英樹講師(NPO法人ねおす理事)
木育プログラムでは、参加者に実際に体験してもらう、「体験学習」の手法が大切とされています。
今回の研修の受講生にも、「実際に体験すること」「気づきを促すこと」の重要性を体感してもらうため、アイスブレイクを兼ねて、野外でプログラムを行いました。初めて出会った人たちが、共通点を見つけ、リラックスし、コミュニケーションを取っていく過程を自分たちの実体験として学びました。
・木と生きる~人の成長と木の関係~ 大和正枝講師(拓殖大学北海道短期大学非常勤講師、木育マイスター1期生)
赤ちゃんや子どもは多様な物があり、多様な人がいる環境の中で、発達が促されます。自然は非常に多様なので、自然の中で子どもを育てるのは望ましいことですが、それが難しい場合は幼児の発達に合わせたおもちゃで遊ばせることも、大切です。世界のいろんなおもちゃを実際に自分たちも触ったりしながら、講義を受けました。
■研修2日目:9/30(月) 美唄市林業試験場
・木とふれあい、木に学ぶ 菊地伸一講師(北海道立総合研究機構森林研究本部)
林業試験場と、各支場の、地域の特性に合わせた研究・取り組みや、林産試験場の取り組みについて講義を受けました。また、北海道の主要樹種の性質、針葉樹、広葉樹の違いなど、木育マイスターとして活動していくにあたり、基礎となる知識について学びました。
・木とふれあい、木に学ぶ 原秀穂講師(北海道立総合研究機構林業試験場)
北海道の面積の71%は森林で、多くは天然林です。人工林もあり、森を維持するには植え付けや下刈り、つる切り、除伐、枝打ち、間伐など、様々な手入れをしないといけません。そういった、北海道の森林の特徴や、森づくりの仕事を座学で学びました。
その後、林業試験場の見本林でいろんな樹種について、実際に見て、触って、においをかいで、学びました。また、林業試験場で開発された、グイマツとカラマツをかけあわせてつくられた、成長が早く、強度もあり、炭素固定量も多いという「クリーンラーチ」を見学しました。
・木と生きる~暮らしと産業~ 堀川林業株式会社
森で木が育ち、木を切った後、どうなるのか。その工程を見学するため、三笠市の堀川林業株式会社さんに伺いました。
切り出した丸太の皮をむき、板にしていく製材の現場を見学しました。堀川林業さんでは、製材のほか、つる切り、枝打ちといった造林のお仕事や、北海道産広葉樹にこだわったフローリング板などの製造も行っておられます。また、ツリーイングなど、森をソフト面で活用する活動も行っておられ、非常に幅広いお話をお聞きすることができました。
・木と生きる~暮らしと産業~ 飛騨産業株式会社
次に、製材された材が、加工され、私たちの身の回りの道具になる過程を見学するため、三笠市の飛騨産業株式会社さんに伺いました。
木を曲げてイスの背などを作る、曲げの技術や、家具ができていく工程を見学しました。また、ショールームでは、昔ながらのカバを使った重厚な家具のほか、スギを圧縮した材を使った家具、カラマツ材の家具、広葉樹を使った家具など、歴史あるものから、斬新な取り組みまで、いろんな家具を見せていただきました。
これで、2日間の第1回目研修は無事終了しました。第2回目研修は10/27(日)~28(月)です。次回は、木の文化について学び、木工体験、プログラム作りを行っていきます。
酒井
北海道主催の「木育マイスター」育成研修を、ねおすが受託して行うこととなりました。
この研修は、木育活動の企画立案や指導、アドバイス、コーディネートができる人材(木育マイスター)を育成するための研修となります。
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| 平成25年度「木育マイスター」育成研修 のお知らせ |
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木育活動の企画立案、指導などができる人材「木育マイスター」の育成研修が下記日程で開催されます。研修日程をすべて修了すると、「木育マイスター」として北海道に認定・登録されます。
<研修日程>
第1回 H25/9/29(日)~9/30(月)道立総合研究機構林業試験場(美唄市)
第2回 H25/10/27(日)~10/28(月)道民の森 神居尻地区(当別町)
OJT(現場研修) H25/10/1(火)~10/26(土)
この期間で5回程度OJTを設定します。
受講生にはそのうち1回以上を受講していただきます。
※第1回、第2回、OJT(1回以上)を全て受講していただく必要があります。
<対 象>
・北海道在住の18歳以上の人
・現在、木育活動の実践を通じてその普及に携わっており、木育に関するさらなる知識・技術の習得を目指している人
・今後、木育マイスターとしての知識・技術を活用し、木育の普及を行う意欲のある人
<人 数> 20人
※応募者多数の場合は抽選により受講生を決定します。
<受講費> 無料
※研修開催地までの交通費及び食費・宿泊費は受講生負担。
<締 切> 平成25年8月30日(金)必着
※応募者には、9月4日(水)までに、受講の可否をメール・FAXなどでお知らせします。
<お問合せ・お申込み先>
NPO法人ねおす 〒064-0952 札幌市中央区宮の森2条14丁目1-14
TEL:011-615-3923 FAX:011-615-3914
http://www.neos.gr.jp E-mail:npo@neos.gr.jp
※その他、研修内容詳細や申込み方法は、NPO法人ねおすホームページhttp://www.neos.gr.jp
をご参照ください。
前回の十勝会場に引き続き、木育マイスター育成研修道南会場(第1回目)を開催しました!
十勝会場とカリキュラムは一緒ですが、地域によって森の特色も違ってくるので、
講座の内容は異なってきます。今回は、道南会場第1回目!会場は大沼ふるさとの森です。
9/2(日)
1.木育の理念 10:00~12:30 煙山泰子講師(KEM工房主宰・木育ファミリー代表)
最初の講義は、煙山講師による「木育の理念」。
木育マイスターは、子どもから大人までいろんな「人」と、「木」との出会いを作っていくひと。
そして、どういう出会い方をするかで木への印象が違ってきます。木との出会いに重要なのは、
五感で感じること。みんなの五感スイッチを開き、感じてもらうため、煙山講師は木でできた
世界のグッズを紹介!
↑木でできたカエルのおもちゃ(?)。棒でなでるとカエルの鳴き声がします。
こういうグッズも利用しながら、木育マイスターさんそれぞれが得意技を持つことが大事です。
そして、いろんな得意技を持ったマイスターさん達が組み合わさって、緑と茶色の木をつなぐ木育を
やっていくことが大事です。
講義の最後は、実際に木にふれてみよう!ということで、木のマグネットを作りました。
エゾマツと、ミズナラの2種類の木で作ります。紙やすりで角をまるくけずって‥。
自分の好みの形になったらマグネットのシールを貼り、クルミの油を塗って完成です。
↑クルミを布でまいて、げんのうでたたいて油を出しているところ。
みなさん、夢中になってやっていました!
実際にけずってみると、エゾマツとミズナラの柔らかさ、重さなどの違いもよく体感できます。
2.体験学習法の理解 13:30~15:00 宮本英樹講師(NPO法人ねおす理事)
お昼からは、ねおす理事宮本の講義です。まずは、受講生の皆さんに自分の原風景を
思い起こしてもらいます。子どもの頃、どこで、どうやって遊んでいたか。なぜその遊びが好きだったのか。
木育マイスターになって実際にプログラムをする時には、自分の好きだったことをプログラムにすると
うまくいくとのこと。
また、受講生が考えるところの理想のマイスター像を班ごとに絵に描いてもらいました。
各班それぞれ、自分が好きなこと、できること、やりたいことを取り入れた、理想のマイスター像を
作っていました。そのマイスター像を目指し、今後の研修もがんばってください!!
3.木と生きる~人の成長と木の関係~ 15:00~17:00 戸巻朋子講師(木育マイスター2期生)
戸巻講師は、木育マイスター第2期生であり、認定こども園どんぐりで子どもたちといろんな活動を
されています。まず、どんぐりで実際に行っている取り組みについての説明がありました。
どんぐりでは人間としての根っこの部分、心の部分を育てたいと、木育、食育、自然教育の観点から
活動を行っておられます。その活動は、子どもたちと森の中で遊んだり、山菜を自分たちで取って食べたり、
どんぐりを拾って植樹活動をしたり、間伐現場の体験学習や工場見学をしたりと、ほんとに様々。
レイチェル・カーソン著『センス・オブ・ワンダー』にもあるように、自ら気付くこと、驚きをもって
感じること、が一番大事。子どもが自ら気付けて感動する場をつくること、興味・関心を引くような
導入にすること、など、実際に活動する上で心がけていることについてもお話がありました。
そして、実際に木のおもちゃで遊んでみることに!!いい大人が、みんな真剣に遊んでいました
その後、プラスチックのおもちゃにも触れてみましたが、みんな、いまいちの反応‥。
そして最後は、実際に遊んでみて感じた木のおもちゃと、プラスチックのおもちゃの違いについて
討論し、まとめて、本日は終了です。
9/3(月)
4.木とふれあい、木に学ぶ 9:00~12:00 三木昇講師(北ノ森自然伝習所)
2日目も好天に恵まれました
強い日差しと、結構な暑さの中、さっそく外に出て、大沼の森を歩きます。
三木さんの言葉や動きで、受講生はこの森の成り立ちや、実際に人を森に連れていく時に
どうやって森を感じてもらうかについて、身をもって学んでいました。
ハルニレのはっぱのざらざら感を実際にさわって感じる。
ノリウツギの樹皮をむくと、ノリのようにべたべたしていて、枝の真ん中が抜けたようになっていることを
見て、さわって、感じる。
ミズキの木は、枝が一カ所から放射状に出ているため、枝を切りそろえて玄関におけば、
鍵をかけておいたりするのに便利!「モノカケ」の木です!
↑同じくミズキの葉っぱは、葉柄の中心がねばねばしているので、うまくやるとこんなふうに長ーくできます!
完全にちぎってしまわないように慎重に‥。
三木さんの話は、木の特性から、森のでき方・作り方、昔の人がその木をどう使っていたか、
昔ながらの遊び方、森に人を連れていく心構え、リスクマネジメントに至るまで、ホントに様々でした。
木育マイスターたるもの、森へ行くこと、風を感じること、そして音を聞くことが大事。
「ああ~、森はエエなあ」と自分も感じて、森に来た人にもそう感じてもらうことが大事。と語る三木さんの
独特の話術に引き込まれ、受講生もとても楽しく講義を受けていました。
5.木とふれあい、木に学ぶ 13:00~15:00 西埜将世講師(木育マイスター1期生)
午後からは、木育マイスター第1期生の西埜講師から、森づくりの仕事についての講義です。
木育マイスターの研修は、実際にやってみる体験学習を基本としていますので、この講義も森に行きます!
西埜講師は、実際に大沼ふるさとの森で森づくりをしています。この森はもともとはカラマツを植林した森
だったのですが、放置されて、今はカラマツと、ナラなどの他の樹木が混在している状態との事。
どういう森づくりをするかは、森を最終的にどうしたいかで、やり方が全く変わってきます。
今日は、実際に受講生のみなさんに森づくりを体験してもらうため、間伐を行います。
そして、どの木を切るかは受講生のみなさんに決めてもらいます!伐採した木は、この講義の後すぐに
製材工場に運び、製材してもらいます。そして、その木で、研修第2回目で木工をしてもらうという流れです。
森づくりのために何の木を切るか、プラス、木工で何を作るか、そのためには何の木を切ったらよいか、
という二つの観点から受講生は真剣に木を選びます。
一班はミズナラとイタヤカエデ、カラマツを、もう一班はカラマツとサクラを選びました。
決まったら早速伐採!今日は昔ながらののこぎりでも切り倒します。受講生も交代でやりましたが、
難しい!!でも今日お越しいただいた名人の手にかかると、簡単そうに見えるんですよね、不思議です。
チェーンソーでも切り倒し、さらに玉切りにしていきます。この後は木をトラックに乗せ、製材工場に
運びます。受講生は一足先にバスに乗って、工場へ
6.木と生きる~暮らしと産業~ 15:30~17:30 工場見学(株式会社ハルキ)
今回の研修の最後は工場見学です!森町の株式会社ハルキさんに伺いました。
説明をしていただく方は、やはり木育マイスター第1期生で、ハルキさんにお勤めの鈴木正樹さんです。
ハルキさんでは、トドマツ、カラマツ、スギを中心に、道内産の針葉樹の製材を行っておられます。
スギがあるとは、さすが道南ですね!その他、輸入材・国産材のプレカットも行っておられます。
↑山と積まれたチップの上に興味津々で登らせてもらう受講生たち。
このチップは紙になるそうです。トドマツは白い材なので白い紙、スギ・カラマツは材に赤い色が混じるため
少し色のついた紙になるので、トドマツとスギ・カラマツのチップは分かれていました。なるほど~
ひととおり見学させていただいた後、いよいよ先ほど伐採した木を製材してもらいます!
製材方法も、何を作るかに合わせて、サイズを指定して製材していただきました!
ハルキさん、無茶なお願いを聞いていただいてありがとうございます!!
最後に木育マイスターの先輩であり、精力的に木育活動をされている鈴木さんから、
ハルキさんでは今は輸入材と国産材を同じ値段で売っているが、国産材を少し高くてもいいから
使ってほしい、という気持ちもあり、木育活動を行っていますというアツいお話を聞きました。
この研修が終わったあと木育マイスターとして活動していく受講生のみなさんも、そんな話を聞き、
いろいろ思うところがあったんじゃないかと思います。
これで、今回の研修も終わり!この後、受講生の皆さんはOJT(実地研修)と、
10月の第2回目研修を受講されれば、晴れて木育マイスター第3期生となられます!
OJTと次回の研修も、よろしくお願いいたします
(酒井)