ピエール

週一で『個人参加フットサル』に通ってる。
で、『個人参加フットサル』を簡単に説明すると、知らない人達がどこからともなく集って、
二時間ほど試合して遊んでしまえという、フットサル場が企画運営してるイベントだ。
そのイベントに毎週参加してる。何で参加してるかって？
ヒマだから、だ。つまらん事聞くな。

今週も行ってきたのだが、その時の話をちょっと。

俺様はいつものごとく受付を済まし、コートでストレッチをしてると、
先着者のうちの一人が俺様に近づいてきた。
そして俺様に一言、「俺の事、憶えてません？」
目の前には推定年齢26,7歳ピエール瀧に激似の男（以下ピエール）が佇んでるが、知らねぇ顔だ。
ピエールは「ホントに憶えてないんですか？」「忘れちゃったんですか？」としつこく聞いてくる。
……ホントに知らねぇよお前なんて。
最初は「あー」とか「うー」とか適当にごまかしてたんだが、あまりにもしつこいので、
「ワリィ、ホントに憶えてねぇ」
……なんで俺様があやまらなきゃならんのだ！
そいつの話によると、二ヶ月前にこのイベントで俺様と同じチームになったらしい。
二ヶ月前？　忘れるよ、俺様以外の人間でも。
その前によく俺様の事憶えてたな。これが長澤まさみちゃん似のカワイイ子だったらうれしいのだが、俺様の目の前にはピエール瀧に激似の男。……あんたもしかしてHGですか？

それからもピエールは俺様相手にマシンガントーク炸裂。
その内容はというと、
ピエール：「オレ、現役Jリーグのヤツとサッカーしたことあるんス」
俺様：　　「……へぇ、すごいねぇ（だからなんだよどーせウソだろ）」
ピエール：「オレ、つるむのキライなんス」
俺様：　　「……あ、そう（だったら俺様に話かけるなよ）」
ピエール：「オレ、バイトがうんたらこうたら……」
俺様：　　「……（おめぇのバイトの話なんてどーでもいい！）」

……なんだか香ばしいヤツです。春になったので冬眠から醒めたか？
でも俺様はこのバカの話聞くほどヒマじゃ……ヒマなんだか聞きたくねぇ。
聞きたくねぇが、となりでマシンガントークされたらイヤでも聞こえるわ。

とりあえず適当に相槌うってたら、とうとう俺様の逆鱗に触れることを言ってきた。
その時の会話：
ピエール：「結婚してるんですか？」
俺様：「してますが何か？」
ピエール：「結婚するとSEXしなくなるんスか？」
俺様：「……（10秒ぐらいして）あのなぁ、なんでお前にそんなこと答えなきゃならんのだ？」
なにを好んで初対面（じゃないらしいが）のヤツに、ウチの夜の夫婦生活を話さなきゃならんのだ？　あぁ！？
ピエール：「いや、結婚するとしなくなるって聞くもんで……」
……イナバウアー級のウルトラバカです。

それからもピエールは話しかけてくるが、俺様はほとんどシカト。
話しかけるなオーラまき散らしてたので、そのうちしゃべらなくなった。
そしてピエールは違うベンチに移っていった。

時間が来たので全員集合しチームの組分けをしたのだが、
やっぱりというか、ピエールと同組。
俺様は大人だから試合中は無視なんてしません。けど、ねぇ……。
こんなに疲れたフットサルは初めてである。
次回もピエールが来るかと思うと鬱だ。
だから帰り際にピエールに向かって『次回は来るな光線』出して帰ってきた。
メタリウム光線より高熱の光線なのでヤツは次回は来れないだろう。たぶん。
もし来たとしたら今度は『永遠に来るな光線』出してやる。