7/21~24日、旅行会社の仕事で南アルプス/塩見岳(しおみだけ)~間ノ岳(あいのだけ)~北岳(きただけ)のガイドを行いました。
台風6号一過、登山道などへの被害を気にかけながらの入山。幸い本ルートでの影響は、ほとんど認められませんでした。参加者も全員、総距離30km以上の長丁場を無事に踏破。
■21日(木)/曇り
鳥倉林道ゲート-三伏峠小屋<泊>
三伏峠(さんぷくとうげ・2560m)への登り。出発地・鳥倉林道ゲートからの標高差は約900m。曇りがちで気温があまり上がらず、助けられました。
■22日(金)/晴れのち曇り
三伏峠小屋-塩見岳-熊ノ平小屋<泊>
5:00 塩見岳(写真右)にかかる笠雲がイヤな感じ。上空の飛行機雲も湿気が多いためか、形が崩れていました。が、天候が悪化することはなく、ホッ…。
(左奥から)甲斐駒ヶ岳と、目指す北岳、間ノ岳の連なりが見えます。
塩見岳西峰(3046.9m)。右奥に東峰(3052m)。山頂直下でライチョウの親子と遭遇し、皆さん大喜び。
■23日(土)/晴れのち曇り
熊ノ平小屋-間ノ岳-北岳-北岳肩ノ小屋<泊>
まずは、どっしりとした間ノ岳(真ん中奥)を目指します。
間ノ岳(3189.3m)山頂。
北岳山荘と北岳(写真左奥)。
日本第二の高峰・北岳(3193m)山頂はあいにくガスの中。
■24日(日)/曇り
北岳肩ノ小屋-大樺沢右俣-広河原
肩ノ小屋(3000m)からの朝陽。手前は鳳凰(ほうおう)三山。
北岳の肩越しにうっすら富士山の姿も(真ん中やや左)。
賑わう大樺沢(おおかんばさわ)。白く見えるのは雪渓。
今回出逢った花たち(の一部)。
キバナシャクナゲ(黄花石楠花/ツツジ科)
コイワカガミ(小岩鏡/イワウメ科)とアオノツガザクラ(青の栂桜/ツツジ科)
クロユリ(黒百合/ユリ科)。初めて。
タカネコウリンカ(高嶺高輪花/キク科)
イブキジャコウソウ(伊吹麝香草/シソ科)
タカネマンテマ(ナデシコ科)。日本では、南アルプスでしか見られない絶滅危惧種。初めて。
シコタンソウ(色丹草/ユキノシタ科)。花弁の赤と黄の斑点が鮮やか。初めて。
タカネナデシコ(高嶺撫子/ナデシコ科)
そして…
キタダケソウ(北岳草/キンポウゲ科)。北岳固有種で、絶滅危惧種。初めて。
この株は、北岳肩ノ小屋が雪を被せて開花を遅らせていたため、今回お目にかかることができました。通常の花期は6月中旬~7月上旬。こうして多くの人に見る機会を与え、その姿をまず知ってもらう-希少種を守っていくための、一つの取り組みです。
その一方で気にかかること…
樹皮剥ぎ、食痕、足跡、フン…花の楽園・北岳周辺でも、ニホンジカの影が確実に濃くなっています。
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