綺麗事ですまないという気持ちが今でもあります。

　中日新聞の読者投稿欄に「被災地に心寄せ続ける」というタイトルで７１歳の女性が投稿されていました。


　仙台市で勤務している長男から今年も福島県産の新米が送られてきた。
「放射線量検査す」のシールが貼られ、一粒一粒は白く輝いている。

　２０１１年３月の東日本大震災直後、東京電力福島第一原発事故が起きてから
長男は夏には桃やサクランボ、秋には米と福島県の農産物を送ってくれるようになった。
風評被害で苦しむ農家を励ます一助になればと思っているようだった。
私も同感で、感謝して美味しくいただいている。

　私も含めて他人の痛みはなかなか理解できないものだ。
そんな中、東日本大震災以降、宮城県石巻市へ炊き出しのボランティアに
毎年行っている知人や、私の知らないところで息の長い支援を続けているであろう
大勢の人には本当に頭が下がる。
私は直接被災地へ行くことはできていないが、自分のできる範囲で被災地に心を
寄せ続けたいと思っている。
私たち一人一人の少しの心がけが、大きなうねりとなって復興が進んで行くと思う。


　以上です。


　日本政府は「科学的に安全が確認されている」と言っていますが、いまだに福島県産の食品を輸入禁止している国が３３カ国もあるそうです。
放射能は目に見えないので、安全と言ってもなかなか信じてもらえないでしょうね。
私も福島の方には申し訳ないという気持ちはありますが、福島産の農産物は極力避けたいです。

　以前　息子が「長男の孫を連れて福島へボランティアに行きたい」と言いました。
「お前が行くのはいいが、孫まで連れて行くな！」と言いました。
放射能の影響がないとは言い切れないという気持ちからです。
孫はこれからの人生ですので、放射能被害に遭ったらかなわないという思いからです。

　綺麗事ですまないという気持ちが今でもあります。







クラフト　『僕にまかせてください』　1975年