gooブログはじめました!散歩写真の達人 石ちゃんのフォトエッセイ ーーー30年の私写真散歩 少しずつお見せしましょう。

「東京原色図鑑」散歩とスナップ写真1万点。
80年代の東京も。大好きな写真家に、濱谷浩、石元泰博、森山大道氏等。

カメ漫だらだら石ちゃん散歩  フォッとフォトで癒したい。その9

2013年10月24日 | 散歩 余暇 趣味 健康 デジカメ

やや古いことに属するかもわかりませんが、最近Facebook で見たこともあり、あらためてよく文面を見てみると、おお、素晴らしい。

何のことかって?広告なのである。広告と言っても有名人だかタレントというのですか、そんな人が出てくるイメージじゃあないのです。写真も一切出てこない。ただ、文字がいっぱい出てくる、文字だらけの広告。

待てよ、これ、新聞で見たぞ。いつだったかなあ。忘れたけれども、新聞を家で取らなくなって長い何月が立ちますが、図書館で、あるいはよく行く公民館のような施設でたまに新聞を見ることがあります。そんなときかなあ、たしかに見たことがあります、この広告。

感動するのは、文面。コピーというのですかねえ。

一部を書いてみます。

「・・・・・たいてい、努力は報われない。たいてい、正義は勝てやしない。たいてい、夢はかなわない。

そんなこと、現実の世の中ではよくあることだ。けれど、それがどうした?・・・・・」

と広告の文面は続く。大きな文字で、最後に、  負けるもんか。と大きく書いてある。

 

新しい広告だとピンときましたね。泣ける、少なくとも、例えば全国の書店に山と積まれていてまた大いに売れているという、自己啓発書という名の書籍の一群よりずっとぼくなら信じられそうに思う。

こうすれば大金持ちになれる、こうすれば金運に恵まれる、こうすれば・・・・いい加減に読者をなめるのをやめてもらいたい。夢を弄ぶのはやめてもらいたい。

この、でかでかと文字だけでメッセージを送ろうとした HONDAという一企業の広告の前に、世の多くの自己啓発書 のアッピールは、ぼくの前では リアリテイを失った。

十把ひとからげで、自己啓発書の類型を論じてもあまり意味のあることとは思えないが、なぜこの広告コピーは 人の胸を打つのだろうか?それは、ありのままのこの現代日本社会の盲点をついているからかと思う。たいてい、夢はかなわない 哀しいけれど、こう言いたくなるほど、夢は多く閉ざされている。

それでも、正直に現代を断罪してみてもそれで終わっていない。それがどうした?と広告は挑発する。

こんなふうな、まじめで、正直で、前向きな広告しか生き延びれないというのはぼくの、個人的な願望を含めた感想である。これもぼくの個人的な感想なのであるが、どんな大物タレントを持ってきても、ニコッとさせても、ブスっとさせても、有名人を持ってきただけでは驚かない。否、むしろ反感すら感じるかもしれない。洒落た前向きな一言が欲しいのです。現代日本社会を挑発するようなメッセージが欲しいのです。このHONDAの広告のように。

 

                    写真・文 石郷岡まさを

 

 


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