本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

ドラマティックなフリーターの将来:日経新聞かじり読み#5

2005-11-19 00:00:00 | 日経新聞かじり読み
今回取り上げるのは、2005年10月21日付の日経新聞から人材派遣会社の雄PASONA(パソナ)の南部靖之氏の「フリーターこそ『終身雇用』」(『ご異見拝聴』)というのを取り上げたいと思う。
この論考の中で南部氏はいささかトリッキーと思える論理を展開しているようにも思える。

趣旨としては、
:フリーターに関して政府は、彼らは収入が低くそのような存在が増加することは税収の伸び悩みを招き、社会保障制度も立ち行かなくなる。だから、フリーターを正社員化することが必要だ。というようにいう、しかし彼らフリーターは、収入が低くても、ほんとうに自分の価値観にあったライフスタイルや働き方を探している。
これから雇用という概念は大きく変容するであろう。それは、ワークシェアリング(仕事の分かち合い)、アウトソーシング(業務の外部委託)などが進んでいくとある仕事を完遂させるのに必要な間だけ人が集まるといういわば映画製作のような「オーディション型雇用」というものになるであろう。
つまりフリーターはこのような形を先取りしている存在ともいえるのである。
それゆえ、」税制、社会保障もフリーターに合わせたものにすることが必要である。

というようなものだ。
これだけを読むと、一般的に言われているフリーター論と大きく乖離しており違和感を抱かずにはいられないかもしれない。
しかし、これをパソナ社の企業理念と照らし合わせて見ると合点が行く気がする。
それは、

「社会の問題点を解決する」

私たちは、『人を活かす』ことを人材サービスの原点とし
常に高い志と使命感を持ち、新たな雇用インフラを構築し
さらなる雇用創造に挑戦し続けることを使命とする。 一、 誰もが自由に好きな仕事を選択し、一人ひとりの
人生設計に合わせた働き方ができる社会を築く
一、 会社と個人がお互いに対等な関係で結ばれ、自由に
才能を活かせる社会を目指す
一、 年齢・性別を問わず、一人ひとりが夢を持って活躍
できる機会を創造し続ける
(パソナHPより)

というものだ。
純粋に社会との関わりの機会を多様にしたい。その想いがこのような論理を語らしめたということであろう。





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