前回の続きで、UCC9条の適用範囲、担保権の成立と一定の手続きによる完成について記載します。
〇UCC § 9-109. SCOPEでは第9条の適用範囲を以下と定めています。
this article applies to: (1) a transaction, regardless of its form (法律構成の相違に拘わらず), that creates a security interest (担保権)in personal (=私人のという意味)property or fixtures by contract; (2) an agricultural lien; (3) a sale of accounts, chattel paper, payment intangibles(支払債務), or promissory notes (約束手形); (4) a consignment; (5) a security interest arising under Section 2-401, 2-505, 2-711(3), or 2A-508(5), as provided in Section 9-110; and (6) a security interest arising under Section 4-210 or 5-118.
Fixturesですが、9-102の定義(44)で、"Goods" means all things that are movable when a security interest attaches. The term includes (i) fixtures, (ii) standing timber that is to be cut and removed under a conveyance (譲渡証書)or contract for sale (立木ですが、伐採したらmovableになりますね)--。日本民法86条では、「土地及びその定着物は、不動産とする。」とし、その英訳はLand and any fixtures thereto are regarded as real estate.としています。この場合のfixturesは建物などですね。しかし、UCC Article 9の担保付取引の定義では、このFixtures は、movableでないといけませんね。土地にへばりついているもの=定着物(工場・建屋等)は、movableではないと思います。
また、日本民法第86条で動産とは「不動産以外の物」とされていますが、85条で物とは有体物と定義されています。しかしこの担保付取引のCollateralには、無体物も対象になりますので、動産担保取引と呼ぶのもおかしいと思います。
〇先の例文から、米国担保付取引の特徴がわかりますね。①売掛債権・無体財産などcollateral (担保目的物)が広い、②対象目的物に将来のものを入れることができる、③perfected by filingという簡便な手続きで担保権の完成=第三者対抗要件の具備ができる。などだと思います。
〇担保権が有効に成立するためには、①9条Part 2. Effectiveness of Security Agreement; Attachment (担保権の成立)of Security Interest; Rights of Parties to Security Agreement及び Part 3. Perfection and Priority を満たす必要があります。即ち、担保権の成立と一定の手続きによる完成が必要ですね。
Part 2 [Subpart 1. Effectiveness and Attachment]には、以下のことなどが記載されています。9-201 GENERAL EFFECTIVENESS OF SECURITY AGREEMENT. / 202 TITLE TO COLLATERAL IMMATERIAL(無体物)./ 203 ATTACHMENT(担保権の成立) AND ENFORCEABILITY OF SECURITY INTEREST; PROCEEDS; SUPPORTING OBLIGATIONS; FORMAL REQUISITES./ 9-204 AFTER-ACQUIRED PROPERTY; FUTURE ADVANCES(将来の債権).
Part 3 9-301以下には担保権の完成方法として、① financing statements (担保目的物を記載した貸付証書)の登録、②担保目的物のpossession(占有)の取得、③担保目的物の支配の取得、④担保権成立のみで自動的に完成するものがあります。Priority(優劣関係)については、一応担保権の完成時期の先後により定められていますが、取引の迅速性・安全性等を確保する意味などの理由により、取引の先後と優先順位は、必ずしも一致しない場合もあります。
〇UCC § 9-109. SCOPEでは第9条の適用範囲を以下と定めています。
this article applies to: (1) a transaction, regardless of its form (法律構成の相違に拘わらず), that creates a security interest (担保権)in personal (=私人のという意味)property or fixtures by contract; (2) an agricultural lien; (3) a sale of accounts, chattel paper, payment intangibles(支払債務), or promissory notes (約束手形); (4) a consignment; (5) a security interest arising under Section 2-401, 2-505, 2-711(3), or 2A-508(5), as provided in Section 9-110; and (6) a security interest arising under Section 4-210 or 5-118.
Fixturesですが、9-102の定義(44)で、"Goods" means all things that are movable when a security interest attaches. The term includes (i) fixtures, (ii) standing timber that is to be cut and removed under a conveyance (譲渡証書)or contract for sale (立木ですが、伐採したらmovableになりますね)--。日本民法86条では、「土地及びその定着物は、不動産とする。」とし、その英訳はLand and any fixtures thereto are regarded as real estate.としています。この場合のfixturesは建物などですね。しかし、UCC Article 9の担保付取引の定義では、このFixtures は、movableでないといけませんね。土地にへばりついているもの=定着物(工場・建屋等)は、movableではないと思います。
また、日本民法第86条で動産とは「不動産以外の物」とされていますが、85条で物とは有体物と定義されています。しかしこの担保付取引のCollateralには、無体物も対象になりますので、動産担保取引と呼ぶのもおかしいと思います。
〇先の例文から、米国担保付取引の特徴がわかりますね。①売掛債権・無体財産などcollateral (担保目的物)が広い、②対象目的物に将来のものを入れることができる、③perfected by filingという簡便な手続きで担保権の完成=第三者対抗要件の具備ができる。などだと思います。
〇担保権が有効に成立するためには、①9条Part 2. Effectiveness of Security Agreement; Attachment (担保権の成立)of Security Interest; Rights of Parties to Security Agreement及び Part 3. Perfection and Priority を満たす必要があります。即ち、担保権の成立と一定の手続きによる完成が必要ですね。
Part 2 [Subpart 1. Effectiveness and Attachment]には、以下のことなどが記載されています。9-201 GENERAL EFFECTIVENESS OF SECURITY AGREEMENT. / 202 TITLE TO COLLATERAL IMMATERIAL(無体物)./ 203 ATTACHMENT(担保権の成立) AND ENFORCEABILITY OF SECURITY INTEREST; PROCEEDS; SUPPORTING OBLIGATIONS; FORMAL REQUISITES./ 9-204 AFTER-ACQUIRED PROPERTY; FUTURE ADVANCES(将来の債権).
Part 3 9-301以下には担保権の完成方法として、① financing statements (担保目的物を記載した貸付証書)の登録、②担保目的物のpossession(占有)の取得、③担保目的物の支配の取得、④担保権成立のみで自動的に完成するものがあります。Priority(優劣関係)については、一応担保権の完成時期の先後により定められていますが、取引の迅速性・安全性等を確保する意味などの理由により、取引の先後と優先順位は、必ずしも一致しない場合もあります。
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