映画『SWEET THING』を見ました。映像が多くを語る映画としてのすばらしさを感じる映画でした。
監督
アレクサンダー・ロックウェル
出演
ラナ・ロックウェル、ニコ・ロックウェル、ウィル・パットン、カリン・パーソンズ
あらすじ
15歳の少女ビリーと11歳の弟ニコは父親のアダムと一緒に暮らしている。アダムは普段は優しいが酒を飲むと人が変わり、トラブルを起こす。ある日ついに強制入院させられる。姉弟は、家を出ていった母イヴの家に身を寄せるが、母の夫は異常な性癖の持ち主だった。
映像は白黒映像です。時々カラーの場面が挿入されます。その白黒映像が美しい。特に朝、海から昇り少女ビリーが海で泳ぐ場面は本当に美しいものでした。また夜、子どもたちが焚火の周りで打ち上げ花火を鉄砲替わりにして遊んでいるシーンも、昔、こういう無茶をやったなあとノスタルジックな気分になりました。
人物の描写も見事です。セリフで説明することはほとんどなく、そのしぐさや表情ですべてを物語ります。
と言って淡々と過ぎていくだけではありません。物語は展開し、展開した後のシーンはやはり映像で多くを語ります。退屈することはまったくありません。
子どもたちはどの時代でも虐待の対象です。経済的な格差が叫ばれている今日、子どもたちの視点を大切にする必要性を強く感じます。
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