<続き>
前回は北タイ出土の中国陶磁を紹介したが、今回から北タイ陶磁を紹介する。改装前後で大きく異なるのは、完品は極一部ではあるが北タイ陶磁の展示が大幅に増加したことである。
改装されて、何か意気込みが感じられる展示になった。ランナー共通の横焔式単室窯の焚口、燃焼室、焼成室がジオラマ展示され、合わせて説明のパネルも掲げられていた。ところが展示には、更に改善が必要だ。窯ごとの陶磁が入り乱れて展示されており、窯ごとにまとめるか、年代順にソートするなどの工夫が必要である。従って以下、入り乱れた紹介になることお許し願いたい。
青磁掻取り波紋盤 パヤオ 14-15世紀
この盤は典型的なパヤオの文様で、パヤオの多くの窯場で用いられたモチーフである。
キャップションでは上掲2点をパヤオと紹介しているが、これはサンカンペーンの誤りである。チェンマイ国博でさえ誤った表示をするので、見分けが付きにくいのは事実である。見分け方の方法は、鰭の位置と数がサンカンペーンとパヤオでは異なる。その詳細は過去、当該ブログで紹介しているので、ここでは割愛する。
1.青磁杯 シーサッチャナーライ 15-16世紀
2.青磁肖形(鶏を抱く人) シーサッチャナーライ 16-17世紀
3.鳥形肖形壺 シーサッチャナーライ 16-17世紀
次回は、ワンヌアとパーンの陶磁を中心に紹介する。
<続く>
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