劇中で使われる代表曲5曲を英語で歌っているビデオです。Red, Whiteという2チームでの上演になるとのことですが、ここでは両チーム登場しています。
これは、あくまでもPVということであり、歌も振り付けも本当の公演でも同じものになるのかどうかは分からないとは思いますが、まぁちょっと感想を書かせていただきます~
ここでは一応英語で歌っているのですが、実際にはどうなるのでしょうか?ここで歌われている曲はどれも日本の人には耳馴染みのある曲ばかりではありますが、Walk Like a ManとかBig Girls Don’t Cryなどは歌詞も重要なので、何らかの形で歌詞が伝わるようになればいいです。
まず最初はWhiteによるDecember 63, Oh What a Night!
ここでは、トミー役の中河内さんの動きの良さに目を奪われました。最後のターンなんて素早くて、しかも体の芯がまったくブレてない。おお!…と思ったら、この中河内さんはダンスがキャリアの出発点だったのですね。納得。
もちろん、モデルとなったフォー・シーズンズは踊りながら歌うグループではなく、「ジャージー・ボーイズ」の振り付けはあくまでも創作です。また、この作品自体、役者はそれほど高いダンスのスキルは求められないと思うのですが、それでもこのトミーの役は4人の中でもとりわけ「動」のイメージが強いキャラクターであり、踊れる役者が演じると魅力が増すというのは、現ブロードウェイのリチャード・H・ブレイクが証明してくれています。
次にRedによるWalk Like a Man。日本のキャストは演出も振り付けもオリジナルでやるとのことで、ここの特徴的な振り付けはどうなるんだろう…と思っていたら、オリジナルと非常によく似ていました。ただ、オリジナルはかかとを上げながらステップを踏むのですよね。(これ、結構難しい)日本のPVではステップは普通で、腕をやや高めに上げています。
最初のDecember…にしても、オリジナルのセルジオ・ツルヒーヨの振り付けを基本にして、少しアレンジを加えているようです。これはスウェーデンのプロダクションも同じ。(スウェーデンのプロダクションについては、いつかゆっくり紹介します)
「ジャージー・ボーイズ」の振り付けは、われわれの年代のものにとっては、どことなく懐かしくて胸躍るような感じがするのです。私は「セルジオ・ツルヒーヨは絶対に日本の60年代のグループ・サウンズの振り付けを参考にしてるだろ!」なんて思ったくらい。とにかく、もともと日本人にも受けそうな振り付けなので、オリジナルの良いところは残してくれたらと思います。
次に再びWhiteのSherryになりますが。ここは画面が次第に白黒になっていくのがミソですね~オリジナルの舞台では、ここはステージの映像が舞台上部のスクリーンに白黒映像で映し出されるので、この曲と「白黒映像」がいつのまにか結びついてしまっていました。「日本の演出ではスクリーンはどうなるのかな?」とついつい思ってしまいました。
そして、次はあの「君の瞳に恋してる」になります。ここは本番では英語なのか、日本語なのか…気になるところですね。間奏が入ったとき、中川さんが斜め上を見上げるので、「おお!」と思ったのですが、予想の展開ではありませんでした(笑)ここも本番ではどうなるのでしょう?
それと、舞台そでで見つめるあと3人のメンバーというのはどうも。なんか朝のドラマ思い出してしまって苦笑しましたわ。いや、あのドラマ、やたらと「こっそり見」「こっそり聞き」のシーンが多いじゃない(笑)
話は戻りますが…
これはあくまでもPVであるので、本番の演出とはもちろん異なるでしょうが、この名曲ができた背景などを考えても、やはりここはフランキーとボブの2人に焦点を当たるのがいいんではないかと思いますね。フォー・シーズンズに詳しい方はどうご覧になるか…なんてことも考えてしまいました。(そういう人たちも、映画や来日公演のときと同じように、日本公演にも関心を持ち続けてくださればいいと思っています)
そして、最後はファンの皆さんも交えてのBig Girls Don't Cry。これはもうニック役の吉原さんの存在感が凄くて興奮します。こういう人に“Silly girl!”なんて言われたら縮み上がりますよ(!)声も迫力があるし。こういう人を長きにわたって軽んじてきたらどうなるのか…想像するだけで面白い。
とにかく、Whiteの福井さん、Redの吉原さんの2人のニックが期待通りの存在感を示してくれていて嬉しいですね。この2人、「4人のうちのリンゴだったら」をどういう表情で言われるんだろう?映画の人みたいに、謙虚な感じで言わないことを期待(?)(あれにはガッカリだったわ)とにかく、これまでに世界のどこでも見たことがないニックを見せてください!日本版はニックが主役でいいデス!!(?)(すいません、なんせニックのファンなんで~ついつい暴走…)
全体を見ると、フランキー役の中川さんは顔つきもフランキー・ヴァリに似ていると思うし(フランキー氏を日本人にしたら、ああいう顔では…笑)とにかく、どちらも声がよく響く顔の骨格(?)という点では共通しています。ただ、全公演出演ということで、くれぐれも喉にダメージを受けることがありませんように。
ボブ役の2人については、海宝さんのほうはOBCのダニエル・ライカードのようなイメージ(ひたむきで一生懸命な天才)で、矢崎さんのほうは現ブロードウェイのクィン・ヴァン・アントワープのようなイメージ(偏屈で気難しい天才)を勝手に想像しています。両方見たいですね。
もうひとりのトミー役の藤岡さんはステージプレゼンスも良く、王道のトミー役という気がします。海外のトミーたちと同じように、あれ程のトラブルメーカーであったにもかかわらず、最後は観客から喝采を浴び、ご満悦の面持ちで舞台を去っていくでしょう。
ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」を創るにあたって、フランキー・ヴァリ氏は脚本家に「トミーをヒーローのように描かないでくれ」と要望したそうです。脚本家は「もちろん、ヒーローのように描いてはいない。本人が自分で勝手に『俺はヒーローだ』と言ってるだけだ」と答えたそうで、その話を読んで私は爆笑しました。日本のトミーたちも魅力的に演じてくれると思います。
最後に、ちょっと気になる点を言えば…PVを見ていると、みなさんとても一生懸命で感じのいい人たちに見えるんですが、本当は4人とも一筋縄ではいかないくせ者なんでね(笑)
このあたりは、それぞれに役の解釈が深まればまた違ってくるかもしれませんが、PVとしてはこれで良くできています。本公演になれば、吉原さんがインタビューで語っていたように「喧嘩をしながらやる」ぐらいで丁度いいのかもしれません。
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村上晴美
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