Oh, What a Night!

※久しぶりに観た久保田利伸のLIVE!（NHK BS2で昨夜放映）


久保田利伸が全国ツアーで地元に来てくれていた頃、「必ず」と言っていいほどライブ行っていた。90年代半ばから、活動本拠地をアメリカに移したりして、全国津々浦々までは来てくれなくなって…このところ、興味も下降気味になっていた。昨夜は、ＴＶではあったが、久しぶりの久保田LIVE！

「さぁ、昔と変わらないパワフルなヴォーカル聴けるだろうか？」と気合を入れて（私が気合を入れてどうする…）ＴＶを観ていたんだけど、1曲目の出だしで「ん～？昔と比べて、声のパワーが落ちてる？」と思ってしまった…まぁ、声にも「年齢」が出るのでしょうが。たまたま、この日のコンディションの問題だったのか？

彼の魅力は何と言っても、あの「バケモノ」のような「声量」。もっとも、R&Bを歌うんだから、豊かな声量は必須条件でしょうが。それと久保田の場合は、彼自身がとても小柄なこともあって、強烈なリズムや歌もライトでフレンドリーなノリになって、R&Bにありがちな「暑苦しさ」がない。このあたりが日本で受け容れられている理由だと思う。

飛び入りゲストのナイナイの岡村君と並ぶと「まるで兄弟(笑)」みたいで、相変わらず明るくて、性格よさそうで…その分「色気がない」（!!）

「声」には「あれっ？」と思ったが、技巧的には進化していると思った。ドラマ主題歌として大ヒットしたLa La La Love Song…この頃は、もう私の中では「久保田、BRAVO!」は終わっていたので、さほど好きな曲でもないのだけど、脱力したグルーヴ感テイストで上手く料理していた。「やっぱ、いい曲なんだ～」と思いましたよ。名曲のMissingはさすがに歌いこんでいる感じ。Cry On Your Smileは（カラオケでよく歌ったな）昔の方がいいかな。バラードの中では、初期のLove Rebornなんかも気に入っているのですが、最近は歌っているんでしょうか？

どっちにしても、久保田クンは、歌唱力は抜群なんだけど、バラードに色気がないのだよ。（悪口のつもりじゃありませんので～）私的にはこれが結構「致命傷」なのであって…だから彼はTime シャワーに射たれてとかTaWaWa ヒットパレードのような、ノリのいいハッピーな曲を、アドリブいっぱいに可愛く歌うのが一番いいと思う。こういうパフォーマンスをする久保田は、やっぱり最高!!この日もOh, What a Night!で盛り上げて終わったが…でもこの曲、昔は10分以上やったよね？!なんか短かくなかった？

私がNYに行くとき、時々ハーレムのジャズ・クラブに連れて行ってもらう現地在住日本人のＴ氏は「久保田はこちらではダメだよ。」が口癖（？）なんですが、実際にはどのような活動をしているんでしょう？Soul Trainに出演したことがあると聞いていますが。彼が全米デビューを果たしたと日本でも話題になっていた頃、ＮＹの大手ＣＤショップで彼のアルバムを探したんですが見つからず、結局world music/JAPANというコーナーに日本民謡などとともに数枚置いてあっただけでした。

久保田の歌の上手さについては誰も文句のつける余地はないでしょうが、それはあくまでも「日本人の割には」という前提のもとでのこと。「日本人離れしてるから上手い」という…。でも、NYに行けば、普通にストリートで歌っている人たちでも久保田並みの歌唱力は軽くクリアしている。「日本人がこれだけやっている！」という点を特化して評価してくれるかどうかは微妙だ。

むしろ、久保田の音楽が面白いのは、あくまでもドン臭くてえぐい（？）「じゃぱにーずＲ＆Ｂ」だから。

ＮＹに住みたいのもわかるけど、全国ツアーもしてくださいな～！